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米中の経済安全保障戦略
新興技術をめぐる新たな競争
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年7月
- 書店発売日
- 2021年7月17日
- 登録日
- 2021年6月2日
- 最終更新日
- 2021年10月6日
紹介
激化する米中間の技術覇権競争を経済安全保障の観点から分析する
次世代通信技術(5G)、ロボット、人工知能(AI)、ビッグデータ、クラウドコンピューティング……
新たなハイテク科学技術、戦略的新興産業分野でしのぎを削る国際競争の行方と、米中のはざまで日本がとるべき道を提言する
目次
はじめに(村山裕三)
序 章 エコノミック・ステイトクラフトと国際社会(鈴木一人)
1.エコノミック・ステイトクラフトとは何か
2.エコノミック・ステイトクラフトの実効性
3.エコノミック・ステイトクラフトと安全保障
4.日本の輸出管理制度変更はエコノミック・ステイトクラフトだったのか
5.日本のエコノミック・ステイトクラフト
◎第Ⅰ部 米国の安全保障と輸出管理
第1章 米国における輸出管理の歴史:EAAからECRAまで(小野純子)
1.米国の輸出管理制度とは:日本との比較から考える
2.輸出管理法の歴史-前史-
3.デタントの行き詰まりと1979年輸出管理法―国内における大問題
4.新冷戦と輸出管理:IEEPAを活用したエコノミック・ステイトクラフト型輸出管理の本格始動
5.冷戦の終結と不拡散型レジームの誕生
6.9.11後の米国輸出管理
7.2018年輸出管理改革法の制定へ
第2章 輸出管理をめぐる米中関係:チャイナ・ディフェレンシャルから経済安全保障へ(小野純子)
1.対敵通商と国家安全保障
2.封じ込め時代の対中輸出管理:第一次チャイナ・ディフェレンシャル
3.デタント時代の対中輸出管理:第二次チャイナ・ディフェレンシャル
4.冷戦後の対中輸出管理:終焉したチャイナ・ディフェレンシャルと経済安全保障
5.21世紀の対中輸出管理
第3章 米国の輸出管理の新展開:従来型の限界と今後(中野雅之)
1.はじめに
2.世界の安全保障輸出管理に影響を与える環境の変化
3.安全保障輸出管理の変化
4.米国の打ち出した新たな安全保障輸出管理
5.米国の輸出管理の今後について
◎第Ⅱ部 中国の経済安全保障戦略
第4章 経済建設と国防建設の一体化とその背景(土屋貴裕)
1.現代中国における経済建設と国防建設の関係の変化
2.経済建設と国防建設の一体化を目指す経済的な背景
3.新興技術を重視する軍事的な背景
第5章 安全保障の経済的側面:軍民融合発展戦略(土屋貴裕)
1.軍事と民間経済との関係を表すスローガンの変遷
2.「軍民融合」による経済発展と国防建設の融合した発展
3.「軍民融合」発展戦略を推進する経済的な背景
4.軍民融合の発展フロー
5.中央軍民融合発展委員会の設立
6.軍民融合の展開
7.「軍民融合」と産業工業化モデル基地
8.新興技術の軍事転用
9.中国の軍民融合型イノベーションのアクター
10.軍民融合と国防科学技術工業
11.急減する「軍民融合」への言及
第6章 経済の安全保障的側面:国内法制度の整備(土屋貴裕)
1.中国・習近平政権における「経済安全保障」の概念
2.中国の経済安全保障の重点
3.「輸出管理法」の制定
4.国家安全保障(経済安全保障)とサプライチェーンの確保
5.知的財産権の保護強化に向けた法改正の動き
6.外国からの投資や法令の域外適用への規制
7.データセキュリティに関する法整備
8.中国が経済安全保障を強化する背景
終 章 日本の経済安全保障政策への展望(村山裕三)
1.政府による技術経済安全保障の取組
2.日本の経済安全保障政策のあり方
前書きなど
本書を推薦します
西原 正(一般財団法人平和・安全保障研究所理事長、防衛大学校名誉教授)
米中対立が先鋭化し、国際環境が大きく変化する中、安全保障戦略の再検討が迫られており、とりわけ経済安全保障の概念が再び注目を集めている。本書は第一線で活躍する研究者・実務家が、新興技術をめぐる米中の経済安全保障戦略を分析し、日本の経済安全保障戦略に向けた政策提言を行っている。地に足のついた議論が展開された一冊であり、政策やビジネスの現場に携わる諸氏はもちろん、学生にとっても格好の書である。
上記内容は本書刊行時のものです。