版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
知財活用の局面・目的に応じた知的財産価値評価の実務 大津 洋夫(著/文) - 経済産業調査会
..
【利用不可】

書店員向け情報 HELP

知財活用の局面・目的に応じた知的財産価値評価の実務 (チザイカツヨウノキョクメンモクテキニオウジタチテキザイサンカチヒョウカノジツム)

このエントリーをはてなブックマークに追加
A5判
680ページ
定価 7,000円+税
ISBN
978-4-8065-3041-1   COPY
ISBN 13
9784806530411   COPY
ISBN 10h
4-8065-3041-7   COPY
ISBN 10
4806530417   COPY
出版者記号
8065   COPY
Cコード
C2030  
2:実用 0:単行本 30:社会科学総記
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2019年7月2日
最終更新日
2019年7月2日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
知的財産価値評価を必要とする各局面別に評価実務を解説
評価実務全般を網羅した決定版的一冊!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 知的財産は一物多価であり、評価目的、評価局面、知的財産の種類、知的財産を活用する主体のガバナンス、評価時点、経営環境などによって実務上求められる価値は異なります。このように不安定な知的財産を有効に活用して更なる進歩・発展をさせるために役立つ知的財産価値評価をするには、法律、技術、会計、経済、経営などに関する学術的な知識と、常に変化する産業活動における様々な現象に対応する適正な判断力が要求されます。そのため知的財産の価値評価は実務的には難しい業務であるとされてきました。

 また、これまで「知的財産の価値評価」に関する著作物などは数多く公表されていますが、いずれも事業における実績評価を明らかするには向いておりますが、将来価値を予測するには必ずしも向いているものは少なく、経営戦略に基づく将来の目的や目標を達成するための参考資料としては、有効に活用されていないというのが実情であります。

 本書は、学術的に新しい知的財産の価値評価手法や新しい価値評価理論の開発や研究成果を目指したのではなく、実務家として、これまで研究者や諸先輩の方々がこれまで研究・開発し、蓄積してきた価値評価手法や価値評価理論を基本として、これに知的財産の個別的特性や事業への戦略的活用特性などを加味し、どのようにしたら企業価値の最大化と社会のイノベーションに役立つ知的財産価値評価書を作成できるか、また、経営者や取引者や投資家・金融機関などのステークホルダーは、この知的財産価値評価を所定の目的達成のためにどのような点に留意して活用すべきかを目指したものであります。

 また、知的財産の価値評価は、利用者の目的に対する意思決定や次のアクションを起こすための参考資料となるものであることに鑑み、知的財産に具体的「値付け」をして資産価値を明らかにするというだけでなく、知財権利化業務の各局面や、事業戦略策定や研究開発戦略策定、知財紛争対応戦略など、極めて多様な局面において必要とされるものと考えます。このような視点から本書では、様々な局面においても知的財産の定性評価を重視して、利用者の目的達成に役立つような戦略的な知的財産価値評価の実務を目指したものであります。

 弁理士、弁護士、企業の知財部門の方々はもちろん、公認会計士やコンサルタント、企業の経営企画部門、財務部門、研究開発部門や事業開発部門の方々など、様々な方々が一読すべき内容になっております。

目次

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第一編 知的財産価値評価のために必要な知識
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

第一章 知的財産価値評価の意義と役割
1.知的財産価値評価の意義
2.知財の活用局面における知的財産価値評価の役割
(1)経営方針(経営戦略や事業計画)を円滑に実行し、企業価値の最大化を図るための評価
(2)知的財産の流通に際して適正且つ公正な取引ができるための評価
(3)知的財産の法定紛争において公正且つ円滑な解決のための評価
(4)企業が知的財産による資金調達を実現するための評価
(5)M&Aを公正且つ円滑に実施するための評価
(6)知的財産の税務処理を適正にできるようにするための評価
(7)知的財産の会計処理を補完するための評価
第二章 知的財産価値評価の基本的知識と考え方
1.概念整理
(1)知的財産の概念
(2)知的資産の概念
(3)知的財産と知的資産の関係
(4)価値の意味
(5)評価の意味
2.知的財産の価値評価の特徴
(1)知的財産の価値は一物多価である
(2)知的財産の価値評価は評価の局面・時期によって異なる
(3)知的財産の価値の意味は、活用の目的・観点・立場などによって異なる
(4)評価対象となる知的財産の種類によって異なる
(5)知的財産の価値評価の実質的意味と態様は多様である
(6)定量評価と定性評価
(7)知的財産の経済的価値評価
(8)知的財産価値評価における信用性
3.知的財産の経済的価値評価における価値形成の原則
(1)知的財産の貨幣交換価値は、需要と供給の相互関係によって変動する
(2)知的財産の貨幣交換価値は、その価値を形成する要因の変化に伴って変動する
(3)知的財産の貨幣交換価値は、代替財産の影響によって変動する
(4)知的財産の貨幣交換価値は、最有効活用時の価値(価格)が標準とされる
(5)知的財産の活用による収益の増減には限界がある
(6)知的財産の活用による収益は、その他の知的資産に配分される
(7)知的財産が収益に寄与する度合がその貨幣交換価値に影響を及ぼす
(8)知的財産権の市場環境適合性がその貨幣交換価値に影響を及ぼす
(9)知的財産の貨幣交換価値は、他の知的財産及や知的資産との競争によって形成される
(10)知的財産の貨幣交換価値は、価値形成要因の変動予測によって定まる
第三章 評価人としての心得と留保事項及び制約事項
1.評価人としての心得
2.知的財産価値評価における留保事項及び制約事項
第四章 知的財産の価値評価手法
1.知的財産の価値評価手法に対する基本的な考え方
2.既存の知的財産価値手法の種類
3.資産化アプローチ(定量評価)の評価手法
(1)コストアプローチ
(2)マーケットアプローチ
(3)インカムアプローチ
4.用益潜在力アプローチ(定性評価)の手法
(1)スコア化アプローチ(指標法)
(2)確率的アプローチ(統計的手法)
(3)格付けアプローチ(偏差値法)
(4)基準アプローチ
第五章 知的財産価値評価の基本的手順
1.知的財産価値評価の業務受託の前提となる事項の確認
2.知的財産の基本的な価値評価手順の概要
3.知的財産の基本的な価値評価手順のポイント
(1)基本的前提条件・具体的前提条件の確認・特定
(2)知的財産価値評価の基本方針の策定
(3)評価対象となる知的財産権の確認
(4)知的財産の価値形成要因の検討
(5)価値評価に必要な関連資料や情報の収集及び整理
(6)収集した関連資料や情報の検討と価値形成要因の分析
(7)評価手法を選定し、価値評価を進めて試算価値を得る
(8)評価結果の調整
(8a)定量評価をする場合の試算価格の調整
(8b)定性評価をする場合の評価目的と評価結果の調整
(9)評価結果の確定
(9a)定量評価をする場合の評価額の決定
(9b)定性評価をする場合の評価結果の確定
(10)評価書・鑑定評価書の作成
(10a)定量評価をする場合の評価書・鑑定評価書
(10b)定性評価をする場合の評価書・鑑定評価書
第六章 評価対象となる知的財産権の種類別(法域別)特有の考え方
1.特許権・実用新案権特有の考え方
2.意匠権特有の考え方
3.商標権特有の考え方
4.著作権特有の考え方
5.複合権利の場合の考え方
<参考文献>

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第二編 局面別・目的別に応じた知的財産価値評価の実務
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

第一章 多様な局面別・目的別の知的財産価値評価の必要性
第二章 知的財産マネジメントによる企業価値最大化のための評価
【評価モデル1】:戦略的知的財産マネジメントの管理目的指標
第三章 知的財産の移転が適正・公正に取引ができるための価値評価
【評価モデル2】:特許権の移転を目的とする価値評価ガイド
【評価モデル3】:商標権の移転を目的とする価値評価ガイド
第四章 知的財産のライセンスを目的とする価値評価
【評価モデル4】:知的財産のライセンス料算定ガイド
第五章 知財紛争処理を目的にした知的財産価値評価
【評価モデル5】:知的財産権侵害訴訟における損害賠償額の計算鑑定
第六章 職務発明における相当の利益の算定のための価値評価
【評価モデル6】:職務発明における相当の利益の算定評価モデルのガイド
第七章 知的財産による資金調達と知的財産価値評価
【評価モデル7】:知財活用事業の経済的価値と担保価値の算定ガイド
第八章 M&Aの局面における知的財産価値評価
【評価モデル8】:M&Aの対象企業選定のための知的財産価値評価
【評価モデル9】:知的財産を活用した企業の買収価格の評価算定
第九章 税務処理を円滑に進めるための知的財産価値評価
【評価モデル10】:超過利益価値還元方式による知的財産価値評価

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第三編 スコア方式による知的財産の定性価値評価の実務
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

はじめに:スコア方式による定性評価の役割
1.知的財産のスコア方式による定性評価の役割
2.スコア化による知的財産価値評価モデルの参考事例
第一章 特許権・実用新案権のスコア式による定性評価
<参考事例1>
特許権・実用新案権のスコア式総合価値評価モデル
<参考事例2>
複数特許を活用する事業における各特許の貢献度評価モデル
<参考事例3>
特許評価指標(技術移転版)による価値評価(特許庁)モデル
<参考事例4>
PatVMによる特許権価値評価の指標モデル
第二章 商標権のスコア方式による定性価値評価
<参考事例5>
商標権のスコア式による定性価値評価モデル
第三章 税務処理に適するスコア方式による定性評価
<参考事例6>
税務処理に適したスコア方式による特許評価モデル

━━━
資 料
━━━

知的財産価値評価法における定量評価の算定用補助シート
資料1.インカムアプローチ用基本データ入力用紙
資料2.DCF法による知的財産価値評価の基本的な流れ
資料2-1.DCF法による知的財産価値評価の定量評価用紙
資料3.ロイヤルティ免除法による知的財産価値評価の流れ
資料3-1.ロイヤルティ免除法による知的財産価値評価の定量評価用紙
資料4.超過収益法による知的財産(無形資産)価値評価手法
資料4-1.超過収益法による知的財産価値評価の定量評価用紙
資料5.超過収益還元法による知的財産価値評価法の算定手続き
資料5-1.超過収益還元法式による知的財産価格評価算出表
資料6.国税庁方式による知的財産価格評価の算出方法
資料6-1.国税庁方式による知的財産価格評価算出表
資料7.原価係数
資料8.年金原価係数

著者プロフィール

大津 洋夫  (オオツヒロオ)  (著/文

大津 洋夫(おおつ ひろお)
1942年2月10日 東京生まれ
1965年 日本大学法学部法律学科卒業
1969年 弁理士登録、大津内外国特許事務所所長

山形大学客員教授、千葉工業大学講師、経済産業省 産業技術政策課 委員会委員「技術評価による資金調達円滑化調査委員会」、農林水産省 食農連係コーディネーター、地域ブランドアドバイザー、日本弁理士会知的財産価値評価推進センター副センター長、日本弁理士会知財経営センター知財経営コンサルティング委員

上記内容は本書刊行時のものです。