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東アジア宗教のかたち
比較宗教社会学への招待
- 初版年月日
- 2022年6月30日
- 書店発売日
- 2022年6月24日
- 登録日
- 2022年5月12日
- 最終更新日
- 2022年6月11日
紹介
宗教に「かたち」を見いだし比較しなければ、そこにある共通性、異質性は捉えられない。
タイ、中国、チベット、台湾、香港、韓国、日本において地域で近代化以降に変容展開した伝統宗教・新宗教を、現地調査を踏まえ俯瞰する。
「私は、このような比較宗教文化論的な語り方を入れない限り、世俗化と伝統的共同性―家族・地域社会の解体が進行しつつある現代日本において、宗教者は一般社会の人々はいわずもがな、自教団の信徒に対してもそれぞれの宗教が持つかたちを説明できないのではないかと思っています。二〇二五年、団塊の世代が七五歳以上となり、高齢者の中心世代となります。青年期に合理的発想や革新的政治文化の影響を受けたポストモダンの高齢者は、宗教そのものへの忌避感が強く、昔からこのようなやり方できたということだけではいささかも納得しない世代です。本書が個々の宗教を研究する人たちや、宗教に関わる人たちにとって宗教の「かたち」を意識する素材になれば幸いです。」(「はじめに」より)
[目次]
はじめに
第一章 宗教の進化と社会科学
第二章 タイ仏教のかたち
第三章 タイ政治と仏教
第四章 東アジア宗教のかたち
第五章 中国・台湾の宗教変容
第六章 韓国と日本の宗教変容
第七章 ナショナリズムと生きる希望
付 録 アジアの宗教を読む20冊
参考文献
初出一覧
あとがき
索 引
目次
はじめに
第一章 宗教の進化と社会科学
一・一 人類の進化と宗教文化
一・二 宗教進化論と脳科学
一・三 比較宗教社会学
第二章 タイ仏教のかたち
二・一 タイとの付き合い
二・二 タイ仏教のかたち
二・三 タイ仏教と日本仏教
第三章 タイ政治と仏教
三・一 正法王の政治と民主主義
三・二 国家と仏教
三・三 タイ上座仏教の歴史的・宗教的実像
三・四 タイの社会参加仏教
三・五 タイの一貫道と扶鸞
第四章 東アジア宗教のかたち
四・一 縦糸・横糸・撚糸で紡がれる宗教文化
四・二 東アジアの諸宗教
四・三 宗教と政治体制
四・四 近代と宗教
第五章 中国・台湾の宗教変容
五・一 チベット仏教の復興と中国の宗教政策
五・二 佛光山の中国回帰と戦争の記憶
五・三 台湾仏教による福祉
五・四 台湾の民主化運動と仏教
第六章 韓国と日本の宗教変容
六・一 従軍慰安婦問題と歴史認識
六・二 韓国はなぜキリスト教大国となったか
六・三 韓流キリスト教と日本
六・四 日本人の夢とナショナリズム
六・五 日本宗教と保守の政治
第七章 ナショナリズムと生きる希望
七・一 個人化する現代社会とナショナリズム
七・二 宗教的ラディカリズムと若者
付 録 アジアの宗教を読む20冊
参考文献
初出一覧
あとがき
索 引
上記内容は本書刊行時のものです。