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近代東アジア文明圏の啓蒙家たち 狹間 直樹(著/文) - 京都大学学術出版会
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近代東アジア文明圏の啓蒙家たち (キンダイヒガシアジアブンメイケンノケイモウカタチ)

歴史・地理
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A5判
縦217mm 横156mm 厚さ23mm
重さ 605g
382ページ
定価 4,800円+税
ISBN
978-4-8140-0343-3   COPY
ISBN 13
9784814003433   COPY
ISBN 10h
4-8140-0343-9   COPY
ISBN 10
4814003439   COPY
出版者記号
8140   COPY
Cコード
C3022  
3:専門 0:単行本 22:外国歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年5月15日
書店発売日
登録日
2021年3月10日
最終更新日
2021年5月7日
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紹介

アヘン戦争を画期として「近代」に突入した東アジア。新文明圏形成を担った啓蒙家らが移入した思想はどう東アジアを往還したか。幕末期の西周や津田真道の洋学の導入から、中江兆民の翻訳、福沢諭吉・内藤湖南の国民意識の形成、そして、日本を経由して清朝に近代を移植しようとした希代の言論家・梁啓超の活躍。グローバリズムにより新たな世界の形が拓かれつつある現代、その元図となる文明圏形成を振り返る。

目次

序文

第Ⅰ部 近代東アジア文明圏形成史

第1章 西周のオランダ留学と西洋近代学術の移植
1.朱子学と徂徠学
2.洋学への開眼
3.オランダ留学
4.フィセリング五科講義録の出版
5.コント実証主義哲学の紹介
6.学術用語確定の道筋
おわりに

第2章 中江兆民『民約訳解』の歴史的意義について
1.『民約訳解』の作者、中江兆民
2.日本における「社会契約論」の受容
3.兆民の漢訳『民約訳解』について
4.『民約訳解』をとりまく諸条件――文字・語彙・文体
5.中国における「社会契約論」の受容
6.留学生による「社会契約論」の重訳
おわりに――兆民訳『民約訳解』の再発見

第3章 京都における番組小学校の創設と「万国公法」
1.小学校の組織
2.小学校の教科
3.教科の中の「万国公法」
おわりに

第4章 福沢諭吉・内藤虎次郎による帝国主義的国民性の形成
1.福沢諭吉の『時事新報』
2.辛亥革命から世界大戦へ
3.パリ講和会議と「ベルサイユ条約」
おわりに

第Ⅱ部 文明圏形成の功労者 梁啓超

第1章 「新民説」略論
1.「新民説」と「中国之新民」
2.「新民説」における国家、国家思想
3.「新民説」と日本
4.「論私徳」以後における「中国之新民」の立場
おわりに

第2章 「明治日本」と梁啓超研究
1.吾妻兵治の『国家学』
2.岡本監輔をめぐって
3.善隣訳書館の活動
おわりに

第3章 梁啓超にとっての譚嗣同――イデオロギーによる呪縛とそれからの逃脱
1.梁啓超撰「譚嗣同伝」の思想構造
2.「清議報本譚伝」が出現するまで
3.国民報社刊『仁学』付載の「譚嗣同伝」
4.梁啓超にとっての「譚嗣同伝」と『仁学』
おわりに

第4章 譚嗣同『仁学』の刊行と梁啓超
1.二つの『仁学』稿本
2.『清議報』への『仁学』掲載と中断
3.『清議報』における『仁学』の完結
4.『国民報』社による単行本『仁学』の刊行
おわりに

第5章 清朝の立憲準備と梁啓超による上奏代作
1.政治考察五大臣派遣の経緯と梁啓超
2.梁啓超による上奏代作――「請定国是摺」
3.梁啓超による代作上奏の時代的位置
おわりに

第6章 『梁啓超年譜長編』について
1.梁啓超略伝
2.『梁啓超年譜長編』の作成過程
3.『梁啓超年譜長編』の時代的位置
4.『梁啓超年譜長編』の特色
おわりに

あとがき
文献目録
索引

著者プロフィール

狹間 直樹  (ハザマ ナオキ)  (著/文

京都大学名誉教授。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学、博士(文学)。京都大学人文科学研究所助教授、教授を歴任。のち京都産業大学客員教授。専門は中国近現代史。主な著作に『西洋近代文明と中華世界 京都大学人文科学研究所70周年記念シンポジウム論集』(編著、京都大学学術出版会、2001年)、『梁啓超 東アジア文明史の転換』(岩波現代全書、2016年)などがある。日本孫文記念館名誉館長。

上記内容は本書刊行時のものです。