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イスラームのロシア 長縄 宣博(著) - 名古屋大学出版会
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イスラームのロシア 帝国・宗教・公共圏 1905–1917

A5判
440ページ
上製
定価 6,800円+税
ISBN
978-4-8158-0888-4
Cコード
C3022
専門 単行本 外国歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2017年11月1日
書店発売日
登録日
2017年10月12日
最終更新日
2017年11月2日
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紹介

もう一つの市民社会――。多数のイスラーム教徒が存在したロシア帝国。彼らはいかに生きたのか。日露戦争から第一次世界大戦・革命へと至る時代に、政治・行政・教育・出版・戦争・慈善等に積極的に関与し、言論と行動によって自らの「公共圏」を生み出したムスリム社会の苦闘を、かつてない深度で描き出す。

目次

 凡 例
 地 図

序 章 帝政ロシアのイスラームと公共圏
     1 問題の所在
     2 宗派国家と公共圏
     3 本書の構成
     4 史料と方法

第1章 帝政末期ヴォルガ・ウラル地域のムスリム社会
     1 ロシア帝国最後の十年
     2 イスラームのロシア
     3 ムスリム公共圏の構造

  第Ⅰ部 宗派国家とムスリム社会

第2章 イスラームの家の設計図
       ―― 「良心の自由」 と宗務協議会の改革論
     良心の自由と宗教の自由
     1 誰が宗務協議会を率いるべきか
     2 どのように宗教を統制するか
     3 誰が宗務協議会の管轄に入れるのか
     宗教の自由が開く公共圏

第3章 マハッラの生活
       ―― 統治制度から社会をつくる
     国家権力の介入と自治的な営みの間
     1 マハッラと帝国の法律
     2 マハッラの財政
     マハッラの変容と公共圏

第4章 政治的信頼度
       ―― カザン県におけるムスリム聖職者管理の実態
     汎イスラーム主義の脅威とマハッラの政治
     1 政治的信頼度の制度 ―― 県庁と警察機構
     2 政治的信頼度の定式化 ―― カザンの正教会宣教師と特別審議会
     3 ムスリム社会に取り込まれる政治的信頼度
     タタール知識人の応答

  第Ⅱ部 地方自治とムスリム社会

第5章 カザンの休日
       ―― 都市空間の民族関係と宗教的権威
     ロシアでイスラームの祭日はどのように可能か
     1 市会と商人
     2 決裂する公共圏 ―― 信仰の寛容と都市の自治
     3 宗教的権威をめぐる政治 ―― 宗務協議会と公共圏
     市民社会は少数派の声を拾えるのか

第6章 マクタブか、公立学校か
       ―― 義務教育に直面するムスリム社会
     ムスリム社会とゼムストヴォ
     1 教育事業を取り巻く環境 ―― ウファ県とカザン県の比較から
     2 ゼムストヴォと教育省の競合 ―― ウファ県の場合
     3 「マクタブか、公立学校か」 論争
     ムスリムはロシア市民になれるのか

  第Ⅲ部 戦争とムスリム社会

第7章 国民軍の中の宗派国家
       ―― 従軍ムッラーの任命とムスリム聖職者の徴兵免除
     帝国の縮図としての軍隊
     1 ロシア軍の中のムスリム
     2 問題の発見 ―― 日露戦争
     3 制度化 ―― 1905年革命後
     4 試される制度 ―― 第一次世界大戦
     信仰の特殊性を介した統合

第8章 総力戦の中の公共圏
       ―― 慈善活動と女性の進出
     宗派国家と市民社会
     1 宗務協議会と慈善協会
     2 拡大する公共圏
     3 公共圏への女性の参入
     民主主義の旗手か

終 章 帝国の遺産とムスリム公共圏の変容
     1 帝国秩序とムスリム公共圏
     2 ムスリム公共圏のゆくえ ―― ソ連時代から現代ロシアへ

 あとがき
 用語・主要人物解説
 注
 参考文献
 図表一覧
 索 引

著者プロフィール

長縄 宣博  (ナガナワ ノリヒロ)  (

1977年 徳島県阿南市に生まれる
1999年 東京大学文学部卒業
2006年 東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学
現 在 北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター准教授,博士(学術)
    『スラヴ研究』編集長(2010年~)
著 書 Volgo-Ural'skii region v imperskom prostranstve : XVIII-XX vv.(共編,Vostochnaia Literatura,2011年)
    『越境者たちのユーラシア』(共編,ミネルヴァ書房,2015年)
    『北西ユーラシア歴史空間の再構築』(共編,北海道大学出版会,2016年)他

上記内容は本書刊行時のものです。