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明代の専制政治 岩本 真利絵(著/文) - 京都大学学術出版会
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明代の専制政治 (ミンダイノセンセイセイジ)

歴史・地理
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A5判
縦216mm 横157mm 厚さ26mm
重さ 675g
434ページ
定価 4,800円+税
ISBN
978-4-8140-0206-1   COPY
ISBN 13
9784814002061   COPY
ISBN 10h
4-8140-0206-8   COPY
ISBN 10
4814002068   COPY
出版者記号
8140   COPY
Cコード
C3322  
3:専門 3:全集・双書 22:外国歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年3月31日
書店発売日
登録日
2019年2月13日
最終更新日
2019年6月10日
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紹介

中国の専制政治は独自の意味をもつ。明代における歴代皇帝と官僚士大夫の共通理解のもとに築かれた専制政治の内実を明らかにする。

目次

序章
はじめに
一 明代の皇帝政治
二 世宗と管志道
  (一)政治史のアプローチ
  (二)思想史のアプローチ
  (三)本書の目的
三 世宗をめぐる政治状況
  (一)明代の諸制度
  (二)大礼の議
おわりに

第一章 「君臣同遊」の変遷
はじめに
一 洪武年間の「君臣同遊」
  (一)『御製大誥』の「君臣同遊」
  (二)南北榜事件をめぐる「君臣同遊」章のイメージ
二 「君臣同遊」の変容の開始
  (一)景泰年間における「君臣同遊」章
  (二)成化年間の科挙における「君臣同遊」章
  (三)丘濬の「君臣同遊」章解釈
三 弘治年間の「君臣同遊の盛」
おわりに

第二章 明代における大臣召対の位置
はじめに
一 弘治朝の大臣召対に関する史料
  (一)『孝宗実録』中の召対記録
  (二)劉大夏『宣召録』と李東陽『燕対録』
二 弘治朝における召対要請
  (一)召対要請の趨勢と朝廷政治
  (二)吏部尚書屠滽の失態
三 「弘治召対」の歴史的位置
  (一)「弘治召対」のイメージ
  (二)孝宗の大臣召対の目的
四 嘉靖初年における大臣召対
  (一)世宗即位直後における召対要請
  (二)大礼の議における内閣召対
  (三)嘉靖初年における召対の目的
おわりに

第三章 嘉靖六年年末の内殿儀礼改定
はじめに
一 内殿の成立と儀礼
  (一)内殿の概略
  (二)崇先殿の成立
二 嘉靖六年年末の政局と内殿儀礼改定
  (一)世宗と当時の内閣
  (二)内殿儀礼改定の顛末
三 世宗の「詢謀僉同」
  (一)御製『忌祭或問』の執筆
  (二)「詢謀僉同」の実践
おわりに

第四章 嘉靖十年の大臣召対再開
はじめに
一 嘉靖九年以前の大臣召対の途絶
  (一)嘉靖年間における大臣召対の記録
  (二)嘉靖九年以前の大臣召対要請
  (三)嘉靖九年以前の大臣接見の実例
二 大臣召対再開に至る経緯
  (一)張璁・李時・夏言
  (二)郊祀礼制改革における世宗の書面政治
  (三)郊祀礼制改革をめぐる世宗と張璁の対立
  (四)禘祭をめぐる意見対立
  (五)召対再開と「君臣同遊」の宴
三 召対再開後の世宗の政治
  (一)嘉靖十年九月二十九日の大臣召対
  (二)大臣召対の位置付け
おわりに

第五章 嘉靖朝における勲臣の政治的立場―武定侯郭勛を例に
はじめに
一 世宗即位当初の郭勛
  (一)大礼の議以前の郭勛
  (二)大礼の議における郭勛
二 郭勛の失脚と再起用
  (一)郭勛の失脚
  (二)郭勛の再起用
  (三)郊祀礼制改革と勲臣
三 勲臣の重用と世宗の理想
  (一)郭勛の政治関与
  (二)郭勛重用の背景
  (三)郭勛から朱希忠へ
おわりに

附論一 桂萼の賦役制度改革論
はじめに
一 桂萼の賦役制度改革体験
  (一)桂萼の履歴
  (二)知県時代の桂萼と賦役制度改革
二「請修復旧制以足国安民疏」の提出
三「任民考」の提出
  (一)「任民考」の内容
  (二)「任民考」と桂萼の処世
おわりに

附論二 夏言の著作について―『桂洲先生文集』と『桂洲奏議』を中心に
はじめに
一 『桂洲先生文集』・『桂洲奏議』の各版本
  (一)『桂洲先生文集』の各版本
  (二)『桂洲奏議』の各版本
  (三)その他の夏言の著作
二 『桂洲先生文集』の各版本の成立
  (一)万暦本
  (二)崇禎本
三 『桂洲奏議』の各版本の成立
  (一)江西本
  (二)田汝成本
  (三)王言本
  (四)呉春本
  (五)乾隆本
おわりに

附論三 霍韜の年譜について―『宮保霍文敏公年譜黄淮集』と『石頭録』
はじめに
一 『黄淮集』と同治本
二 李福達の獄と霍韜
三 宿敵夏言と盟友郭勛
  (一)夏言・郭勛に関する記事の異同
  (二)異同の原因
おわりに

第六章 管志道の思想形成と政治的立場―万暦五年張居正奪情問題とその後
はじめに
一 万暦年間の政局と張居正奪情問題
  (一)嘉靖・隆慶・万暦の内閣首輔たち
  (二)張居正奪情問題と管志道の政治人生
二 管志道『奏疏稿』序文の奪情劇
  (一)管志道『奏疏稿』の構成と序文
  (二)張浩「万言書草綴言」の奪情劇
  (三)管志道の立場――我無官守、我無言責
三 管志道の復職活動
  (一)『奏疏稿』序文と復職活動
  (二)『星変志』の奪情劇
  (三)王錫爵と管志道
おわりに

第七章 管志道『従先維俗議』の政治思想
はじめに
一 『従先維俗議』の書名と主張
  (一)先進としての太祖の法
  (二)「矩」の所在
二 管志道の道統論
  (一)明朝政治に対する認識
  (二)朱子学・陽明学への批判
三 秩序の再構築
  (一)中央政界と地方社会
  (二)官守と言責
おわりに

終章

参考文献一覧
引用文献一覧
あとがき
索引(人名・事項・書名)
英文要約

著者プロフィール

岩本 真利絵  (イワモト マリエ)  (著/文

大谷大学任期制助教
2017年京都大学大学院文学研究科博士課程修了 博士(文学)
専攻は中国明代史

主な論文
「管志道『従先維俗議』の政治思想」(『東洋史研究』72(3)、2013年)
「嘉靖六年年末の内殿儀礼改定――中国明代の専制君主と政策決定の正当性」(『史林』99(3)、2016年)
「管志道の思想形成と政治的立場――万暦五年張居正奪情問題とその後」(『史林』101(3)、2018年)

上記内容は本書刊行時のものです。