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開国の先覚者 小栗上野介 蜷川新(著/文) - 批評社
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開国の先覚者 小栗上野介 (カイコクノセンカクシャ オグリコウズケノスケ)

歴史・地理
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発行:批評社
四六判
280ページ
定価 2,500円+税
ISBN
978-4-8265-0690-8   COPY
ISBN 13
9784826506908   COPY
ISBN 10h
4-8265-0690-2   COPY
ISBN 10
4826506902   COPY
出版者記号
8265   COPY
Cコード
C0021  
0:一般 0:単行本 21:日本歴史
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2018年12月10日
書店発売日
登録日
2018年11月22日
最終更新日
2018年11月22日
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紹介

彼は実に、幕府の精神なりき(塚越芳太郎)
智慧のほど、はかり知るべからず(西郷隆盛)
当時第一の西洋通であり、今日でいうハイカラであった。~明治政府の近代化政策は、小栗忠順の模倣にすぎない(大隈重信)
幕府が、その末路の多事多難の日にあたって、いかにして、その費用の財源をえたか~その経営をつとめ、あえて欠乏をきたすこともなく、無事にすごしえたのは、実に、小栗ひとりの力であったのだ(福地源一郎)
もしも小栗上野介をして、今日にあらしめ、財政の要路に立たしめたならば、国家の財政を利益したこと、はかりしるべからざるものがあったのであろう。私が、やっていることなどは、小栗上野介からみたならば、児戯にすぎないことである(三野村利左衛門)

万延元年遣米使節として世界一周した先覚者であり、横須賀製鉄所を建設した日本近代化の先駆けであり、封建制から郡県制への壮大な構想をもっていた、徳川幕府下の優秀な官僚たちのなかでも最良の能臣小栗忠順は、それゆえに明治維新政府から恐れられ、斬殺された。
小栗上野介の義理の甥であり、小栗の復権と再評価に力を注いだ蜷川新が、同時代人や親族から直接見聞きした証言を含めた、彼にしか書けなかった徳川幕府最後の能吏・小栗上野介の伝記、完全翻刻版。

目次

まえがき
[緒言]小栗上野介の人物大観
■小栗上野介の外交上の功績
1 安政条約批准書交換の使節に対するアメリカ人の賞讃
2 対馬島におけるロシアの艦長に対する小栗の決死的談判
■小栗上野介の国防上の功績
1 日本海軍の創設にかんする功績
2 日本のフランス式陸軍創設に関する功績
■小栗上野介の国の財政と経済に関する功績
■小栗上野介の国内統一および郡県制創設の主張
■最後の江戸城会議と小栗の官軍掃滅の作戦方略
■小栗に科した虚偽の罪状と不法の斬首
■小栗上野介に対する三宅雪嶺博士の批判
■小栗の作戦方略に驚嘆した長藩の大村益次郎
■小栗上野介と西郷隆盛との対照
■小栗上野介と勝海舟との対照
■小栗上野介という人間の性格
1 小栗の少年時代とその大人らしい態度
1 小栗愛用のアラビア馬の話
3 小栗は遊興を好まなかった
4 小栗の書画に関する意見の合理性
5 小栗と文藝および科学
6 小栗とその財産のこと
7 小栗の江戸屋敷と、土佐藩土方久元の占領
8 小栗に新聞発行の意見があった
9 開国論者としての青年小栗剛太郎
10 小栗に国粹保全の意見もあった
11 小栗と三井家の大番頭三野村利左衛門との関係
12 小栗上野介の決死諫争とその成果
■小栗上野介の家系
1 松平姓から小栗姓に変った家筋
2 祖先小栗忠政のかがやかしい武勲
3 小栗上野介の父新潟奉行小栗忠高と故大隈侯夫妻
■小栗上野介と横須賀軍港
1 小栗上野介の横須賀造船所建設に関する手紙
2 日本海軍人の小栗上野介に対する観方
3 横須賀開港記念日と開港功労者の末路
■小栗上野介の日常生活
■小栗上野介の埋蔵金の噂さ
■小栗上野と新旧史家の評論

[附説]江戸幕府の主権とその組織
1 江戸幕府の憲法と統治権
2 公方・大名および旗本の地位
3 天皇の位置と武家制度
4 江戸幕府の武士訓(家康の夜話)
5 井伊大老時代の幕府の職制
6 幕府の職制と明治の太政官々制との比較
7 江戸武家の邸、旗本知行所、旗本の領米、旗本の生活の様態

【解説】『開国の先覚者 小栗上野介』を推す 礫川全次

著者プロフィール

蜷川新  (ニナガワアラタ)  (著/文

1873(明治6)年-1959(昭和34)年。母は小栗忠順の妻・道子の妹である、建部政醇の娘はつ子。東大法学部・大学院卒業、法学者。大学教授、新聞記者、赤十字顧問などを歴任した。
著書に『維新前後の政争と小栗上野の死』『維新前後の政争と小栗上野の死』(以上日本書院、マツノ書店から『維新前後の政争と小栗上野』として2014年復刻)、『維新正観』(千代田書院、批評社から2015年復刻)、『日本憲法とグナイスト談話』(議会政治社)、『此の日本国をどうする』(香風閣書房)、『天皇 誰が日本民族の主人であるか』(光文社)ほか多数。

礫川全次  (コイシカワゼンジ)  (解説

1949年生まれ。在野史家。歴史民俗学研究会代表。著書に『サンカ学入門』『攘夷と憂国』PP選書『日本保守思想のアポリア』『歴史民俗学資料叢書(第1期、第2期、第3期・各全5巻、編著)』(以上批評社)、『サンカと三角寛』『アウトローの近代史』(以上平凡社新書)、『異端の民俗学』(河出書房新社)ほか多数。

上記内容は本書刊行時のものです。