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謎のカラスを追う 中村 純夫(著/文) - 築地書館
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謎のカラスを追う 頭骨とDNAが語るカラス10万年史

発行:築地書館
四六判
283ページ
定価 2,400円+税
ISBN
9784806715726
Cコード
C0045
一般 単行本 生物学
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2018年10月18日
最終更新日
2018年11月15日
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書評掲載情報

2019-02-16 朝日新聞  朝刊
評者: 保阪正康(評論家、ノンフィクション作家)
2019-01-20 読売新聞  朝刊
評者: 三中信宏(進化生物学者)

紹介

澄んだ声でカァ―と鳴くハシブトガラス。
ハシブトガラスには2つのタイプ、日本列島と樺太にいつジャポネンシスと大陸に生息するマンジュリカスがいる。
ある時、著者は不思議な標本を目にする。
ジャポネンシスでもマンジュリカスでもない、第3のカラスがいるのではないか……。
ロシアの研究者が、マンジュリカスが樺太に渡ってジャポネンシスと繁殖している可能性を指摘したのを受けて、
この2種が出会う「交雑帯」を突き止めるべく、在野の研究者が単身、樺太に乗り込む。
年季の入った車で悪路を疾走し、軍用車両を改良したホテルに泊まり、
アムールトラとのニアミスを経ながら、ひたすらカラスの採集を続ける。
果たして、第3のカラスは発見できるのか。

目次

プロローグ North to Sakhalin
交雑帯はエル・ドラド
名前からして謎めいたマンジュリカスというカラス
マンジュリカスとジャポネンシスが樺太北部で出会っている?

第1章 初めての樺太(サハリン)
1 ゼロから立ち上げる
2 たった四時間で異次元の世界に
3 易しくないカラス撃ち
4 日本と違うカラスたちの行動
5 アニヴァ湾のハンティング・ハウス
6 北海道大学に鈴木仁を訪ねる
7 山中でカラス鍋?
[コラム]所属欄はインデペンデント

第2章 南北1000キロの島を一往復したカラス採集行
1 ヘビーデューティ・カーの確保
2 サハリン日誌2007
旅立ちの朝
再び宗谷海峡を渡る
焚火
オホーツクの浜辺で墓穴を掘る
酒席
ポロナイスクのゴミ処分場
スミルニフ、そしてテイモフスコエへ
遂に北部の街、ノグリキにたどり着く
猛禽類のための繁殖支援塔
北端の街、オハ
最北端での苦戦
中部地区支部長宅にホームステイ
腐敗させたいが、腐敗臭はたまらない
現金とウォッカ
息切れの始まったサファリ
名人でも焦る
目標達成、しかし好事魔多し
第二幕の初日
フィリアとゲルダ
初めて見た、御真影館
文字通り、紙一重
稚内から札幌へ、不思議と冷めたウィニングラン
[コラム]季節とともにうつろうカラスの親子関係

第3章 ご破算
1 不吉な予感
2 頭骨の形態を調べた結果は、否
3 遺伝子の解析結果も、否
4 ご破算
5 戦略の再構築
6 ジャポネンシスの本拠地、北海道の頭骨標本が届いたが
[コラム] いかさまサイコロ

第4章 コンコルドの失敗か?
1 大陸への扉が開いた
2 大陸日誌2009
伏木港からの日本出国
ルーシ号の船客
腰痛のカラータイマー点滅下のロシア入国
出発準備で東奔西走
初めてのルシアンジープ
最初の猟
大陸側から望む間宮海峡
バム鉄道の終着駅
基地跡に連泊
軍用車両改造ホテル
強いられた安息日
アムールトラの足跡に冷や汗
怪しい宿泊施設
アムール河口の辺境の町、デ=カストリ
吉凶相半ば
間宮海峡側の採集目標達成
琥珀が転がる河原
極東でユダヤ?
ユダヤ自治州の南縁にて
親分子分の関係
ビキンの鉄道員宿舎
ロシア版の道の駅
一見さんお断りのホームステイ
初めてのご出勤
三段階の作業
沿海州でのカラス採集、目標達成
ポクロフスキー公園で職務質問
アルセーニエフとデルス・ウザーラ
殺せなかったハシブトガラスの雛
お買い物
ラストスパート
フェイルセーフ
上弦の月に起こされて
最後の出勤
ウラジオストク出航
Amazing Grace の海と旅の終わり
[コラム]わが子への安全教育

第5章 頭骨小変異と係数倍で謎が解けた
1 形態からのアプローチ
2 遺伝子からのアプローチ
3 救世主、頭骨小変異
4 頂上直下までたどりついたが、立ちはだかる壁
5 未明のAHA ?
[コラム]ロシア側の三地域間比較と樺太・北海道比較

第6章 学際協力
1 思いもかけぬ共同研究者との対立
2 新たな証拠の出現
3 新しい地平
[コラム]異端訊問審査官(インディクション・エスパニョーラ)

エピローグ ハシボソガラスのサクセス・ストーリー

論文で使用した5枚の図表
謝辞
発表論文・著作リスト

著者プロフィール

中村 純夫  (ナカムラ スミオ)  (著/文

1947 年生まれ。埼玉県比企郡武州松山町(東松山市)出身。
静岡大学理学部物理学科卒業。
オリンパス光学工業の研究開発部で3年間、光学系のデザインに従事した後、大阪府立高校教員に転職。
38歳の時に生物学を志し、42歳でカラスの生態・行動の研究を開始。
ハシボソガラスのなわばりを検証した論文で、日本鳥学会奨学賞を受賞。
59歳で早期退職し、北方のハシブトガラスの進化・分布の研究にとりかかる。
極東ロシアへ3度の遠征をし、カラスの頭骨標本とDNA解析試料を得て、
ロシア科学アカデミーのA・クリュコフと共同研究を進め、ハシブトガラスの10万年史を明らかにした。

上記内容は本書刊行時のものです。