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江戸のはやり神 宮田 登(著/文) - 法藏館
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江戸のはやり神 (エドノハヤリガミ)

文庫
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発行:法藏館
文庫判
厚さ16mm
重さ 194g
336ページ
定価 1,200円+税
ISBN
978-4-8318-2646-6   COPY
ISBN 13
9784831826466   COPY
ISBN 10h
4-8318-2646-4   COPY
ISBN 10
4831826464   COPY
出版者記号
8318   COPY
Cコード
C1139  
1:教養 1:文庫 39:民族・風習
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2023年3月15日
書店発売日
登録日
2023年1月14日
最終更新日
2023年8月9日
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紹介

お地蔵さん、お稲荷さん、七福神、エエジャナイカ――熱狂的信仰対象となった「はやり神」は、時に爆発的に流行し、不要になれば棄てられ、廃れていった。民衆文化が花開いた江戸時代、民衆の関心と欲求は神仏の盛衰さえ左右した。民衆は、なぜ、どのように流行神を生み出したのか。系譜、思想、霊験の細分化、流行神発生の仕掛人など、多様な事例から近世の流行神の特徴や機能を解明し、背景にある日本人の心理や宗教意識の構造にも迫る好著。
解説=小松和彦。

《目次》
はしがき
はじめに――流行神研究の意義

Ⅰ 流行神の諸相
 1 流行神の出現
 2 願かけの諸相
 3 流行神と地域社会
  一 古峯信仰/二 愛宕信仰/三 恵比須信仰

Ⅱ 流行神の系譜
 1 御霊信仰の系譜
 2 和霊信仰の系譜
 3 疱瘡神の福神化
 4 福神信仰の系譜

Ⅲ 流行神仏の性格
 1 近世寺院と流行神仏
 2 境内仏と鎮守神
 3 霊験の機能化と統合化

Ⅳ 流行神の思想
 1 流行神と終末観
 2 流行神と世直し
 3 流行神とメシアニズム

Ⅴ 流行神の構造
 1 民俗神道としての流行神
 2 人神と祀り棄て

主要参考文献
流行神関係年表
文庫版あとがき
解説(小松和彦)

目次

はしがき
はじめに――流行神研究の意義
  民俗学的立場から/熱狂的な信仰/流行の意味/風俗の民俗/他

Ⅰ 流行神の諸相
 1 流行神の出現
   太郎稲荷/翁稲荷/五瀬明神/民間宗教家の関与/神出現の方式/他
 2 願かけの諸相
   雨乞い/疫病送り/橋のぎぼし/瘧の神/三途川の老婆/願かけの禁忌/絵馬/他
 3 流行神と地域社会
   地域社会との関係
  一 古峯信仰
   鬼の住む所/金剛童子/妙義山と秋葉山/日光修験の宣伝/火伏せの霊験/古峯の祟り/他
  二 愛宕信仰
   広峰信仰/愛宕信仰の習俗化/愛宕の火祭り/地蔵盆との習合/他
  三 恵比須信仰
   神主山内家/恵比須の霊験/神がかりする女/山内家の屋敷神/他

Ⅱ 流行神の系譜
 1 御霊信仰の系譜
   御霊の発生/御霊会/骨の祟り/伴善男の御霊
 2 和霊信仰の系譜
   古骨さま/宇和島の和霊/権威跪拝型/藩主が霊神へ/御霊から和霊へ/他
 3 疱瘡神の福神化
   疱瘡送り/疱瘡神の託宣/家の神化する疱瘡神/疱瘡神は祖霊か/他
 4 福神信仰の系譜
   七福神の起源/三面大黒天/大黒とネズミ/エビス講の変遷/二十日エビス/他

Ⅲ 流行神仏の性格
 1 近世寺院と流行神仏
   幕府の宗教政策/小日向の大日堂/縁日/開帳/成田山信仰/他
 2 境内仏と鎮守神
   地蔵信仰/不動信仰/こんにゃく閻魔/人の言ではやりだす/他
 3 霊験の機能化と統合化
   民衆の欲求に応じて/眼病の神/稲荷の霊験/お札の意味/呪物崇拝/他

Ⅳ 流行神の思想
 1 流行神と終末観
   社会不安の中から/地震鯰の信仰/白髭水の伝説/天理教と泥海/飢饉の年/他
 2 流行神と世直し
   常世神と志多羅神/鍬神信仰/大杉明神/エエジャナイカの底流/弥勒踊りと世直し/他
 3 流行神とメシアニズム
   山伏・行人の取締/木食聖の行脚/徳本の念仏講/大奥と結ぶ徳本/メシアは出現せず/他

Ⅴ 流行神の構造
 1 民俗神道としての流行神
   人面犬/人面木/アストンの民俗神道論/男根の神
 2 人神と祀り棄て
   人神/人霊/祀り棄て/時花神/ホーソー神/ホーソー祭り

主要参考文献
流行神関係年表
文庫版あとがき
解説(小松和彦)

著者プロフィール

宮田 登  (ミヤタ ノボル)  (著/文

1936年生まれ。東京教育大学文学部卒業。同大学大学院修了。筑波大学教授、神奈川大学教授を歴任。筑波大学名誉教授。2000年没。 著書は、『ミクロ信仰の研究』(未来社)、『都市民俗論の課題』(未来社)、『妖怪の民俗学』(岩波書店)、『終末観の民俗学』(青土社)、『「心なおし」はなぜ流行る』(小学館)など多数。

小松 和彦  (コマツ カズヒコ)  (解説

1947年東京都生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了。専攻は文化人類学・民俗学。信州大学助教授、大阪大学教授、国際日本文化研究センター所長を歴任。現在、国際日本文化研究センター名誉教授。紫綬褒章、文化功労者。 著書に、『憑霊信仰論』『異人論』『妖怪文化入門』『妖怪学新考』『いざなぎ流の研究』『神なき時代の民俗学』『異界と日本人』『鬼と日本人』『聖地と日本人』『神になった日本人』など著書多数。

上記内容は本書刊行時のものです。