版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊 ラノベ
No Life,No Forest 阿部 健一(著/文 | 編集) - 京都大学学術出版会
.

書店員向け情報

環境人間学と地域

No Life,No Forest 熱帯林の「価値命題」を暮らしから問う

歴史・地理
このエントリーをはてなブックマークに追加
A5判
縦216mm 横156mm 厚さ19mm
重さ 500g
296ページ
定価 3,600円+税
ISBN
978-4-8140-0334-1   COPY
ISBN 13
9784814003341   COPY
ISBN 10h
4-8140-0334-X   COPY
ISBN 10
481400334X   COPY
出版者記号
8140   COPY
Cコード
C3325
専門 全集・双書 地理
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年3月31日
書店発売日
登録日
2021年2月24日
最終更新日
2021年4月12日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

「熱帯林問題」がリオ・サミットの最重要課題となって以来,数多くのプロジェクトが立ち上がり,誰もが真摯に問題に取り組んできた。にもかかわらず熱帯林は減少し続け,地域によっては,この間に熱帯林の消失が加速されたところすらある。それは何故か? 森の民に寄り添ってきた若い研究者たちが「“生活なき”森林保護」の枠組みをラディカルに問い直し,そこに暮らし関わる人々の姿から,「森の価値」と,新しい人と森との関係を提案する。

目次

序 章 熱帯林の価値を問う――「内なる他者」の考えていること
[阿部健一・柳澤雅之]

第1章 「しなやかさ」と「はかなさ」のはざまで揺れ動く生のかたち――中部アフリカ,バボンゴ・ピグミーの社会変容の経験から[松浦直毅]
1 「しなやかさ」か「はかなさ」か――変わりゆく狩猟採集社会
2 ピグミー社会の特徴とその変容
3 外部社会による影響と当事者の経験
4 「しなやかさ」と「はかなさ」のはざまで揺れ動く生のかたち

第2章 森への道,森からの道
――カメルーン南部のカカオ農民の事例から[坂梨健太]
1 道沿いの村のジャンとビリー
2 調査地概要
3 移動を活発にさせる道
4 舗装道路工事
5 カカオ農民の未来

第3章 揺らぐ食の「分かちあい」――ペルー・アマゾニア,シピボの森林利用から[大橋麻里子]
1 はじめに:「一緒に食べよう(フーマンピ)」
2 ドスデマジョ村のシピボ
3 森が引き寄せる外部者とのかかわり
4 持続的森林管理プロジェクトが村にもたらしたもの
5 揺らぐ食の「分かちあい」
6 おわりに――「食べにおいで(ピーブッカンウー)」

第4章 〈持続可能性〉の時代と未来――パナマ東部先住民エンベラの暮らしと新たなキカイ[近藤 宏]
1 社会的な位置を変える森
2 木材伐出活動の概要
3 変化にある暮らしのなかの問い
4 機械の力
5 樹木の力
6 会社の力
7 動物の生命力
8 伐出活動が切り開く未来のイメージ
9 誰かともにある意識

第5章 伐採会社と地域住民の緊張関係と協働――カリマンタンにおけるダヤックの森林利用[柳澤雅之]
1 調査地の概要
2 伐採会社以前
3 コンセッションの設定――伐採会社のかかわり
4 生業体系の変容
5 伐採会社と地域住民の変化
6 対立と協調の新たな形を求めて

第6章 開発の光と影――インドネシア・バタム島のマングローブ林[渕上ゆかり]
1 不思議な島
2 グローバル化の光と影――バタム島における工業発展と雇用問題
3 バタム島のマングローブ林と製炭業
4 手作業で行う木炭の製造過程
5 製炭村の人々にとってのマングローブ

第7章 大規模火災からの復興に関わる――インドネシア・スマトラの熱帯泥炭地の事例から[鈴木 遥]
1 泥炭地火災の被災地域と関わるということ
2 調査地域の選定にあたって
3 調査地域の概要
4 クパウバル村の開拓史
5 大規模火災からの復興
6 自分にできることをする
7 おわりに――火災からの復興に向けた地域内外をつなぐ共通意識

第8章 “自分らしく生きること”がつくる懐の深いコーヒーの森――異なる生業が支え合うパナマ中部の農村の暮らし[藤澤奈都穂]
1 農地だけではない農村の人々の生活空間
2 コクレ県北部の生業の変遷
3 それぞれの生業戦略
4 コーヒー栽培と森
5 異なる生業が支え合う暮らし
6 街に出つつも村で暮らす

第9章 ママイはとても幸せ――尊厳を取り戻す場所としてのアマゾン熱帯林[石丸香苗]
1 出会い
2 ブラジルの社会構造と民衆運動の歴史
3 エスペディト・ヒベイロ集落
4 エスペディト・ヒベイロの人々の人生
5 土地なし農民の社会的再生と連帯経済
6 彼らと私
7 この世界のマルキーニョたち

終 章 人を生かす森,森を生かす人[柳澤雅之・阿部健一]
1 森林と人のかかわり方で,同時代の熱帯林を区分して考える
2 同時代に起きていること 1――国家とグローバル社会による被覆
3 同時代に起きていること 2――人々のローカルなアクション
4 人間らしく成長し,生きるための森
5 No Life, No Forest――熱帯林の価値命題を暮らしから問う

著者プロフィール

阿部 健一  (アベ ケンイチ)  (著/文 | 編集

人間文化研究機構 総合地球環境学研究所教授。専門は環境人類学・相関地域研究。
主な著書に,『生物多様性:子どもたちにどう伝えるか』(編著,昭和堂,2012年),Good Earths: Regional and Historical Insights into China’s Environment(共編著,Kyoto University Press + NUS Press, 2009年)など。

柳澤 雅之  (ヤナギサワ マサユキ)  (著/文 | 編集

京都大学東南アジア地域研究研究所准教授。専門・関心は東南アジアの生態史,ベトナム農村発展史,地域情報学。
主な著書に,『景観から風土と文化を読み解く』(京都大学学術出版会,2019年),『衝突と変奏のジャスティス』(共編著,青弓社,2016年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。