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日本人はどのように自然と関わってきたのか
日本列島誕生から現代まで
- 書店発売日
- 2018年10月25日
- 登録日
- 2018年8月25日
- 最終更新日
- 2018年10月20日
紹介
日本人は、生物学、気候、地理、地質学などのさまざまな要因の中で、
どのように自然を利用してきたのか。
地質時代の列島の形成、人類がこの地に根づいた原初の狩猟採集時代から、
農業の発達と大陸の政治体制の導入、
律令時代から幕藩体制への政治的変革と民衆の森林管理、
そして欧米列強の影響を受けて迎えた産業社会の中で、
常に変化を続けてきた日本人の環境観。
数万年に及ぶその変遷を、人口の増減や生態系への影響、
世界規模での資源利用に関する詳細な資料をもとに、
欧米で日本研究を長年リードしてきた著者が世界で初めて描く。
日本の林政史に詳しい熊崎実氏(筑波大学名誉教授)の解説も収録。
目次
はじめに
序章
第1章 日本の地理
地形的特徴
日本列島の生い立ち
先史時代の地質学
日本列島の歴史
地球上の所在地
四季を生む地理的要因
日本列島周辺の海流
南北に長い日本列島
人間の影響
第2章 狩猟採集社会――紀元前五500年頃まで
環境的背景――気候変動
海峡と海水面
気温と降水量
最初の渡来人
縄文時代
縄文時代の始まり
人口変動の地域差
遺物で解く社会と文化の謎
まとめ
【付録】気温と海水面の変化率(1万8000~6500年前)
第3章 粗放農耕社会前期――紀元600年まで
農業の始まり
狩猟採集社会と農耕社会の比較
農耕社会の前期と後期
稲作――技術と土地利用の進歩
稲作――その規模
農耕初期の特徴
概説
縄文時代の農業
弥生時代――大陸から伝わった農業
背景と起源
社会文化的な謎
拡大する社会――古墳時代まで
後期弥生社会
古墳時代
環境に及ぼした影響(600年まで)
まとめ
第4章 粗放農耕社会後期――600~1250年
森林伐採――木材と農地のために
木材の生産とその後の森林
農地開発
中央支配の成立(600~850年)
帝都の建設
新しい建築様式
農村の支配と搾取
中央集権体制の確立
律令制が環境に及ぼした影響
畿内が受けた影響
畿内政権の版図について
後期律令時代(850~1250年)
畿内政権内の変化
支配層と生産者(農民)の関係の変化
生産者の組織と農業経営の変化
律令時代後期のできごとが環境に及ぼした影響
農業の回復
中央と地方の関係の変化
都市化――鎌倉と平泉
まとめ
第5章 集約農耕社会前期――1250~1650年
地理
支配層――政治的混乱と再統一(1250~1650年)
両頭政治の末期(1250~1330年)
戦乱の時代(1330~1550年)
再統一の時代(1550~1650年)
生産者人口――規模と複雑さの増加
人間と感染症の関係
支配層と生産者の関係
生産者の組織と営み
農業技術の動向
肥料について
灌漑用水の管理
特筆すべき新作物
技術の変化が社会と環境に及ぼした影響
森林伐採の影響
農業の集約化が及ぼす影響
その他の影響
まとめ
第6章 集約農耕社会後期――1650~1890年
支配層――安定した政治、崩壊、方向転換
幕藩体制とその限界
欧米列強の脅威(1790~1860年)
政治的変革(1860~90年)
生産者人口――増加、安定低迷、変動
人間と病原体の関係
支配層と生産者の関係
生産者の組織と慣行
科学技術の動向
鉱山開発
林業
漁業
農業
まとめ
第7章 帝国主義下の産業社会――1890~1945年
日本の産業時代を読み解く予備知識
地球規模の資源基盤
「詰め込み・積み上げ」状態について
1890年を開始年とすることについて
時代カテゴリーとしての「帝国主義時代の産業主義」
「国家」対「支配層」
国事――産業化と国家
国内政治
外交関係
社会と経済
人口
商業と産業
都市と農村の社会
科学技術と環境
鉱業
製造業
漁業
農業
林業
まとめ
第8章 資本家中心の産業社会――1945年~現代
社会経済史の概要
復興期(1945~55年)
経済の高度成長期(1955~85年)
高度成長期以後(1985~2010年)
人口の推移
人口推定
都市化
人口増加の要因
物質消費
空間の利用
その他の物質消費
技術と環境
鉱業
製造業
漁業
農業
林業
まとめ
終わりに
解説 熊崎 実(筑波大学名誉教授)
参考文献
脚注
索引
上記内容は本書刊行時のものです。