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陸軍中野学校の光と影
インテリジェンス・スクール全史
原書: The Shadow Warriors of Nakano: A History of The Imperial Japanese Army’s Elite Intelligence School
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年8月
- 書店発売日
- 2022年8月4日
- 登録日
- 2022年6月28日
- 最終更新日
- 2022年9月27日
紹介
帝国陸軍の情報機関、特務機関「陸軍中野学校」の誕生から戦後における“戦い”までをまとめた書The Shadow Warriors of Nakano: A History of The Imperial Japanese Army’s Elite Intelligence Schoolの日本語訳版
1938年~1945年までの7年間、秘密戦の研究開発、整備、運用を行っていた陸軍中野学校の巧みなプロパガンダや「謀略工作」の実像を客観的、総合的な視点で描くとともに、OBたちの戦後の動静にも注目。とくに「最後の中野学校戦士」末次一郎氏の活躍を詳細に描いている。
❈戦時中の日本のインテリジェンス史を日米双方の視点から再検証
❈世界各地に散っていった中野出身者の工作行動とはどんなものだったのか
❈高度で洗練された情報機関を擁しながら、それを生かせなかったのはなぜか
❈中野学校の遺産(レガシー)とは何か
目次
序 説
1 中野学校計画
新時代に向けたインテリジェンスの強化/技術開発/中野学校計画/中野での訓練:背広と変装/暗い戦雲に包まれた卒業の時/猪俣少尉、北へ/木村少尉、南米へ/阿部少尉、インドへ/戦前の成果
2 大戦初期の勝利
シンガポールへの道を歩むインド軍の壊乱/愛国心に満ち溢れた盗賊/疑惑の種/オランダ領東インド諸島の外交官と諜報員/パレンバンへの空挺降下/ラジオでの欺瞞作戦
3 ビルマ:人心掌握作戦の勝利、そして敗北
ビルマ公路、閉鎖/転覆から侵攻へ/南機関の終幕
4 インド:転覆、侵略、そして撤退
岩畔機関の誕生/光機関/機会の浪費
5 フィリピン:マニラでの諜報活動、ジャングルのコマンドー
二俣分校/ニューギニアで実証された成功/コマンドー養成所時代/卒業式/フィリピン上陸/レイテ島の米飛行場を襲う/谷口の影の戦士/小野田の戦争
6 終戦間際
インドシナでのフランス武装解除/ビルマでの終局/ニューギニアの地に散りゆく同志達/ソビエト極東に迫りくる危機を追う/日本、最終決戦に備える
7 沖縄の戦い
舞台準備/戦いの始まり/読谷への強襲/終幕/九州へ続く死の道
8 最終決戦への備え
九州の第一防衛線/九州の影の戦士達/東京の遊撃要員/北部の遊撃作戦/朝鮮防衛/油山での殺人事件
9 大戦の終結、新たな同盟の獲得
広島に舞う死の灰/ソビエトの捕虜達/インド作戦の壮絶な最後/切り札と遊撃戦/同盟と新王の存在を匿う/マニラでの会合/有末のオアシス/インテリジェンス・パートナーシップ/有末機関/意見の一致/残務整理
10 隠れ家から朝鮮へ
新年の逮捕/各地の武器庫/米陸軍の最期/第三次世界大戦/切り札から協力へ/大陸の情報/白 団/朝鮮戦争/冷戦への才能の活用
11 戦後日本の中野学校OB
アジアのOB達/満州人の繋がり/政界の中野退役軍人/小野田少尉の捜索/捕虜そして領土の奪還/新生軍へのOBの貢献/インテリジェンスに生きたOB達
12 受け継がれるもの
切り裂かれたヨーロッパの植民地支配/日本の歴史を創る影の戦士の活躍/情報機関/日本最後の軍人の晩年/最期の追求
世界から観る陸軍中野学校の遺産 秘密戦からの系譜―訳者あとがきに代えて (秋塲涼太)
【特別寄稿】陸軍中野学校の成功と限界に通底する謀略とインテリジェンスの本質(部谷直亮
前書きなど
「陸軍中野学校の創設とその後の要員達の活動を、戦時、平時という国際情勢の文脈の中で描いた私の試みは、インテリジェンスを単なる異常、冒険、悪などとして描いた他の書籍を読んだ日本人読者にとっても興味深いものとなるだろう」(「日本語版刊行にあたって」より)
上記内容は本書刊行時のものです。