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六朝隋唐文史哲論集
巻次:Ⅱ
宗教の諸相
- 初版年月日
- 2020年10月25日
- 書店発売日
- 2020年11月10日
- 登録日
- 2020年9月25日
- 最終更新日
- 2020年10月28日
紹介
六朝隋唐期の学術史・宗教史研究にひときわ輝かしい成果を著わしてきた著者。
半世紀以上の研究生活で著わされた数多くの論文のなかから未再録の論文を厳選。
「宗教の諸相」と副題をそえる本書には、主に六朝隋唐期の宗教史を明らかにする16篇の論考を収める。
※『六朝隋唐文史哲論集Ⅰ―人・家・学術―』と同時刊行。
『六朝隋唐文史哲論集Ⅰ』「緒言」より----------
「ここにあらたに編むこととなった二冊の論文集、すなわち『六朝隋唐文史哲論集』を書名とする論文集のその(Ⅰ)に「人・家・学術」なる副題を、その(Ⅱ)に「宗教の諸相」なる副題をそえるのは、半世紀以上にも及ぶ私の研究生活を回顧するとき、まがりなりにも六朝隋唐時代の学術史と宗教史を主要な研究テーマとしてきたからにほかならない。」
「……当時の知識人にとっては玄儒文史の四学を兼修することが最大の理想となったのであって、このたびの論文集を、いささかおおげさにも「文史哲」なる名辞を用いて「六朝隋唐文史哲論集」と命名したのは、ほかでもなくそのような時代思潮を念頭においてのことにほかならない。すなわち、本論文集が対象とする時代においては、玄儒文史が諸学の総体を表わす名辞となったのであり、玄儒文史に代わる名辞を今日に求めるならば「文史哲」なる名辞がふさわしいであろうと考えたからであって、「文史哲」の「哲」の一字には玄儒文史の「玄」と「儒」を含意させたつもりである。」
「論文集はひとまず(Ⅰ)と(Ⅱ)の二分冊とし、二冊それぞれにそれぞれの副題をそえてはいるけれども、上述したところからもおよその理解が得られるであろうように、二冊の内容にはたがいに交錯する局面が少なくない。厚冊ながら、ほとんど同時に敢えて二冊を上梓する所以である。あわせて読み進めていただくならば幸いである。」
※『論集Ⅰ』と『論集Ⅱ』はたがいに切り離せない内容であるため、『論集Ⅰ』に全体の「緒言」を、『論集Ⅱ』に全体の「後記」を収めています。
目次
一 章 中国六朝時代における宗教の問題
二 章 宗教の時代としての六朝隋唐
三 章 五岳と祭祀
四 章 日中無影──尸解仙考──
五 章 許邁伝
六 章 仏道論争のなかの陸修静
七 章 襄陽の道安教団
八 章 五、六世紀東方沿海地域と仏教──摂山棲霞寺の歴史によせて──
九 章 六朝末隋唐初の儒林と仏教
十 章 隋唐仏教とは何か
十一章 唐代巴蜀における仏教と道教
十二章 王遠知伝
十三章 道教の道系と禅の法系
十四章 一日作さざれば一日食らわず──仏教と労働の問題──
十五章 「霊飛散方伝信録」の周辺
十六章 裴休伝──唐代の一士大夫と仏教──
後 記
索 引
上記内容は本書刊行時のものです。