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慈雲尊者の『十善法語』を読む 小金丸 泰仙(著/文) - 大法輪閣
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慈雲尊者の『十善法語』を読む (ジウンソンジャノ ジュウゼンホウゴ ヲヨム) -現代語訳と解説- (ゲンダイゴヤクトカイセツ)

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発行:大法輪閣
四六判
304ページ
定価 2,500円+税
ISBN
978-4-8046-1424-3   COPY
ISBN 13
9784804614243   COPY
ISBN 10h
4-8046-1424-9   COPY
ISBN 10
4804614249   COPY
出版者記号
8046   COPY
Cコード
C0015  
0:一般 0:単行本 15:仏教
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年4月8日
書店発売日
登録日
2020年3月13日
最終更新日
2020年3月19日
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紹介

江戸時代の聖僧・慈雲尊者が、仏教の十善戒をもとに、人間の生と死、人としての生きる本当の楽しみを説いた名著の現代語訳と解説。

《はしがき》より抜粋
尊者が大衆に伝えたかったことは仏教思想の真髄を説きながらも、人とは何か、人はどこから生じてどこに去っていくのか、生と死のしくみ、自然と物と心との関係など、必ずしも仏教に限定した内容ではありません。その尊考が心血を注いで著わされた『十善法語』は、現代から未来に向けて、否、いつの時代においても仏教の真髄を説く書としては勿論のこと、貴重な啓発書としても読み継がれてほしいものです。この『十善法語』がこの世から途絶えることがないよう、現代に受け入れられる形にしておきたいと考えたのは、以上のような理由によるのです。
?中略?
本書では各巻に解説を加えましたが、これは解説というよりも未達の者の管見に過ぎません。そこで、読者の理解のために参考資料として『十善法語』以外からも尊者の著書から関連する法語を選び、また、釈尊の教えとして最古の経典である『スッタニパータ』と照合しながら解説の助けとさせていただきました。紙面の都合上、語句の細かい説明までには及ばず、尊者が常に語られる仏法の核心部分を中心に取り上げるに止まりました。本書は全訳ではありませんが、現代語訳の部分だけを続けて読んでいただくことで『十善法語』の大筋がとらえやすくなると思います。ともかく、二百五十年前の文体のままでは、この高遠な著書に目を通す人もなくなることを恐れ、非才を省みず上梓にいたりました。多くの方々に尊者の意図が少しでも伝わるための手引きとなれば幸いです。

目次

はしがき
 
巻第一 不殺生戒
Ⅰ、十善戒総論・十善と人道  仏道における善と悪の意味  謹慎護持の功徳
仏の境涯と平等  不殺生戒の平等性  仏性と善  縁起不可思議  殺生の業成
法性の平等性と因果の理  十悪の果報  Ⅱ不殺生戒本論・殺生の罪の軽重
殺生戒の犯相  天道と人道  人徳への尊重心  尊重心の拡充
護持の種々相  殺生の業報  殺生の余業  因果と法性  不殺生戒結語
【解説】

巻第二 不偸盗戒
性の定義  世界の道理と人道  世界常住の十善  仁者の勇
世間の仏法への批判─戒の平等性  天地の条理と十善  不偸盗戒の普遍性
正法に遠い現在の仏法  不偸盗戒の道理  宝間比丘の悟り
不偸盗戒の異熟果・等流果・増上果
【解説】

巻第三 不邪婬戒
不邪婬戒序説  不邪婬戒の理  不邪婬戒と自然界の理  不婬戒と男性の徳
出家者の身体的条件  十善と大・小乗  世界の成立  広大普遍の仏法
仏法に形相なし  破戒僧の現状  真の出家僧
【解説】

巻第四 不妄語戒
不妄語戒序説  自己の真実  不妄語戒の奥義  万物具有の徳 
真言行者の不妄語  念仏と不妄語  名称と徳  言語・音声の徳 
大妄語と小妄語  身体による妄語  心による妄語  三業の不妄語 
妄語の異熟果・等流果・増上果  言語と法性  真実語と悟り
三業の真実の力 
【解説】


巻第五 不綺語戒
不綺語戒序説  身綺  正法の律  不綺語によるこの世の楽しみ
自然を見る楽しみ  真実の楽しみ  農業の重要性  天地の理と農耕 
農業の楽しみ  職人の楽しみ  商人の楽しみ  医者の楽しみ  
医者の心得  技芸者の楽しみ  孝養の楽しみ  孝養の道  
音楽の有用性と楽しみ  詩歌の楽しみ  歌謡等を許す例  詩文の綺語  
七衆と三乗  出家生活の楽しみ  不綺語戒結語
【解説】

巻第六 不悪口戒
不悪口戒序説  不悪口戒の犯相  他の口業との関連  心での悪口  
大人の徳と楽しみ  謹慎篤実による楽しみ  言語の慎み
不悪口戒の異熟果・等流果・増上果  凡聖一如  迷悟一如  唯識 
常不軽菩薩  空と縁起  
【解説】

巻第七 不両舌戒
不両舌戒序説  両舌の実際  他の口業との関連  友愛親好のすがた  
和合の妙  友愛から平等性へ  平等の本性  分別と平等  能所と平等   
生死界の平等  法性に順う  道と私意  言説・心念の超過  仏性縁起  
眼根と物質  意根と法  真の修行  不両舌戒の顕現  あるべきすがたと十善  
生来の業因縁  悟りと因縁  無常の徹底  果報の楽しみ 
【解説】

巻第八 不貪欲戒
不貪欲戒序説  貪欲とは何か  貪欲と凡夫  貪欲は苦に帰す  不飲酒と十善
天地は不貪欲のすがた  人はみな不貪欲のすがた  天地の心と不貪欲  不貪欲の生活  
不貪欲戒と世間の道  美への貪欲  容貌への貪欲  才能への貪欲  
福と災の兆  応分に生きる  貪欲による禍の兆  十分を求めず  
貪欲から悟りへ  縁起は真実の本性  不貪欲に取捨なし  傲慢と不貪欲 
【解説】

巻第九 不瞋恚戒
不瞋恚戒序説  心身と不瞋恚戒  法の平等性と不瞋恚  縁起と瞋恚
瞋恚に益なし  境と瞋恚  心は万物を画く  夢と実体の譬  一念と境  
一念心と境界  一切は縁由の差排  物質の四相  心と外界  業による心の世界  
仏界と衆生界  一念心の造作  不瞋恚戒の異熟果・等流果・増上果 
【解説】

巻第十 不邪見戒 上
不邪見戒序説  断見と常見  倶生の惑  分別起の惑  十善戒の戒善  
戒は無辺・無尽  正法との因縁  神祇と業果への信  邪思惟  
断見  常見  邪見  神仏への信 
【解説】

巻第十一 不邪見戒 中
死有における業  種々の死相  中有(中陰)  中有出現の比喩  
現在の業と中有  死有と中有  中有と生有  中有と業  中有の期間  
時の真実  人間界と中有の時間  空間の真実  中有の空間  生有の条件  
親子の因縁  生有と業  善悪業の決定  六趣の中有と輪廻 
【解説】

巻第十二 不邪見戒 下
業報は周知の事実  信を能入とす  三世にわたる因果  身体に対する不浄の観想  
人生と病  人生と天災・人災  憂悲苦悩も入道の基  身心去来の本源  
生時からの相違  過去世の記憶と業報  念と時間  念の生滅と相続  
念と念相 心と習慣  四季の観想による二見の超過  善悪の行為と境涯  
仏の了々常知の処  地と法性  天地の現象と不邪見戒  
法は自他・有情非情・遠近を離る  心とすがた  理は無碍・平等性  
不邪見戒の異熟果・等流果・増上果  出家・在家の十善業道と悟りへの道 
【解説】

著者プロフィール

小金丸 泰仙  (コガネマル タイセン)  (著/文

1955年福岡市生まれ。高野山大学文学部密教学科卒。同大学院仏教学科終了。1975年出家。1985年より慈雲尊者の法語の講義と併せて書の指導を行う。宗派を超えた顕密統合の仏教を目指す。不伝塾主宰。現在、福岡県糸島市如是室在住。『慈雲尊者に学ぶ正法眼蔵』(大法輪閣)、『慈雲尊者の言葉』など。

上記内容は本書刊行時のものです。