奪われたクリムト マリアが「黄金のアデーレ」を取り戻すまで
原書: DER GESTOHLENE KLIMT WIE SICH MARIA ALTMANN DIE GOLDEN ADELE ZURUCKHOLTE
- ISBN
- 978-4-8166-1902-1
- Cコード
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C0022
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一般 単行本 外国歴史
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2019年3月25日
- 登録日
- 2019年2月25日
- 最終更新日
- 2019年3月22日
紹介
ナチスに略奪されたグスタフ・クリムトの『黄金のアデーレ』をめぐり、オーストリア国家を訴え、絵を取り戻したマリアの物語。
アメリカに亡命し、高齢に達したアデーレの姪、マリア・アルトマンは、返却を求めて、オーストリア国家を訴えた。
もとの所有者が略奪美術の返還に成功したセンセーショナルな歴史的な事件である。
映画化もされた。日本でのタイトル『黄金のアデーレ、名画の帰還』(2015)
「私は、正義は必ず実現するという希望をいつも抱いていました」(マリア・アルトマン)
目次
*もくじ
1 マリア……………13
2 アデーレ叔母さん、クリムトと「ウィーン・モデルネ」……………23
3 ラヴェンナとウィーンの間でーークリムトの黄金の勝利……………29
4 賞賛と嘲笑……………36
5 ブロッホ=バウアー夫妻のクリムト・コレクション……………42
6 1918年以後のウィーンとアデーレの死……………46
7 アデーレの遺言書……………53
8 マリアの結婚……………58
9 近づく破局……………65
10 屈辱と財産没収……………68
11 逮捕、略奪と脅し……………74
12 財産の抵当としてのフリッツ・アルトマン……………80
13 勝手な収奪と捏造された脱税容疑……………84
14 最後の瞬間に、オランダ経由でイギリスからアメリカに亡命……………91
15 大規模な闇取引と財産の強制整理……………94
16 滞在許容許可証を得てスイスに亡命……………100
17 良かったのはお天気だけだった。アメリカでの新しい生活……………104
18 1945年以後は皆が「犠牲者」だった。追随者も加害者も……………108
19 奪われた絵を探して……………112
20 強制された贈与、捻じ曲げられた真実と恐喝……………116
21 権利があるということは、権利を手に入れることと同じではない……………123
22 歴史を正す労多き試み……………127
23 大いなる失望……………133
24 マリア・アルトマン対オーストリア国家……………137
25 最高裁判所が判決を下す……………141
26 重大な決定……………148
ランドル・シェーンベルクへのインタビュー エリザベート・ザントマン……………160
前書きなど
日本の読者の皆さまへ―― エリザベート・ザントマン
2人の女性の人間的な強さに、私は魅せられました。社会の規範にも、また法律的なハードルにも妨げられずに「我が道」を歩んだことに、感嘆の念を覚えます。