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僕が家庭科教師になったわけ
つまるところの「生きる力」
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2015年2月
- 書店発売日
- 2016年2月2日
- 登録日
- 2016年1月6日
- 最終更新日
- 2016年2月1日
書評掲載情報
2016-03-20 | 読売新聞 |
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紹介
1994年、高校家庭科男女共修化。
その年に44歳で女子大に通い、僕は化学教師から家庭科教師になった─。
共稼ぎの家事育児に悪戦苦闘し、男も暮らしの技術と能力をもつ必要性を痛感した。暮らしの目線から考える科学を求めて、「生活科学」を志向し、化学教師から家庭科教師へ。
これぞ男の世界と信じて「科学」を志し、やがて、女の世界とされてきた「家庭科」のど真ん中に足を踏み入れた男性家庭科教師の奮戦記。「科学と暮らし」「ジェンダー」「生きるための家庭科」の実践を軽妙な筆致でつづる。
目次
プロローグ■科学の世界にあこがれて
スプートニク・ショック/理科が好き/三種の神器と東京オリンピック/理工系の学部へ/就職はしたけれど/結婚、そして高校教師に
第1章■走る、走る、新人教師──化学教師の時代
1●新任教師の一年目
一枚うわてな生徒たち/教師生活の原点/クラス遠足弁当事件/いきなりの担任代行
2●働きだした妻
朝の職員室でカニ走りステップ/職員会議をぬけだしてお迎えに/梅雨の晴れ間の洗濯日和に、どうする?/駅のホームで子どもの受け渡し
3●悪戦苦闘の家事・育児
え、ダシってなに?/しばしの父子家庭/やってあげてる家事・育児?
第2章■生活科学のほうへ──化学から家庭科へシフトチェンジ
1●科学への懐疑
化学を教える意義って?/水俣病のこと/原発と原爆
2●生活科学という視点
科学と暮らし、暮らしと科学/校舎の裏の雑木林で/化学実験で豆腐づくり!
3●家庭科は女の世界?
家庭科の思い出/ある女子生徒の問い/男女考──地球は丸いか平たいか/家庭科の歴史/六〇年代の逆もどり
4●家庭科の門をたたく
女子大の通信教育へ/家庭科の男女共修をすすめる会/教科書づくりに参加して/男女共修に議論噴出!/四十四歳の女子大生
第3章■家庭科の教師になる──衣食住はいのちのみなもと
1●家庭科デビュー
代わりの先生がきた?/「お父さん、左遷なの?」/「先生、調理実習まだ?」/生活体験と五感の回復/実習に効用あり
2●糸つむぎの授業
またエプロン作り?/糸と布のしくみを伝える/原毛を準備する/原毛をつむいで糸にする/糸を染める/染めた糸を編む、織る
3●忘れられない大失敗
雑誌社の取材/非常ベルが鳴り響く/三倍返しの挽回なるか/語り草になる“先生の失敗”
4●車イスのT君とともに
T君の担任になる/一緒にパンツづくり/T君の調理実習とS君のこと
5●花も実もある調理実習
生徒が見せる意外な一面/まるで仕事や人生そのもの/時間は魔法の調味料/食から世界が見える/さて、ゴミはどうする?
第4章■フェンスを越えて──生きるための家庭科
1●知識の世界と知恵の世界
技術の進歩が奪うもの/子育ては“知恵”の世界だった/生活文化を教える教科の可能性/男と女とジェンダーと
2●いま、家庭科で学ぶこと
毎度おなじみの質問/教科書を開いてみる/自立・共生・創造
3●家族ってなんだろう?
すでに多様化している家族/家庭科教師の姿勢と感性/家族は変化しつづける/火を囲む人びと/十人十色の選択がある
4●ライフデザインとしての家庭科
関わりのなかに自立がある/変わりゆく家政学・家庭科/ライフデザインとしての家庭科/“だいたい良し”の世界
上記内容は本書刊行時のものです。