目次

第Ⅰ部　理論編
第１章　農協共販の展開─マーケットイン型産地づくりの歴史的考察─ 板橋　衛
１．はじめに
２．戦後農協設立期・再建整備期の農協共販（1945年～1960年頃）
３．農協経営拡大期の農協共販（1960年～1975年頃）
４．農協組織経営安定期の農協共販（1975年～1985年頃）
５．系統農協組織再編期の農協共販（1985年～2000年頃）
６．経済事業改革と農協共販（2000年～2015年頃）
７．おわりに　─農協改革（自己改革）の展開とマーケットイン型産地づくり─
第２章　流通構造の変化と産地への影響 坂　知樹
１．はじめに
２．現在の青果物の生産と取引構造の傾向
３．スーパーマーケット業界の動向…
４．加工・業務用青果物の動向
５．産地の影響と対応
第３章　生産構造の変化と産地体制への影響 岸上　光克
１．はじめに
２．産地の基本動向
３．青果物の生産概況
４．主産地における生産構造の変化
５．産地体制への影響
第４章　マーケットイン型産地づくりによる環境変化への対応 尾高　恵美・西井　賢悟
１．はじめに
２．JA販売事業や生産者組織に関する全国的な方針の変遷
３．JA販売事業方式と生産部会の多様化の状況
４．マーケットインの実践とJAの対応概況
５．実需者対応の実際と課題
６．指導・販売の機能分担と発展方向
７．おわりに
第５章　農協共販における組織の新展開と組織力の再構築 西井　賢悟
１．はじめに─農協共販にかかる問題意識─
２．農協共販における組織化の利益と競争力
３．環境変化に対応した農協共販組織の再編方向
４．組織力の再構築と組織の展望
５．おわりに─組織力の再構築の先を見据えて─
第６章　農協共販におけるマーケットとの相互作用を通じた生産者の学習と動機づけ─徳島県JA里浦の事例からの考察─ 岩﨑　真之介
１．はじめに
２．JAと地域農業の概況
３．JAの営農経済事業と産地運営
４．「里浦方式」農協共販の仕組み
５．生産者の選別・出荷行動と「里浦方式」への評価─生産者の調査結果から─
６．考察─生産者の学習と動機づけを促す農協共販─
第Ⅱ部　事例編─JAグループの方針とJA営農販売事業の課題─
第７章　トップシェア野菜産地における組織の細分化再編と生産者の対応─長野県JA長野八ヶ岳を事例として 西井　賢悟
１．はじめに
２．事例産地の概況
３．産地の組織・運営・活動の現状
４．産地運営に対する生産者の評価と対応
５．おわりに
第８章　遠隔野菜産地におけるマーケットイン型産地づくりのための営農指導・販売事業の展開─鹿児島県JAいぶすきにおける契約型直販事業と生産部会再編─ 板橋　衛
１．はじめに
２．JAの営農指導・販売事業の変化
３．契約型直販事業の展開と生産部会体制
４．くみあい食品による青果直販事業の展開と産地対応
５．おわりに
第９章　JAによる実需者との契約的取引のマネジメントと営業機能強化─静岡県JAとぴあ浜松の野菜の契約的取引を事例として─岩﨑　真之介
１．はじめに
２．地域農業とJA営農経済事業の概況
３．実需者との契約的取引の仕組みと体制
４．加工・業務用向けおよびスーパー向けの契約的取引の実態
５．営業活動を担う人材の育成
６．考察─JAの営農機能強化に向けて─
第10章　立地条件と経営資源を生かした量販店との直接取引─千葉県JA富里市を事例として─ 尾高　恵美
１．はじめに
２．地域農業の概要
３．野菜の営農指導と販売に関するJAの実務体制
４．農産物販売・取扱高の動向
５．JAによる量販店との直接取引─ニンジン取引を中心に─
６．量販店との直接取引においてJAが果たしている機能
７．販売機能を実現するための経営資源の確保
８．量販店との直接取引の成果
９．おわりに
第11章　高品質化・ブランド化による共販組織再編と販売事業の強化─和歌山県JA紀州を事例として─ 岸上 光克
１．はじめに
２．JAと地域農業の概況
３．ブランドミニトマトの取り組み経緯
４．みなべいなみミニトマト部会の組織の実態
５．おわりに
第12章　革新的技術導入と部会の細分化再編によるミカンの高級商品ニーズへの対応─静岡県JAとぴあ浜松の「天下糖一」の取り組みを事例として─ 岩﨑　真之介
１．はじめに
２．取り組みの経過
３．こだわり栽培の仕組み
４．考察─生産者の主体性発揮に向けて─
終章　農協共販とJAの機能─マーケットイン型産地づくりの課題─ 板橋 衛
１．農協共販としてのマーケットイン型産地づくり
２．マーケットイン型産地づくりの実態とJAの機能
３．農協共販の今日的課題
付録　マーケットイン型産地づくりを目指して─対応方向とポイント─
マーケットインに対応したJA営農関連事業のあり方に関する研究会
１．マーケットイン型産地づくりとは
２．目的と背景
３．実需者ニーズと産地の対応方向
４．各ニーズへの対応のポイント
５．小グループ化の意義
６．JAの対応方向─マーケットイン型産地づくりに向けて─