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後藤正治ノンフィクション集 第6巻『牙』江夏豊とその時代『不屈者』 後藤 正治(著) - ブレーンセンター
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後藤正治ノンフィクション集 第6巻『牙』江夏豊とその時代『不屈者』 (ゴトウマサハルノンフィクションシュウ ダイロッカン キバ エナツユタカトソノジダイ フクツモノ)

全集
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文庫判
652ページ
並製
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-8339-0256-4   COPY
ISBN 13
9784833902564   COPY
ISBN 10h
4-8339-0256-7   COPY
ISBN 10
4833902567   COPY
出版者記号
8339   COPY
Cコード
C0090  
0:一般 0:単行本 90:文学総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2010年8月
書店発売日
登録日
2010年8月1日
最終更新日
2012年10月30日
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書評掲載情報

2016-05-01 東京新聞/中日新聞
2012-11-04 毎日新聞
評者: あさのあつこ(作家)
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紹介

青春の重なり を感じたただ一人の野球人、江夏豊。
プロ野球の<夏の季節>、長嶋がいて王がいた。真っ直ぐ一本で立ち向かい、よく三振を奪い、またときに痛打を浴びた。
それでも牙を剥いて闘うことを止めなかった。江夏がもっとも江夏らしかった縦縞時代。そして、<その時代>を綴った著者の記念碑的作品『牙』。

老いを知覚した名優が演技力によって新境地を切り開いていくように、
照り輝く季節が去ってもなお挑戦し続ける情熱を追った
人物短編集『不屈者』を併せて収録。

目次

『牙』江夏豊とその時代
序章………反抗
第一章……ごつい奴
第二章……早春
第三章……九月の三日間
第四章……兄貴
第五章……黄金バッテリー
第六章……個人事業主
第七章……大阪ブルース
第八章……伝説
第九章……六球の攻防
第十章……化け物
第十一章…世紀の落球
終章………記憶
あとがき


『不屈者』
幻の史上最速投手──元プロ野球投手・森安敏明
閃光、走る──ラガーマン・村田亙
美の成熟──棋士・谷川浩司
泥沼に花ありて──シンクロコーチ・井村雅代
登攀──登山家・山野井泰史
あとがき


第六巻解説─道浦母都子
第六巻への覚書

著者プロフィール

後藤 正治  (ゴトウ マサハル)  (

1946年京都市に生まれる。京都大学農学部卒業。
ノンフィクション作家となり、医学、スポーツ、人物などの分野で執筆を重ねる。
2007年より神戸夙川学院大学教授。

「空白の軌跡」(講談社文庫)で第四回潮ノンフィクション賞、
「遠いリング」(岩波現代文庫)で第12回講談社ノンフィクション賞、
「リターンマッチ」(文春文庫)で第26回大宅壮一ノンフィクション賞、
を受賞。

他の著者に、「牙」(講談社)、「復活」(文藝春秋)、「甦る鼓動」(岩波現代文庫)、
「スカウト」(講談社文庫)、「奪われぬもの」(同)、「生体肝移植」(岩波新書)、
「刻まれたシーン」(ブレーンセンター)、「秋の季節に」(ブレーンセンター)などがある。

本ノンフィクション集は、書き手として出発して以降二十数年の間に刊行された
主要なノンフィクション作品のほとんどが収録 される予定である。

<BR>鈴木 一誌  (スズキ ヒトシ)  (装丁

本書の装丁家。
1950年、東京都立川市生まれ。東京学芸大学、東京造形大学ともに中退。
グラフィックデザイナー杉浦康平のもとで12年間アシスタントをつとめ、85年、独立。
本文ページのレイアウト・フォーマットをめぐって朝日新聞社とのあいだで争われた「知恵蔵裁判」を93年に提訴し、
99年に高裁で敗訴。81年、映画批評で第1回ダゲレオ出版評論賞。98年、講談社出版文化賞ブックデザイン賞。
デザインのおもな仕事に『昭和――二万日の全記録』、『Japan An Illustrated Encyclopedia――英文日本大事典』、
『クロニック世界全史』、『大辞泉』、『鈴木清順全映画』、『小川紳介 映画を獲る』、
『加藤泰作品集』ほか多数。
著述に「ページネーションのための基本マニュアル」「明解日本語文字組版」(共著、99年、『印刷ガイドブック――DTP実践編』玄光社、所収)、
『知恵蔵裁判全記録』(共著、01年、太田出版)がある。

ブレーンセンターの本では、『子どもの写真はもう撮れない』(妹尾豊孝、07年)、『群集のまち』(太田順一、07年)
『新なにわ塾叢書1巻 プガジャの時代』(08年)、『新なにわ塾叢書2巻 大阪の近代建築と企業文化』(09年)、『新なにわ塾叢書3巻 水都大阪盛衰記』(09年)
『後藤正治ノンフィクション集』(後藤正治、09年~)、『父の日記』(太田順一、10年)など多数。

追記



「第六巻への覚書」より

 よく問われることがあった。江夏豊とは何者か、と。私の知る江夏はグラウンド内のことに限られているが、こう答えてきた。

 ――ことマウンドに立てば、いつも素晴らしい野球選手だった、と。

 付け加えることがあるとすれば、その卓越したプロ性と、いまも残す野球少年の心ではあるまいか。一見、ふたつは遠く隔たっているようでありつつまた交差していて、それが相まって立ち現れていたのが江夏という選手だった。彼の周辺からフィールド・オブ・ドリームスが生まれた所以もまたそこにあったように思える。



道浦母都子「解説」より

 一九六〇年代後半から七〇年代にかけての一連の学生騒乱は、戦後日本への青春世代からの少々荒っぽい問いかけだったと私は考えているが、その代替として負った傷も浅くはない。今、その点を詳しく述べるつもりはない。わかる人にだけわかれば、いいことなのである。

 「江夏への旅」は、後藤さんにとって、青春期に於けるたったひとりの抵抗、そこで受けとめ、 抱きしめ続けたものを、どんくさく、決してスマートとはいえない江夏という人物の風貌や 生き方に重ねての旅だったのだろう。

 熱い夏ほど、早く終わる。

 けれど、その夏を抱きしめながら生きる者こそ、本当の人生を味わえるのではないか。後藤さんが言いたかったのは、まさにこのことだろう。

上記内容は本書刊行時のものです。