書店員向け情報 HELP
ブロックチェーン技術の未解決問題
- 書店発売日
- 2018年1月19日
- 登録日
- 2018年1月15日
- 最終更新日
- 2018年1月15日
書評掲載情報
2018-02-10 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 中島真志(麗澤大学教授) |
MORE | |
LESS |
紹介
ブロックチェーン技術の成熟度は低い
今そこにある問題を解説する
ビットコインのコア技術である「ブロックチェーン」に注目が集まっている。
現在は主に仮想通貨としての用途に限られるが、実はその対象範囲は広く金融に限らない。
一番の特徴は「非中央集権」にある。従来のシステムでは、どこか1カ所で全データを集中管理し、安心安全を維持していた。
例えば銀行の預金では、勘定系システムの中にすべての預金データが管理されている。ブロックチェーンはそうした常識を打ち破った。すべての履歴を全ノードに保有することで、1人の管理者が支配する構造を変えた。
ブロックチェーンはさまざまな分野で応用が考えられており、今後、次々と新サービスが登場するだろう。
ただし、ブロックチェーン技術の成熟度は高くない。インターネットでいえば黎明期程度にすぎないとの指摘がある。
そこで本書では、現時点のブロックチェーンに残されている問題を詳しく解説している。
著者は暗号などを専門とする日本の研究者たちである。
彼/彼女らは、ブロックチェーンの可能性が大きいからこそ、今そこにある懸念にあえて警鐘を鳴らす。ブロックチェーン技術者必携の1冊だ。
目次
¶第1章 ブロックチェーンの基本
¶第2章 不正を防ぐ合意形成ルール「プルーフ・オブ・ワーク」
¶第3章 ビットコインの革新性
¶第4章 ブロックチェーンの4つの課題
¶第5章 「ブロックチェーンはトラストレス」は幻想
¶第6章 ビットコインの「合意」問題
¶第7章 ブロックチェーンはスケールするのか?
¶第8章 ビットコインの意外な落とし穴
¶第9章 ブロックチェーンの大問題、鍵の管理
¶第10章 ビットコインの暗号技術はいずれ破られる
¶第11章 ブロックチェーンシステムの開発体制は未成熟
¶第12章 世界と日本のブロックチェーン
¶第13章 世界はどう動いているのか?
上記内容は本書刊行時のものです。