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民主的アラブ国への道 鹿島 正裕(著) - 第三書館
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民主的アラブ国への道 (ミンシュテキアラブコクヘノミチ) チュニジア近現代史とブルギバ (チュニジアキンゲンダイシトブルギバ)

歴史・地理
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発行:第三書館
新書判
186ページ
並製
価格 1,200円+税
ISBN
978-4-8074-2100-8   COPY
ISBN 13
9784807421008   COPY
ISBN 10h
4-8074-2100-X   COPY
ISBN 10
480742100X   COPY
出版者記号
8074   COPY
Cコード
C0022  
0:一般 0:単行本 22:外国歴史
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2021年7月2日
最終更新日
2021年8月6日
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紹介

チュニジアは北アフリカにあってイスラム教徒がフランスの強い影響のもと、独自の国づくりをすすめてきた。
指導者ブルギバはどのように登場しどのようにアラブ世界でのリーダーシップを発揮し、どのようにその限界を露呈していったかを考える。

目次

はじめに

第1章 フランスに支配されるまで
チュニジアとはどのような国か?
古代からオスマン帝国到来まで
オスマン朝の形式的支配下での改革
フランスの保護国になる

第2章 フランスによる統治とブルギバ
フランスによる統治
経済発展の始まり
民族主義運動の始まり
ブルギバの誕生から弁護士になるまで
ブルギバの独立運動参加
投獄と海外亡命
独立達成へのブルギバの貢献

第3章 ブルギバによる国造り
独立国家の構成
国民経済の形成
国際関係
ヌイラ首相時代
ブルギバ政権の危機と終焉
ブルギバ大統領の功罪

第4章 ベン・アリ政権から民主化へ
ベン・アリ政権下の変化
ベン・アリ政権の腐敗と衰退
民主化革命の成功
自由民主主義体制の定着
結び チュニジアはなぜ民主化できたのか?
民主化成功の歴史的要因
エジプトとの比較
日本の近現代史との類似点と相違点

主な参考文献

前書きなど

はじめに
 チュニジアは、2011年の「アラブの春」で先陣を切って市民が独裁者を追放し、「ジャスミン革命」を成し遂げたと言われた国です。その後他のいくつかのアラブ国――エジプト・リビア・イエメンでも独裁者が追放されましたが、エジプトはまた軍人出身者の独裁政治に戻り、リビア・イエメン・シリアでは内戦状況となって、チュニジアだけが唯一の民主的アラブ国となっています。それがなぜ可能となったのかを考えると、チュニジアの独特の歴史、とりわけフランスの保護国からの独立運動を指導し、世俗的共和国を樹立したハビブ・ブルギバの果たした役割が決定的な要因であったと思えます。ただしブルギバは、1950~60年代には優れた指導者として国の内外で評価されていたのですが(左翼的な諸国を除き)、独裁者化して高齢と病身にもかかわらず終身大統領であろうとし、70~80年代には評判が悪くなりました。彼を追放して後任となったベン・アリ大統領は、民主化を約束し、経済改革で国民生活を改善したのでチュニジア国民に支持されましたが、やがて彼も独裁者化して親族とともに私腹を肥やすようになり、「ジャスミン革命」で追放されたのです。民主化後のチュニジアでは、イスラム主義勢力が権力を握ることを恐れた世俗主義勢力は、ブルギバ大統領の功績を再評価してその遺産を守ろうとしています。その功績とは何かを明らかにしようと、私は本書を執筆することにしました。(後略)

著者プロフィール

鹿島 正裕  (カシマ マサヒロ)  (

1948年新潟市生まれ。1971年東京大学教養学部卒業、1979年同大学院社会学研究科博士課程単位取得退学(2001年同大学院総合文化研究科より学術博士号取得)。1980-82年エジプト・カイロ大学文学部客員助教授、1982-2013年金沢大学法学部ついで国際学類教員、2013年より同大学名誉教授。2014-18年放送大学特任教授・石川学習センター所長。近年の主要著作に『中東戦争と米国』(御茶の水書房、2003年)、『国際学への扉(改訂版)』(共編書、風行社、2012年)、『中東政治入門(増補新版)』(第三書館、2013年)、『アラブ・イスラエル和平交渉』(アイゼンバーグとキャプランの共著の翻訳、御茶の水書房、2004年)、『民主化かイスラム化か』(A・ダウィシャ著の翻訳、風行社、2013年)、『チュニジア近現代史』(K・パーキンズ著の翻訳、風行社、2015年)、『イスラム主義――新たな全体主義』(M・モザッファリ著の翻訳、風行社、2018年)等。

上記内容は本書刊行時のものです。