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闘う微生物
抗生物質と農薬の濫用から人体を守る
- 書店発売日
- 2018年3月9日
- 登録日
- 2017年12月15日
- 最終更新日
- 2018年3月9日
紹介
人体で我々の健康を守っている微生物と、土壌で農作物の健康を守る微生物。
抗生物質と農薬で、人体と土壌の微生物に無差別攻撃をつづけた結果、アレルギー病、アトピー、うつ病から肥満まで、人体と農作物に多くの病気を生んできた。
本書は、この無差別攻撃に終止符を打ち、人体と土壌の微生物たちとの共生がもたらす福音を描く。
目次
まえがき
第Ⅰ部 自然の味方
第1章 私たちを守る細菌
抗生物質が効かない/微生物遺伝学の進化/DNAの暗号を読む/抗生物質の光と影/
失われる微生物たち/プロバイオティクスへの過信/自然と手を組む
第2章 畑で働く微生物
にぎやかな微生物群/病原体との闘い/生きている「土」/イチゴ農家の悩み/
持続的農業と土壌微生物
第Ⅱ部 敵の敵は友
第3章 感染者に感染するもの
新しい薬、バクテリオファージ/迷走するファージ治療/扉は開くか/
バクテリオシンの長い歴史/牛乳、尿路感染、MRSA/頼りになる仲間
第4章 農薬に代わる天然化学物質
瓶詰めの細菌/大企業が動き出す/リンゴを救うフェロモン/ピンポイントで効くフェロモン/
植物を使った害虫・雑草対策/待ったなしの農業拡大
第Ⅲ部 遺伝子が世界を変える
第5章 病気に強い遺伝子組み換え作物
深刻な疫病被害/遺伝子組み換えの議論はつづく/突然変異からイオン化放射線、遺伝子組み換えへ/
新たな旗手、シスゲネシス/自然に近づく技術革新
第6章 次世代のワクチン
髄膜炎の脅威/我々の免疫システムは最強である/多くの命を救ってきたワクチン/
ワクチンへの不安と期待/進化をつづけるワクチン開発/ワクチンをデザインする
第Ⅳ部 敵を知る
第7章 新たな農業革命
疫病の惨劇/微生物学の夜明け/廃れていく植物病理学/農業知識の普及はスマホから/
戦争と高速計算
第8章 診断の未来
まず出される抗生物質/迅速な検査/DNA検査の進歩と弱点/診断は暗号で/道半ば
エピローグ
註
索引
訳者あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。