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インドネシア少年の抗日・対オランダ独立戦争 エドナ・キャロライン(原作) - めこん
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インドネシア少年の抗日・対オランダ独立戦争 (インドネシアショウネンノコウニチタイオランダドクリツセンソウ)
原書: Komando Rajawali

歴史・地理
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発行:めこん
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ28mm
重さ 350g
266ページ
並製
定価 2,500円+税
ISBN
978-4-8396-0306-9   COPY
ISBN 13
9784839603069   COPY
ISBN 10h
4-8396-0306-5   COPY
ISBN 10
4839603065   COPY
出版者記号
8396   COPY
Cコード
C0022  
0:一般 0:単行本 22:外国歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2017年8月
書店発売日
登録日
2017年8月7日
最終更新日
2017年12月28日
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紹介

インドネシアの人々はいかにして独立を勝ち取ったのか。インドネシアで人気の歴史コミック5部作の完訳。独立に対するインドネシアの人々の思いと歴史認識を知るために最適の書。日本の読者のために詳細な解説をつけてあります。

目次

はじめに   
地図  
オオワシ部隊の主人公たち  

第1章 オオワシたち 
第1章を読む前に 
COLUMNガトット・スブロト 

第2章 抵抗だ!
第2章を読む前に
COLUMNスプリヤディ

第3章 炎のスラバヤ
第3章を読む前に
COLUMNスラバヤの英雄

第4章 死の罠
第4章を読む前に
COLUMNスディルマン 

第5章 最後の闘い
第5章を読む前に 
COLUMNヘルマン・ヨハネス

訳者あとがき 

前書きなど

               はじめに

 これはインドネシアの少年向け歴史コミック『オオワシ部隊』(原題はKomando Rajawali)の日本語版です。インドネシアでは小中学生が主な愛読者ですが、大人とくに軍人にも人気があります。
 描かれているのは1944年から1949年までのインドネシアのジャワ島での出来事です。
 インドネシアにはかつてスリウィジャヤ王国やマジャパヒト王国などいくつもの王国が栄えていました。しかし16世紀以降、ポルトガル、スペイン、イギリスそしてオランダが相次いでこの地の支配に関心を示すようになります。そして1619年にはオランダ東インド会社がバタビア(現在のインドネシアの主都ジャカルタ)をオランダの東洋貿易の拠点に定め、以後、ジャワ島をはじめインドネシアのほぼ全域がオランダ領東インドの名でオランダの植民地に組み込まれていきました。約350年間続いたオランダによるインドネシア支配は1942年3月にようやく終わりを迎えます。とはいえ、これでインドネシアが独立できたわけではありません。1941年12月8日にハワイの真珠湾を攻撃して太平洋戦争に突入した日本が「アジアの解放」を旗印にオランダ領東インドにも進軍し、1942年3月9日にオランダ軍を全面降伏させたのです。こうしてインドネシアは1945年8月15日までの約3年半、日本軍の占領下におかれることになりました。
 このコミックのストーリーは、その日本占領時代から始まります。
 インドネシアの人々は、日本軍による占領をどのような気持ちで受け止めていたのでしょうか。そしてまた、日本軍の占領時代にインドネシアでは実際に何が起きていたのでしょうか。このコミックからインドネシアの人々の気持ちと実際に起きた出来事を知ることができるでしょう。
 ストーリーの後半はインドネシアの対オランダ独立戦争が描かれています。日本の敗戦の2日後つまり1945年8月17日にインドネシアは独立を宣言します。しかしながら旧宗主国のオランダはこれを認めようとせず、再びインドネシアをその支配下に置こうとしました。
 インドネシアの人々は、このオランダの再侵略をどのように受け止めたのでしょうか。そしてまた、いかにしてオランダを相手に戦ったのでしょうか。これもこのコミックから知ることができるでしょう。
 もちろん、これはあくまでコミックでありフィクションです。主人公の4人の少年すなわちパンジ、アホン、アリットそしてジャルウォは架空の人物です。しかしながらストーリーの背景となる時と場所、主な登場人物や事件はすべて事実や証言に基づくものです。優れたポップ・カルチャーを表彰するポップコン・アジアでも、『オオワシ部隊』は歴史的背景と検証に基づく2014年の最優秀コミックに選出されました。
 独立期をめぐるインドネシアの人々の思いと歴史認識を理解する上で欠かせぬ作品だと思います。(訳者)

著者プロフィール

エドナ・キャロライン  (エドナキャロライン)  (原作

本名エドナ・キャロライン・パティシナ(Edna Caroline Pattisina)。インドネシアを代表する日刊紙コンパス(Kompas)を中心に活躍する女性ジャーナリスト。得意分野は国防・軍事問題。1993年に西部ジャワのバンドゥン工科大学(ITB)物理工学科に入学。その後、シンガポールのS.ラジャラトナム国際研究院(RSIS)に留学して戦略研究(strategic studies)を専攻し、そこで研究助手も務めた。

トムディアン  (トムディアン)  (原画

本名トミー・トムディアン(Tommy Thomdean)。社会風刺を得意とするインドネシアの漫画家。2003年、中部ジャワのガジャマダ大学工学部建築学科を卒業。コンパス紙で風刺画を担当していた頃、エドナ・キャロラインと出会い、2010年に結婚。同年、エドナ・キャロラインと共にインドネシア初のマンガ制作会社ジョーカー・シンジケート(Joker Syndicate)を設立。同社を通じたインドネシアのマンガ家の発掘とネットワーク作りにも取り組んでいる。

井上治  (イノウエオサム)  (

1964年東京生まれ。1992年拓殖大学院経済学研究科博士後期課程満期退学。現在、拓殖大学教授。政経学部長。【専門】インドネシア地域研究。
【主な著作】
単著:『ペタ関連資料:日本人指導官の意識と行動・森本武志・ジャワ防衛義勇軍』(鳳書房、1995年)、『インドネシア領パプアの苦闘:分離独立運動の背景』(めこん、2013年)。
編著:『ペタ関連資料:カプテン柳川留魂録・ジャワ防衛義勇軍・柳川宗成遺稿集』(鳳書房、1997年)、『日本と東南アジア:さらなる友好関係の構築へ向けて』(鳳書房、2014年)。
共著:岩崎育夫編『新世代の東南アジア~政治・経済・社会の課題と新方向』(成文堂、2007年)。

上記内容は本書刊行時のものです。