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ルネサンス・初期バロックの歌唱法
イギリス・イタリアの演奏習慣を探る
原書: With Passionate Voice: Re-creative singing in sixtieenth-century England and Italy
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2020年10月31日
- 書店発売日
- 2020年11月5日
- 登録日
- 2020年1月17日
- 最終更新日
- 2021年8月26日
紹介
1500~1620年頃、
声楽曲はどのように演奏されていたのか?
修辞学、抑揚と強勢、装飾法、身振りなど
多数の歴史的資料を駆使して当時の演奏習慣を明らかにし、
現代の演奏に生かす道を探る。
譜例多数。
【推薦】
金澤 正剛(国際基督教大学名誉教授)
「この著作は声楽に関するものではあるが、器楽にも通じるところもあり、広い読者層に一読を勧めたい。また才能豊かな演奏家たちがこの著作を参考に、さまざまな演奏を試み、個性に溢れる結果を見出すことも期待したい。研究家や演奏家をはじめ、古楽を愛する者すべてに、心から推薦する次第である」
アンソニー・ルーリー(コンソート・オブ・ミュージック ディレクター、バーゼル・スコラ・カントルム教授[原書刊行当時])
「学識深く緻密な研究成果と、若い演奏家を教え導くための⾒事な応⽤法とが、他に類のないやりかたで組み合わされた本。トフトは的確な洞察⼒を持ち、「当時」から「現在」への翻訳者にして導き⼿、研究者にしてチューターのようだ」
イヴリン・タブ(バーゼル・スコラ・カントルム声楽教授)
「このすばらしい著作は、私がこれまで35 年間にわたって演奏し、教えてきたことを裏付けてくれた。本書によって私はさらに確かな後ろ盾をもって続けていくことができる。「情感に満ちた声 Passionate Voices」に深い興味を持つ教師と⽣徒のために⼀次史料をまとめ、それをたいへん便利な形で抜き出してくれたロバートに謝意を表したい」
目次
序
第1章 テクストを準備する
音に対して言葉を適切に結びつける
第2章 エロクツィオ(表現法)――洗練された言葉と音楽
あらゆる転義 あらゆる文彩
第3章 プロヌンチアツィオ(上演法)――表現豊かに歌い、適切に演ずる
1 歌によって語り伝える技術
あらゆる感覚を満足させる
アクセント(抑揚)とエンファシス(強勢)
明瞭に発音する
文彩と情念に満ちた装飾の実際
2 装飾の庭
分割技法
装飾音
多声楽曲
3 所作
第4章 情念に満ちた歌を上演する
1 イングランドにおけるプロソポポエイア(擬人表現 Prosopopoeia)
J. ダウランド 《悲しみよとどまれ》
J. ダウランド 《暗闇にわたしを住まわせてくれ》
2 イタリアにおける情感豊かな歌唱(Affetto cantando)と多声での歌唱
G. カッチーニ 《ああ、どこへ行ってしまったのだ》
C. モンテヴェルディ 《甘く、愛しい口づけ》
補遺
1 優れた楽曲を理解する
ギャマット/ヘクサコード/旋法/カデンツ/移高,柔らかいb と固いb の音階,変化音/旋法の結合/模倣の手法/スプレメントゥム/ファンタジア,即興,音楽における記憶,音程の特質
2 シャープとフラットの付加
カデンツ/カデンツ以外でのオクターヴないしユニゾンへの進行/ソル- ファ- ソルの進行/縦の不協和/旋律的な不協和/模倣
3 ドイツにおける実践
4 16世紀の実践
用語集
参考文献
訳者あとがき
索引
上記内容は本書刊行時のものです。