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昆虫食と文明 デイビッド・ウォルトナー=テーブズ(著/文) - 築地書館
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昆虫食と文明 (コンチュウショクトブンメイ) 昆虫の新たな役割を考える (コンチュウノアラタナヤクワリヲカンガエル)

自然科学
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発行:築地書館
四六判
370ページ
定価 2,700円+税
ISBN
978-4-8067-1585-6   COPY
ISBN 13
9784806715856   COPY
ISBN 10h
4-8067-1585-9   COPY
ISBN 10
4806715859   COPY
出版者記号
8067   COPY
Cコード
C0045  
0:一般 0:単行本 45:生物学
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2019年4月26日
最終更新日
2019年6月13日
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書評掲載情報

2019-09-07 朝日新聞  朝刊
2019-08-31 日本経済新聞  朝刊
評者: 高橋秀実(ノンフィクション作家)
2019-08-25 産經新聞  朝刊
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紹介

昆虫を食べることは、人類の将来をよりよい方向に変えうるか?

バッタ、コオロギ、ハチ、カイコ――。
昆虫食は、人口が増え続ける現代において、われわれ人類が安全な食料供給を確保するための重要な手段である。
本書は、人類の昆虫利用の歴史から、昆虫を食料として扱うことによる環境負荷の軽減、欧米をはじめ世界各地で行われている人の食料や飼料としての昆虫生産の現状と持続可能性を深く探求する。
実行可能でユーモラスな昆虫食のための、文化的で生態学的な物語。

目次

序 章 昆虫食に何ができる?―CRICKET TO RIDE
美食の街・パリで昆虫食を考える
食文化と利益の壁
持続可能な生産性

第1部 MEET THE BEETLES!―昆虫食へようこそ

第1章 昆虫を名づける―I CALL YOUR NAME
食用昆虫の名前
昆虫とは何か―語源と分類法
食料としての見方

第2章 数の問題―HERE, THERE, AND EVERYWHERE
地球上の虫の数
生き残る手段―飛翔・食性・擬態

第3章 栄養源としての昆虫の可能性―SHE SOMETIMES GIVES ME HER PROTEIN
本当の栄養はあるのか?
数値で見る栄養価の実際
伝統と健康をつなぐ昆虫

第4章 昆虫養殖と環境への影響―OB-LA-DI, OB-LA-DA
昆虫食はエコロジー?―飼料要求率と環境汚染
使う資源を比較する―大気と水
養殖を勧める理由

第2部 YESTERDAY AND TODAY―昆虫と現代世界の起源

第5章 昆虫はいかにして生まれたか―I AM THE COCKROACH
最初の昆虫
ペルム紀大量絶滅まで
昆虫と昆虫・植物・人類

第6章 昆虫と人類の共進化をたどる―WILD HONEY PIE
有史以前の昆虫食
ヒトとミツバチの関わり―蜜、花粉、蜂の子
共進化の先にあるもの

第7章 昆虫はいかにして世界を支えてきたか―MAGICAL MYSTERY TOUR
地球ではたらく昆虫たち
シロアリの土壌維持
昆虫の食性―捕食寄生者と草食昆虫
花粉媒介者たち
フェロモン―昆虫たちの対話・その1
音楽―昆虫たちの対話・その2
世界を知覚する方法

第3部 I ONCE HAD A BUG―人間はいかに昆虫を創造したか

第8章 破壊者としての昆虫―I' M CHEWING THROUGH YOU
虫への恐怖をかき立てるもの
人間を食べる昆虫たち
害虫―農業被害をもたらすもの
非昆虫食者が語る「恐怖」の物語

第9章 昆虫との戦いとその結果―RUN FOR YOUR LIFE
工業的殺虫剤の出現
虫・環境・人をめぐる自滅的な戦い

第4部 BLACK FLY SINGING―昆虫の新たな概念を構築する

第10章 創造者としての昆虫―MOTHER MARY COMES TO ME
昆虫が負わされた物語
エンターテインメントの中の虫

第11章 昆虫利用の新時代―CAN'T BUY ME BUGS
保存法という難題
世界の昆虫駆除史
生物的防除の研究

第5部 GOT TO GET YOU INTO MY LIFE―食料としての昆虫の可能性

第12章 過渡期にある非西洋文化の昆虫食―LEAVING THE WEST BEHIND?
非昆虫食者のやっかいな問題
先住民の文化に学ぶ―食料安全保障を求めて
アジア・アフリカの事例
日本の昆虫食事情
長野の「ビー」・ハンティング

第13章 周縁からの新たな料理法―SHE CAME IN THROUGH THE KITCHEN WINDOW
ドンマカイ―ラオスの市場
養殖工業化への不安
供給側持続可能性―カナダのコオロギ養殖場

第14章 飼料としての昆虫生産―SHE CAME IN THROUGH THE CHICKEN WINDOW 2
食糧廃棄物をアブに、アブを動物に
ヨーロッパの昆虫会社

第15章 メニューに載った昆虫たち―A COOK WITH KALEIDOSCOPE EYES
なぜ昆虫食は嫌われるのか?
昆虫食レストラン
昆虫食文化の将来

第6部 REVOLUTION 1―昆虫を食べるために考えること

第16章 倫理と昆虫と人間の責任―IT' S SO HARD (LOVING YOU)
動物福祉にまつわる問題
倫理規定を明確にする
自然に関心を持つ―昆虫との向き合い方
昆虫は苦しみを感じるか?
人道的な殺し方
昆虫の価値―美・食料・人との協定
人と生物のトレードオフ

第17章 昆虫食の安全対策―A LITTLE HELP
昆虫食の安全問題
不明確な食品規制
世界を悩ませる病害虫とその拡散

第18章 ヒトと昆虫との契約を再交渉する―ALL YOU NEED IS LOVE?
持続可能性を見据えた昆虫生産
生態系への深刻な影響
ミツバチに見る福祉と経済
科学者がとるべき指針

第19章 昆虫食はどこへ行く?―WE WERE TALKING
昆虫食は人を規定するか
昆虫を食べる理由

第7部 REVOLUTION 9―昆虫食の哲学

第20章 昆虫と昆虫食と人生の意味―IMAGINE
科学と神と昆虫食
困難な言語化
生命の未来を考える
サンクチュアリーを目指して

訳者あとがき
写真クレジット
原註
文献目録(抜粋)
索引

著者プロフィール

デイビッド・ウォルトナー=テーブズ  (デイビッドウォルトナーテーブズ)  (著/文

デイビッド・ウォルトナー=テーブズ(David Waltner-Toews)
カナダ・グエルフ大学名誉教授。獣医師、疫学者、作家、詩人と多彩な顔を持ち、「国境なき獣医師団」創設者として、動物と人間の健康、コミュニティの持続可能な開発、貧困の解消に取り組んでいる。その著書はノンフィクション、小説、詩など多岐にわたる。邦訳書には『排泄物と文明』(築地書館)がある。

片岡夏実  (カタオカナツミ)  (翻訳

片岡夏実(かたおか・なつみ)
1964 年神奈川県生まれ。
主な訳書に、デイビッド・モントゴメリー『土の文明史』『土と内臓』(アン・ビクレーと共著)『土・牛・微生物』、トーマス・D・シーリー『ミツバチの会議』、デイビッド・ウォルトナー= テーブズ『排泄物と文明』、スティーブン・R・パルンビ+アンソニー・R・パルンビ『海の極限生物』(以上、築地書館)、ジュリアン・クリブ『90 億人の食糧問題』、セス・フレッチャー『瓶詰めのエネルギー』(以上、シーエムシー出版)など。

上記内容は本書刊行時のものです。