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化学がめざすもの 馬場 正昭(著/文) - 京都大学学術出版会
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化学がめざすもの

A5判
縦210mm 横148mm 厚さ14mm
重さ 390g
272ページ
定価 2,200円+税
ISBN
978-4-8140-0266-5
Cコード
C1043
教養 単行本 化学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年4月5日
書店発売日
登録日
2020年2月14日
最終更新日
2020年4月1日
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紹介

古代ギリシャに遡る成り立ちから、デジタルテクノロジーとの融合における最新の成果、そして化学がこれからの私たちの生活・環境になにをもたらすのか、深く丁寧に解説する。現代社会を生きるうえで知っておくべき英知とリスク。

目次

本書がめざすもの
まえがき

第Ⅰ部 化学の生い立ち
1 化学はなぜ生まれたのか
 a)人間の欲望を満たすために
 b)生きていくうえで必要なもの
2 化学のおもしろさ
 a)知的好奇心の対象としての化学
 b)物質の理解と鍵となる式
3 化学の源流
 a)ギリシャ人の物質観と元素、原子の概念
 b)錬金術と医化学
4 近代化学への道
 a)気体化学の発展
 b)ラヴォアジェによる化学革命
 c)原子説
 d)電池の発明と化学
 e)アヴォガドロの仮説と分子
 f)元素の周期性の発見と周期表
5 生気論から生命の化学へ
 a)有機化学のめざましい発展
 b)炭素の正四面体説と立体化学
 c)有機化合物の物理的な理解
 d)高分子の開発
 e)生命現象を化学で解き明かす
 f)光合成
6 熱の化学から、化学統計学へ
 a)熱と仕事とエントロピー
 b)粒子モデルと統計論
 c)ボルツマン分布
 d)熱力学から物理化学と分析化学が発展した
7 量子論の誕生
 a)古典物理学では説明できない現象
 b)粒子性と波動性
 c)化学結合はなぜできるのか
8 化学反応の探求
 a)化学反応を起こしたい
 b)身近で基本的な化学反応
 c)化学反応の理論的な研究
 d)界面での化学反応
 e)核反応と放射能

COLUMN 1 近代化学の日本への導入と宇田川榕菴
COLUMN 2 近代化学の創始者:ラヴォアジェ
COLUMN 3 近代的な原子説の創始者:ドルトン
COLUMN 4 マイケル・ファラデー
COLUMN 5 メンデレーエフと元素の周期表
COLUMN 6 リービッヒと化学教育の改革
COLUMN 7 ライナス・ポーリングとタンパク質およびDNAの構造
COLUMN 8 ボルツマンと原子・分子の実在性
COLUMN 9 ラングミュアと表面・界面化学の発展
COLUMN 10 マリー・キュリーの栄光と悲劇
COLUMN 11 ラザフォードと放射能の研究

第Ⅱ部 化学のいま
1 現代の化学とはどのようなものなのだろう
 a)自然科学の4 分野の中での化学の位置
 b)現実の「もの」と理論上の「物質」
2 コンピューターを使った理論化学
 a)分子の構造とエネルギーを計算する
 b)分子シミュレーション― 凝縮相についての計算機実験
3 化学の研究は観測から
 a)回折法― 物質の構造とその変化を探る
 b)分子分光― 光を使って物質を解き明かす
 c)磁気共鳴― スピンを使って観測する
 d)顕微鏡― 物質の微細構造を観察する
4 化学における分析
 a)元素分析― 物質の構成元素とその割合を調べる
 b)質量分析― 質量別の成分量を調べる
 c)赤外分光分析法― 分子の指紋を調べる
5 化学反応の最先端研究
 a)光励起分子の反応の追跡
 b)素反応過程とは
 c)反応機構の理論的理解
 d)高機能触媒
6 新しい素材を創る材料化学
 a)新元素、新分子、新物質
 b)特殊な電気伝導性
 c)光と色の化学素材
 d)プラスチック
 e)界面を探って新たな物質を創り出す
7 有機分子と生命の化学
 a)有機合成法の飛躍的な進歩
 b)超分子
 c)天然物を合成する
 d)RNAとDNAの構造と働き

COLUMN 1 量子化学理論計算のソフトウェア
COLUMN 2 光はどっちを通過したのか?
COLUMN 3 ラウターバーとMRI の発明
COLUMN 4 宇宙からの地上の観測、地上での宇宙の観測
COLUMN 5 放射性同位体分析による年代測定
COLUMN 6 ロザリンド・フランクリンとDNAの構造解明

第Ⅲ部 化学の応用と社会
1 近代文明は物質に支えられている
 a)化学産業の果たす役割
 b)アンモニアの合成が近代社会を築いた
 c)ナイロンができて生活が変わった
2 物質資源の利用とその廃棄
 a)化石燃料(天然ガス、石炭、石油)
 b)金属(コモンメタルとレアメタル)
 c)プラスチック(合成樹脂)
 d)自然の資源(空気、水、樹木)
3 地球環境とエネルギー
 a)地球上での物質の変化と循環
 b)化学物質と地球環境―環境化学―
 c)我が国の電源構成
 d)原子力発電か再生可能エネルギーか
4 健康と医療
 a)医療に使われる化学物質
 b)ビタミンとは何か
 c)人体の内部を化学で調べる
5 これからの化学と社会は
 a)IT機器とAIに依存する社会
 b)化学物質と自然の共存
 c)我が国の化学と国際社会
 d)基礎学術研究をベースに21 世紀の化学を

COLUMN 1 高分子(ポリマー)化学と社会
COLUMN 2 燃料電池、太陽電池、リチウム電池

あとがき
図版・写真出典
索  引

著者プロフィール

馬場 正昭  (ババ マサアキ)  (著/文

1977年 京都大学理学部卒業
1979年 京都大学大学院理学研究科修士課程修了
分子科学研究所文部技官、神戸大学理学部助手、京都大学教養部、総合人間学部助教授、京都大学大学院理学研究科教授を歴任した。京都大学名誉教授。京都大学理学博士。
専門 物理化学、量子化学、レーザー分子分光学
著書
『現代物理化学』(共著)、化学同人、2015年
『 教養としての基礎化学―身につけておきたい基本の考え方』、化学同人、2011年
『基礎量子化学―量子論から分子をみる』、サイエンス社、2004年

廣田 襄  (ヒロタ ノボル)  (著/文

1959年 京都大学理学部卒業
1963年 米国ワシントン大学文理学部大学院博士課程修了、Ph.D.
シカゴ大学フェルミ研究所博士研究員、ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校助教授、準教授、教授、京都大学理学部教授を歴任した。京都大学名誉教授。
専門 物理化学、とくに電子スピン共鳴によるラジカルと励起三重項状態の研究
著書
『現代化学への招待』(編)、朝倉書店、2001年
『現代化学史―原子・分子の科学の発展』、京都大学学術出版会、2013年
“A History of Modern Chemistry,” Kyoto Univ. Press/ Trans Pacific Press, 2016

上記内容は本書刊行時のものです。