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後藤正治ノンフィクション集 第3巻『遠いリング』『咬ませ犬』 後藤 正治(著) - ブレーンセンター
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後藤正治ノンフィクション集 第3巻『遠いリング』『咬ませ犬』 (ゴトウマサハルノンフィクションシュウ ダイサンカン トオイリング カマセイヌ)

全集
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文庫判
824ページ
並製
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-8339-0253-3   COPY
ISBN 13
9784833902533   COPY
ISBN 10h
4-8339-0253-2   COPY
ISBN 10
4833902532   COPY
出版者記号
8339   COPY
Cコード
C0090  
0:一般 0:単行本 90:文学総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2010年10月
書店発売日
登録日
2010年10月15日
最終更新日
2012年10月30日
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受賞情報

講談社ノンフィクション賞

書評掲載情報

2016-05-01 東京新聞/中日新聞
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紹介

もはや死語となった感のある「青春」という言葉を
引き受けるにたるものが確かにここにある
──著者を深く動かした8人のボクサーたち。
彼らそれぞれの「光芒のとき」を綴った
第十二回講談社ノンフィクション賞受賞作品の『遠いリング』を収録。

見返りや名誉のためではない、
内側からの情熱に突き動かされた本物のプロがここにいる!
スポーツの世界を舞台に「書きたいことを書きたいように書いた」
と著者自身が語る短編集『咬ませ犬』を併せて収録。

目次

『遠いリング』
第一章…絆のテンカウント
第二章…ジョーの戦記
第三章…演歌
第四章…カムバック
第五章…青コーナーブルース
第六章…B級パンチ
第七章…ゴング鳴るとき
あとがき

『咬ませ犬』
咬ませ犬──倒される前に倒す無名ボクサー
壁と呼ばれた男──公式戦記録のない二軍監督
ライアンの蹄音──競走馬の仕上げに賭ける厩務員
楕円球への夢──見はてぬ夢を追うラガーマン
ザイルの彼方──挑み続ける中年クライマー
あとがき

第三巻解説─林 壮一
第三巻への覚書

著者プロフィール

後藤 正治  (ゴトウ マサハル)  (

1946年京都市に生まれる。京都大学農学部卒業。
ノンフィクション作家となり、医学、スポーツ、人物などの分野で執筆を重ねる。
2007年より神戸夙川学院大学教授。

「空白の軌跡」(講談社文庫)で第四回潮ノンフィクション賞、
「遠いリング」(岩波現代文庫)で第12回講談社ノンフィクション賞、
「リターンマッチ」(文春文庫)で第26回大宅壮一ノンフィクション賞、
を受賞。

他の著者に、「牙」(講談社)、「復活」(文藝春秋)、「甦る鼓動」(岩波現代文庫)、
「スカウト」(講談社文庫)、「奪われぬもの」(同)、「生体肝移植」(岩波新書)、
「刻まれたシーン」(ブレーンセンター)、「秋の季節に」(ブレーンセンター)などがある。

本ノンフィクション集は、書き手として出発して以降二十数年の間に刊行された
主要なノンフィクション作品のほとんどが収録 される予定である。

<BR>鈴木 一誌  (スズキ ヒトシ)  (装丁

本書の装丁家。
1950年、東京都立川市生まれ。東京学芸大学、東京造形大学ともに中退。
グラフィックデザイナー杉浦康平のもとで12年間アシスタントをつとめ、85年、独立。
本文ページのレイアウト・フォーマットをめぐって朝日新聞社とのあいだで争われた「知恵蔵裁判」を93年に提訴し、
99年に高裁で敗訴。81年、映画批評で第1回ダゲレオ出版評論賞。98年、講談社出版文化賞ブックデザイン賞。
デザインのおもな仕事に『昭和――二万日の全記録』、『Japan An Illustrated Encyclopedia――英文日本大事典』、
『クロニック世界全史』、『大辞泉』、『鈴木清順全映画』、『小川紳介 映画を獲る』、
『加藤泰作品集』ほか多数。
著述に「ページネーションのための基本マニュアル」「明解日本語文字組版」(共著、99年、『印刷ガイドブック――DTP実践編』玄光社、所収)、
『知恵蔵裁判全記録』(共著、01年、太田出版)がある。

ブレーンセンターの本では、『子どもの写真はもう撮れない』(妹尾豊孝、07年)、『群集のまち』(太田順一、07年)
『新なにわ塾叢書1巻 プガジャの時代』(08年)、『新なにわ塾叢書2巻 大阪の近代建築と企業文化』(09年)、『新なにわ塾叢書3巻 水都大阪盛衰記』(09年)
『後藤正治ノンフィクション集』(後藤正治、09年~)、『父の日記』(太田順一、10年)など多数。

追記



「第三巻への覚書」より

 『遠いリング』を書いて以降も、登場してくれたボクサーたちの消息を耳にしてきたが、次第に乏しくなり、やがて音信も途絶えていった。それでも折に触れて思うのだった。彼らにとって、リングにあった日々はなんであったのだろう、と。

 何を残したのか──。人生の折々に、問い、問われることである。その後に即物的に役立つという秤にしたがっていえば、有益なるものは少なかろう。けれども、若き時代、ぎっしりと中身の詰まった日々をもったことが意味のないはずはない。畢竟(ひっきょう)、人生とはプロセスの連鎖であるならば、充実した日々の存在それ自体が価値なのだ。彼らへの敬意と懐かしさを込めて、そう思う。



林 壮一「解説」より

 後藤さんの『遠いリング』は編集者たちの価値観と真正面から対峙し、そのうえで彼らを黙らせた一冊でもある。穏やかな人柄の奥にある、後藤さんの信念が伝わる。

  若いボクサーたちのリングにおける生き方を目にし、“ほてり”を感じながら、ご自身も原稿用紙の上で闘っていたのだ。出版界の手垢に塗れて志を失う書き手が多いなかで、そのファイティング・スピリットは潔く、眩しい。

末期的状況に向かうノンフィクション界に留まり、30年以上もトップファイターとして勝負し続ける後藤さんの姿には、ただただ脱帽だ。

上記内容は本書刊行時のものです。