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日本語教育の新しい地図 青木 直子(編集) - ひつじ書房
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シリーズ言語学と言語教育 40

日本語教育の新しい地図 専門知識を書き換える

語学・辞事典
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発行:ひつじ書房
A5判
340ページ
定価 5,000円+税
ISBN
978-4-8234-1022-2   COPY
ISBN 13
9784823410222   COPY
ISBN 10h
4-8234-1022-X   COPY
ISBN 10
482341022X   COPY
出版者記号
8234   COPY
 
Cコード
C3080
専門 単行本 語学総記
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年3月31日
書店発売日
登録日
2021年4月2日
最終更新日
2021年4月29日
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紹介

国境を越えた移動の急増とインターネットとモバイル技術の普及により、日本語学習のあり方が大きく変化した。学習者の役に立つには、日本語教師にはどのような専門知識が必要か。本書では言語と学習についての従来の常識を問い直し、グローバルな視点から新たに教師教育を考え直す。

執筆者:青木直子、バーデルスキー・マシュー、リー・ウェイ(翻訳:井上エイミー)、百濟正和、義永美央子、西口光一、マーリー・ギャロルド、 宇塚万里子、難波康治、ケリー・カーティス(翻訳:冨田キアナ)、宮原万寿子、八木真奈美、入江恵、中山亜紀子、柴原千佳、クラムシュ・クレア、川嶋恵子、中井好男、脇坂真彩子、欧麗賢、濱川祐紀代、瀬尾悠希子、末吉朋美

目次

はじめに
青木直子、マシュー・バーデルスキー

第1部 言語に関する「常識」を疑う

第1章 言語におけるマルチコンピテンスとトランスランゲージング本能
リー・ウェイ 翻訳:井上エイミー
1. はじめに
2. マルチコンピテンス観点の影響
2.1 問題
2.2 言語について
2.3 言語学習者について
2.4 言語学習について
3. モノリンガリズム(単一言語主義)神話
4. トランスランゲージング本能
5. 結び

コメンタリー 「言語におけるマルチコンピテンスとトランスランゲージング本能」が日本語教育に示唆すること―新たな言語(能力)観は日本語教育にどのような変革を迫るのか
百濟正和

第2章 溶けあうことばの境界─応用言語学における多言語的転回とこれからのことばの教育について
義永美央子
1. はじめに
2. ことばの諸相
2.1 母語の基準とネイティブスピーカー
2.2 ネイティブスピーカーとモノリンガルバイアス
3. モノリンガルバイアスを超えて─多言語的転回とこれからのことばの教育
3.1 言語観・言語能力観の変化─マルチコンピテンスと複言語・複文化主義
3.2 ことばをとりまくミクロ、メゾ、マクロ
3.3 これからの言語教師に求められること
4. おわりに

第3章 そのモノ、多面的につき、取り扱い注意!─第二言語教育にとっての言語論的転回の意味
西口光一
1. はじめに
2. 言語論的転回
2.1 言語論的転回とは何か
2.2 ウィトゲンシュタインの言語ゲーム
3. 相互行為研究における言語へのまなざし
3.1 ゴフマンの相互行為秩序論
3.2 社会的出会いにおける言語
3.3 相互行為秩序論から相互行為の共構築へ―相互行為で取り交わされる発話
3.4 発話が言語記号と見えるとき
4. 社会学における言語へのまなざし
4.1 バーガーとルックマンの知識社会学
4.2 バーガーとルックマンからガーゲンへ
4.3 世界制作という視点
5. 結び

第2部 学習に関する「常識」を疑う

第4章 複雑系理論と言語教育─L-caféにおける学び
マーリー・ギャロルド、宇塚万里子
1. はじめに
2. ソーシャル・ラーニング・スペース─L-café
3. Caféにおける2つの研究
4. L-caféの理論探求の旅
5. 実践における考察
5.1 学びのシステム
5.2 学習者コミュニティのネットワークとしての授業
5.3 アフォーダンス
5.4 アトラクター状態と動機づけ
5.5 複雑的な創発の促進
6. 結論

コメンタリー 日本語教育ではどうなのか
難波康治
1. まえがき
2. 実践と理論をつなぐには
3. 実践の現場から
4. 教育システム企画者としての教師
5. SALC の試み
6. オンラインとリアルをつなぐ学習者ネットワーク

第5章 神経科学と言語学習
カーティス・ケリー 翻訳:冨田キアナ
1. はじめに
2. 学習と忘却
2.1 ネットワークをどのように強化するのか
3. 興味深い教材を使い、面白い経験を作り出すべき理由
4. 体を管理することも学習方法の1 つである
5. 言語教育
5.1 発音と聴解
5.2 語彙
5.3 文法
6. 終わりに

第3部 学習者を新しい目で見る

第6章 「 ソーシャルターン(social turn)」が英語教育にもたらす課題
宮原万寿子
1. はじめに
2. 言語理論と言語学習論の変化
2.1 SLA 研究における言語理論の変遷
2.2 言語学習理論における理論の変遷
3. EFL( English as a Foreign Language)における「英語」の概念と
「英語学習者像」
3.1 「英語」の概念
3.2 英語学習者像の変遷─ 3 つの像
4. 広がる言語学習過程─研究事例の紹介
5. 研究事例
5.1 研究概要
6. 結び─示唆されるもの

コメンタリー 日本語教育におけるパラダイムシフトと学習者
八木真奈美
1. 宮原論文について
2. 日本語教育研究とソーシャルターン
3. 今後の日本語教育研究と「学習者」

第7章 セルフにみる学習者心理理解へのアプローチ─Individual Differences からの脱却
入江 恵
1. はじめに
2. ID 研究の変遷
3. セルフ
3.1 自己効力感
3.2 自己調整
3.3 L2MSS
4. 学習者心理を俯瞰する─ナラティブアプローチ
4.1 健全な学習者ナラティブの構築
5. おわりに

コメンタリー 入江の「セルフにみる学習者心理理解へのアプローチ─Individual Differences からの逸脱」を読んで
中山亜紀子

第8章 教室で日本を体験する─映画を活用した授業デザイン
柴原千佳、クラムシュ・クレア
1. はじめに
2. 活用した映画について
3. 教室活動の手順
3.1 ステップ1 ─映画のテーマを確認し、話し合う
3.2 ステップ2 ─映画に自分自身が登場するシーンを付け加える
3.3 ステップ3 ─演技と内省
4. 学習者A のシナリオ
4.1 登場人物とシーンの背景
4.2 シナリオ
4.3 学習者A を分析する
5. 学習者D のシナリオ
5.1 登場人物とシーンの背景
5.2 シナリオ
5.3 学習者D を分析する
6. 考察
7. おわりに

第4部 インターネットとモバイル技術が可能にした学習の形

第9章 インターネットとモバイル技術が可能にした学習の形─
eラーニングによって広がる日本語学習のバリエーション
川嶋恵子
1. はじめに
2. 「eラーニング」のバリエーション
2.1 本稿における「eラーニング」の定義
2.2 フォーマル学習とインフォーマル学習
2.3 フォーマル学習におけるeラーニング
2.4 インフォーマル学習におけるeラーニング
3. e ラーニングの長短
4. e ラーニングと学習者オートノミー─まとめに代えて

第10章 アプリやウェブサイトを活用した日本語学習
中井好男、脇坂真彩子
1. はじめに
2. ITを活用した日本語学習のためのリソース
2.1 言語学習を目的としたアプリやウェブサイト
2.2 言語学習を目的としないアプリやウェブサイト
3. アプリやウェブサイトを活用した学習活動の例
3.1 日本語学習用アプリによって支えられる日本語学習
3.2 ニコニコ動画を用いたインフォーマルな自己主導型学習
3.3 読書メーターが発展させる日本語学習
3.4 Facebookが豊かにする教室での学習活動
4. まとめ

第11章 外国語環境における日本語学習者の個人学習環境構築のケーススタディ
欧 麗賢
1. はじめに
2. 先行研究
3. 調査の詳細
4. ケーススタディ
4.1 大学入学前の日本語との接触経験
4.2 日本語の授業、日本語能力試験のための勉強、日本人との交流
4.3 スカイプの利用、日本語のアルバイト、日本語の授業等
5. 考察
5.1 制約の中での選択およびリソースの関連付け
5.2 具体的な目標設定および柔軟な利用方法の変化
6. まとめおよび今後の課題

第12章 漢字学習におけるデジタルツールの利用傾向
濱川祐紀代
1. はじめに
2. 漢字学習方法に関する学習者からの要望
3. 学習者はどのようなサイト・アプリを使っているのか
4. 学習者の多様性
5. 「覚えたら使える」から「使いながら覚える」へ
6. おわりに

第5部 教師教育を考え直す

第13章 教師の支えとするストーリーと教育実践─
日本語補習授業校教師の語りから
瀬尾悠希子
1. はじめに
2. 理論的枠組みと本研究の立場
2.1 教えることと教師のアイデンティティ
2.2 支えとするストーリー
2.3 本研究の立場
3. 調査方法
4. 田中さんの支えとするストーリーと教育実践の変容
4.1 補習校で教えるまで
4.2 補習校で教えはじめた時の支えとするストーリー
4.3 支えとするストーリーの変化
4.4 支えとするストーリーの拡大と発展
5. 考察
5.1 支えとするストーリーと田中さんの人生
5.2 支えとするストーリーの筋の具体化
5.3 教育実践における支えとするストーリーの表現
6. まとめ

第14章 教師にとっての「語りの場」の意義
末吉朋美
1. はじめに
2. 研究背景と目的
3. 研究内容と方法
4. P さんの悩み
4.1 会でのP さん
4.2 会は癒しの場
4.3 皆が私じゃない
4.4 悩みの克服─「北風」から「太陽」へ
5. 考察とまとめ

おわりに
青木直子

あとがき
マシュー・バーデルスキー

著者プロフィール

青木 直子  (アオキ ナオコ)  (編集

大阪大学大学院文学研究科元教授 主な著書『学習者オートノミー―日本語教育と外国語教育の未来のために―』(共編著 2011 ひつじ書房)ほか。

バーデルスキー・マシュー  (バーデルスキーマシュー)  (編集

大阪大学大学院文学研究科教授 Language Socialization in Classrooms: Culture, Interaction and Language Development(共編著 2020 Cambridge University Press)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。