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出版者情報
植物と叡智の守り人
ネイティブアメリカンの植物学者が語る科学・癒し・伝承
- 書店発売日
- 2018年7月26日
- 登録日
- 2018年6月9日
- 最終更新日
- 2018年7月12日
紹介
自然は豊かで、私たちにさまざまな物を与えてくれる。
だが、現代の私たちは自然や地球から奪う一方である。
このまま地球が疲弊してしまう前に、できることはないのか。
ネイティブアメリカンの教え「良識ある収穫」
――差し出されたものだけを受け取る、それを上手に使う、贈りものに感謝する、与えられたものには相応のお返しをする――、
畏敬の念をもって自然を活用し手入れする、人と自然の「相互依存性」を取り戻すことが必要なのである。
植物学者であり、ネイティブアメリカンのウィズダム・キーパーである著者が、
心と自然、夢、ビジョン、ユーモア、癒しの方法を心に響く言葉で綴った。
ネイティブアメリカンの叡智に触れながら、今、ここから始められる環境保護の道筋を示す。
ジョン・バロウズ賞受賞作『コケの自然誌』に続く、待望の第2作。
目次
はじめに
スイートグラスを植える
落ちてきたスカイウーマン
故郷に抱かれる者と追われる者
土地に根付くということ
ピーカンの忠告
クルミの豊凶現象の謎
ピーカンで命と精神をつないだ先祖たち
会話をする木々たち
イチゴの贈り物
贈り物と義務
贈り物か、商品か
捧げものをする
その土地を故郷にする
アスターとセイタカアワダチソウ
植物学者の誕生
科学と伝承の邂逅
生命あるものすべてのための文法
「プリーズ」を表す言葉がない理由
生命あるものと「文法」
スイートグラスを育てる
メープルシュガーの月
大量の樹液と少量のメープルシロップ
贈り物へのお返し
ウィッチヘーゼルと隣人
地に足のついた暮らし
癒せない痛み
池と母親業
池の富栄養化と闘う
植物学者としての母の悩み
良い母親の条件
グランマザーは生き続ける
子離れと睡蓮
睡蓮の葉の呼吸の仕組み
すべてのものに先立つ言葉
私たちの心はひとつ
自然界に忠誠を誓う
世界への感謝
スイートグラスの収穫
愛すること
自然界からの愛
三人姉妹
協調し合う植物
関係性に育まれる贈り物
ブラックアッシュの籠
木に尋ねる
木の生命を使い切る
ブラックアッシュと人の共生
籠の三つの列
手の中の時間
スイートグラスについての考察
1 はじめに
2 文献レビュー
3 仮説
4 方法
5 結果
6 考察
7 結論
8 謝辞
9 参考文献
メープルの国の市民権を得るには
メープル国の通貨
メープルシロップを味わう
良識ある収穫
ナナブジョの教訓
収穫のガイドライン
地球が与えてくれるものとそうでないもの
一発の弾
トルコの祖母の教え
テンを捕って、テンを護(まも)る
市場経済と「良識ある収穫」
「良識ある収穫」を取り戻す
スイートグラスを編む
「最初の人」ナナブジョを追って
歩きながら学ぶナナブジョ
足跡はもう辿れない
帰化したセイヨウオオバコ
シルバーベルの音
空回りの授業
真の教師
大地に抱かれて
ガマの収穫
ガマを使い尽くす
カナダトウヒの根で籠を編む
ガマと相互依存関係を築く
ウィグワムの中で眠る
岬を燃やす
姿を消したサケ
失われた物語
儀式の復活
スイートグラスを取り戻す
故郷と植物
スイートグラスが育つ条件
断たれてしまったもの
世界を編みなおす
地衣類の助け合い
生命のあり方の融合
原生林の子どもたち
原生林を作る
復元のその先
ベイスギを育てる
古代の森が蘇るとき
雨の目撃者
水滴の時間
スイートグラスを燃やす
ウィンディゴの足跡
自己破壊という悪霊
聖なるものと「スーパーファンド」
最も汚染された湖、オノンダガ湖
湖の歴史
オノンダガ族土地権利訴訟
助けを呼ぶ声
廃墟と化す自然
環境修復の定義
傷を治す植物たち
愛に根ざした関係
互恵的復元
トウモロコシの人々、光の人々
科学と新しい物語
コラテラル・ダメージ
サンショウウオの救出
両生類とコラテラル・ダメージ
同志たち
将来的な種の保存
種の孤独
7番目の火の人々
火についての教え
新しい人たち
私たちで火を熾す
8番目の火
ウィンディゴに打ち勝つ
エピローグ
訳者あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。