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操作される現実
VR・合成音声・ディープフェイクが生む虚構のプロパガンダ
- 初版年月日
- 2020年11月6日
- 書店発売日
- 2020年11月6日
- 登録日
- 2020年10月10日
- 最終更新日
- 2020年10月10日
書評掲載情報
| 2021-11-27 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 近藤雄生(ライター) |
| 2021-11-27 | 日本経済新聞 朝刊 |
| 2021-01-16 | 東京新聞/中日新聞 朝刊 |
| 2021-01-16 | 日本経済新聞 朝刊 |
| 2021-01-09 |
朝日新聞
朝刊 評者: 坂井豊貴(慶應義塾大学教授・経済学) |
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紹介
仮想空間での思想教育、リアルな偽の映像・音声による世論操作……
感覚をハックするテクノロジーが民主主義をむしばみ始めた。
2016年の米大統領選の際、フェイクニュースやSNS上のボットによる情報操作、ソーシャルメディア企業によるユーザー情報の販売が民主主義への攻撃と捉えられた。しかし、それはもはやは過去のもの。VRの没入感や、AIによる本物と偽物の区別がつかない映像・音声によって威力を増した、プロパガンダが出始めている。
オックスフォード・インターネット研究所のコンピューター・プロパガンダ・プロジェクトを主宰しディレクターを務めた研究者が、AI時代に直面する新たな問題を分析し、処方箋を提示する。
目次
はじめに
1 曖昧な真実
あなたの現実、私にはフェイク
テクノロジーと虚偽の新しい波
現実と真実への「攻撃」
テクノロジーの変化、社会の変化
プロパガンダからコンピューター・プロパガンダへ
未来のテクノロジーの役割
2 真実の破壊――過去・現在・未来
事の起こり
デジタル偽情報はどこから来るのか?
コンピューター・プロパガンダの登場
人間の要素
アクセスの問題
過去――何が起きたのか
現在――何が変化しているのか
未来――何が起きるのか
メディアの崩壊
3 批判的思考から陰謀論へ
バイラルな記事のつくり方
シリコンバレーから愛をこめて
オンライン・ユートピアからデジタル・ディストピアへ
あなたが読んだものがあなたをつくる
批判的思考から陰謀論へ
ソーシャルメディアはメッセージ
政策はどうなっているのか
メディア指向の解決策
4 人工知能――救いか破滅か?
ザッカーバーグのマクガフィン
ボットからスマートマシンへ
ユーザーの問題?
単純なボット
AIボットの時代
AIを実現する技術
無視されるエシカルデザイン
AIプロパガンダの始まり
毒を以て毒を制す
ファクトチェックを越えて
頭の悪いAI
AIからフェイクビデオへ
5 フェイクビデオ――まだディープではない
加工動画対ディープフェイク
ディープフェイク
まだ注目するには早い?
普通の動画も強力なプロパガンダ・ツールに
ユーチューブ問題
フェイクビデオの拡散を止める
ライブストリーミングの問題
動画からバーチャルリアリティーへ
6 XRメディア
バーチャル・ウォー
XRメディアの世界
バーチャルの定義
ARかVRか?
XRメディアと世論操作
社会的利益につながるVRの活用
スローXR
人間と人間に似たもの
7 テクノロジーの人間らしさを保つ
@Futurepolitica1
マシンか人間か
マシンとの関係構築
人間らしい音声を越えて
人間の声が持つ説得力
人間の顔をデジタルで生成する
マシンが親切に振る舞うようにする
8 結論――人権に基づいたテクノロジーの設計
既存ソーシャルメディアの窮地
テクノロジーに対する社会調査の価値
拡大する世界規模の問題
コインテルプロ
若者と未来のテクノロジー
倫理的なオペレーティングシステム
崩壊した現実を立て直す
民主主義を再構築する
訳者あとがき
参考文献
索引
上記内容は本書刊行時のものです。
