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外国人はなぜ消防士になれないか-公的な国籍差別の撤廃に向けて
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年6月
- 書店発売日
- 2017年6月1日
- 登録日
- 2017年5月12日
- 最終更新日
- 2020年3月10日
書評掲載情報
2017-07-30 | 南日本新聞 朝刊 |
2017-07-23 | 山梨日日新聞 朝刊 |
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紹介
いま多国籍化する人権問題、地域社会・学校・公共施設必読の最新テーマを事例もとに丁寧に解説した最新の基本書です。人権に関わるコラム、巻末には関連事例・法令をまとめた資料集を付記。
在留する外国人は1980年から2016年まで36年間で3倍に増えた。1980年時点では、韓国朝鮮人が85%を占めていたのに対し、2016年には2割強に。フィリピン人、ブラジル人他の比率が大幅に増え、国内諸地域での多国籍化が進行し、それが当たり前となっている。人権はもはや自国民においてのみ保障されれば足りるものではなく、 生活する 様々な局面において国籍を問わず公平に保障されねばならない。しかし現状は…。差し迫った多国籍社会において、一層身近な存在となった外国人とどのよう接していけばいいのか。行政はどのような人権意識のシフトチェンジと、新たなニーズを求められているのか。さまざまな事例を持って問題点を整理し、住みよい社会のすがたを提案します。
目次
外国人はなぜ消防士になれないのか―公的な国籍差別の撤廃に向けて
目次
はしがき・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
第1章 公的な国籍差別の問題性
1 公的な国籍差別とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
2 旧植民地出身者の処遇問題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
3 戦後日本における公的な国籍差別の背景・・・・・・・・・・・・15
4 特別永住者に対する国籍差別は人種差別・・・・・・・・・・・21
5 変容する日本社会と外国人・・・・・・・・・・・22
6 区別の法的正当性を検討する視点・・・・・・・・・・・24
(1)法の下の平等、法の支配は外国人にも及ぶ・・・・・・・・・・・24
(2)国際人権法が禁止する国籍差別・・・・・・・・・・・25
(3)国籍差別も本質的にはレイシズム・・・・・・・・・・・26
(4)公的国籍差別の見直しにあたっての基本的な考え方・・・・・・・・・・・27
第2章 撤廃、見直しが必要な公的国籍差別
1 法令上明文で区別するもの ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
(1)行政手続法及び行政不服審査法における入管行政等の適用除外・・・・・・30
(2)住民記録における外国人差別 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
(3)シベリア抑留特別措置法などの戦争犠牲者援護諸法 ・・・・・・・・・・33
(4)大学の外国人教員の処遇における差別 ・・・・・・・・・・・・・・・・37
2 法令上の明文の根拠なく差別するもの ・・・・・・・・・・・・・・・・37
(1)国民年金法の「国籍条項」削除後も残る差別・・・・・・・・・・・37
(2)生活保護における外国人差別 ・・・・・・・・・・・・・・・・・38
(3)外国人には保障されない「教育を受ける権利」 ・・・・・・・・・・39
第3章 外国人の公務就任権等
1 「当然の法理」による制約は認められない ・・・・・・・・・・・・・44
2 東京都管理職選考試験事件最高裁判決について ・・・・・・・・・・・・45
3 撤廃、見直しが必要な公務就任に関する制約 ・・・・・・・・・・・・・48
(1)国家公務関係 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・48
① 法令上の明文の根拠なく区別するもの ・・・・・・・・・・・48
【国家公務員一般職採用試験】
【調停委員、司法委員】
【日本学術会議会員】
② 法令上明文で区別するもの ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54
【人権擁護委員】
【民生委員、児童委員】
(2)地方公務関係 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58
① 法令上の明文の根拠なく区別するもの ・・・・・・・・・・・・58
【地方公務員一般職】
【昇任制限】
【公立学校教員】
【消防吏員】
② 法令上明文で区別するもの ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・63
【教育委員会委員】
【公安委員会委員】
4 外国人の参政権等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65
(1)地方参政権 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・65
(2)政治献金 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・66
第4章 帰化その他国籍法に関する問題
1 国籍法を合わせて考える必要性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・68
2 現行国籍法の問題点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・68
3 帰化行政 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・69
4 複数国籍 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・74
5 「この国のかたち」としての国籍法・・・・・・・・・・・・・・・・・・77
6 「日本人国家」を超えて・・・・・・・・・・・・・・・78
コラム
1.マッカーサー憲法草案と消えた「外国人の権利」 田中 宏・・・・・・・16
2.日本に「帰化」して国会議員となった3人
―新井将敬、ツルネン・マルテイ、白真勲― 田中 宏・・・・・・・・・18
3.蓮舫民進党代表とフジモリ元大統領 田中 宏・・・・・・・・・34
4.日本のプロスポーツと国籍問題 辛 仁夏・・・・・・・・・50
5.北方領土返還とロシア人住民の地位・処遇 田中 宏・・・・・・・・・56
6.「国民」が姿を消した中曽根「改憲試案」 田中 宏・・・・・・・・・72
7.日本の国際結婚の推移を統計で振り返る 田中 宏・・・・・・・・・84
資料編
第1章 公的な国籍差別の問題性
第2章 撤廃・見直しが必要な公的国籍差別
第3章 外国人の公務就任権
第4章 帰化その他国籍法に関する問題
上記内容は本書刊行時のものです。