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生老死の進化 高木 由臣(著) - 京都大学学術出版会
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生老死の進化 (セイロウシノシンカ) 生物の「寿命」はなぜ生まれたか (セイブツノジュミョウハナゼウマレタカ)

自然科学
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四六判
縦188mm 横127mm 厚さ18mm
重さ 375g
328ページ
並製
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-8140-0181-1   COPY
ISBN 13
9784814001811   COPY
ISBN 10h
4-8140-0181-9   COPY
ISBN 10
4814001819   COPY
出版者記号
8140   COPY
Cコード
C1345  
1:教養 3:全集・双書 45:生物学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年11月1日
書店発売日
登録日
2018年11月6日
最終更新日
2018年11月6日
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紹介

ヒトは死ぬことができるように進化した?! すべてのヒトはいずれ死ぬが、大腸菌は条件さえ整えば半永久的に増殖し続ける。一方同じ単細胞生物でもゾウリムシは一定の分裂回数という“寿命”をもち、有性生殖によるリセットを繰り返す。いったい何が、老死をもつ生物ともたない生物を分けたのか。生物の基本単位である細胞を基点とすることで、生物の多様な生のあり方と、その進化の鍵を握る暴走性と抑制系のせめぎ合いが見えてくる。生命の本質をとことん考える一冊。

目次

はじめに

第Ⅰ部 個体と細胞の「生老死」

第Ⅰ章 個体発生と生老死
1 受精卵からの出発
2 受精卵から分化細胞へ
3 細胞分裂の暴走性:2nでの増加
4 暴走的細胞分裂の制御
 コラム❶ ダ・ヴィンチ画の天使の翼
 コラム❷ 数の数え方
 コラム❸ ゾウリムシの変身
第Ⅱ章 個体の寿命と細胞の寿命
1 多細胞個体から解放された細胞の寿命
2 単細胞生物ゾウリムシの寿命
3 無性生殖は常に老・死で終わるか?
4 有性生殖と寿命
5 老死という「生」のあり方

第Ⅱ部 “いのち”のつながり

第Ⅲ章 “いのち”の実体
1 遺伝子とは何か?
2 形質とは何か?
3 遺伝子はどのように形質を支配するか?
4 “いのち”を支えるエネルギー通貨ATP
 コラム❹ 元素・生元素・生体高分子
 コラム❺ ナンバーワンとオンリーワン
 コラム❻ 仮想の「英文暗号表」
 コラム❼ 真実・現実・事実
第Ⅳ章 “いのち”のつなぎ方:無性生殖と有性生殖
1 無性生殖と有性生殖の違い
2 ゾウリムシの有性生殖
3 有性生殖のエッセンス
4 有性生殖の起原
第Ⅴ章 “いのち”の起原
1 細胞の歴史性
2 「細胞は細胞から」の唯一の例外
3 原核細胞から真核細胞へ
 コラム❽ 神話を生む「脳力」
 コラム❾ トム・チェックの講演

第Ⅲ部 「老死」の進化
第Ⅵ章 有性生殖と老・死
1 進化するとはどういうことか?
2 無性生殖の永続性
3 真核細胞は無性生殖のみでは生きられないのか?
4 単為生殖の意義
 コラム❿ 俳句の世界から散文の世界へ
第Ⅶ章 老死の誕生と抑制系の進化
1 老化・死は進化の産物であるとなぜ言えるのか?
2 なぜ「老死」が進化しえたのか?
3 ゾウリムシの死に方
4 進化したのは抑制系
 コラム⓫ 自然淘汰 vs. 自然選択
おわりに(般若心経と進化論)

あとがき
参考文献
索引

著者プロフィール

高木 由臣  (タカギ ヨシオミ)  (

1941年生まれ.理学博士.奈良女子大学名誉教授.1965年静岡大学卒業,京都大学大学院理学研究科入学.1969年同博士課程中退,京都府立医科大学教養課程助手,講師(1974).1975年奈良女子大学理学部助教授,教授(1994),理学部長(2000).1981年ワイオミング大学(米)・ミュンスター大学(独)客員研究員.1988年日本動物学会論文賞.2005年奈良女子大学定年退職.

主な著書
『生物の寿命と細胞の寿命―ゾウリムシの視点から』(平凡社1993),『寿命論―細胞から「生命」を考える』(NHK出版2009),『有性生殖論―「性」と「死」はなぜ生まれたのか』(NHK出版2014).共著に『Paramecium』(Springer 1988),『生命システム』(青土社1997),『ゾウリムシの遺伝学』(東北大学出版会1999),『ダイナミックスからみた生命的システムの進化と意義』(国際高等研究所2008),『生きものなんでも相談』(大阪公立大学共同出版会2009),『生き延びること』(慶応義塾大学出版会2009),『生物進化の持続性と転移』(国際高等研究所2011),他.

上記内容は本書刊行時のものです。