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出版者情報
クリティカル・デザインとはなにか?
問いと物語を構築するためのデザイン理論入門
- 書店発売日
- 2019年11月27日
- 登録日
- 2019年11月1日
- 最終更新日
- 2019年11月12日
紹介
現状肯定 "ではない" デザインとは?
問いをデザインするデザインとは?
"クリティカル・デザイン" とは、 問題解決のためではなく
議論を提起するためのデザインです。
近年注目されている "スペキュラティヴ・デザイン" のもとになったデザインの思想/態度でもあり、
社会の問題に問いを投げかけ人々を議論に巻き込むデザインとして
これまで欧州を中心に実践されてきました。
問いをデザインし物語を生み出すことで、
また、ユーザーの日常に侵入し現実と虚構をつなぐことで、
当たり前とされている私たちの認識をひっくり返す――
クリティカル・デザインの力は、ここにあります。
本書は、デザインを批評的(クリティカル)な実践として捉え、
その "もう一つのデザイン" の歴史、理論、実践を1950年代~現在まで概観します。
HCI、参加型デザイン、デザインリサーチ、デザイン・フィクション、
スペキュラティヴ・デザインなど、多様な概念や領域に触れながら整理がなされるので、
新しいデザインの言説をつかみたい方にもおすすめです。
今求められる、最適化や効率化をこえて機能する別なるデザインの可能性に、本書で入門しましょう。
★日本語版付録
「クリティカル/スペキュラティヴ・デザインは、日本においていかにして可能か?」座談会
水野大二郎×太田知也×岡田栄造×長谷川愛×岩渕正樹
目次
【第1章:クリティカル・デザインについて】
当たり前な考えに挑む
デザイン業界内での語られ方に挑む:クリティカル・デザインの問題点
クリティカル・デザインの実践の何がそんなに批評的なのか
なぜクリティカル・デザインを学ぶのか
クリティカル・デザインの実践を調べる
クリティカル・デザインにおいて「批評」的であること
一つの学術分野たるインダストリアル・デザイン
本著の構成とアプローチ
【第2章:歴史】
クリティカル・デザイン、その忘れられた歴史
新しく現れたクリティカル・デザインの実践
ヘゲモニーに挑む
アンチ・デザイン
参加型デザイン
ユニカット・デザイン:コンセプトのみ加算する
表象のデザイン
インタラクションをデザインする
RCAにおけるクリティカル・デザイン
クリティカル・デザインにおける過去と現在の事例の相乗効果
結論
【第3章:理論、方法、そして戦術】
問いかける手段としてのデザイン
ポスト最適化のデザインとパラ・ファンクショナリティ
修辞的な使用
ディスカーシヴ・デザイン
使用の美学と有意味な存在
探索的可能性
デザイン・フィクション
思索と提案
公衆を構成する
曖昧さ
風刺
結論
【第4章:批評、機能そして分野】
デザイン・アート
デザイン・アートと社会
クリティカル・デザインの実践における機能
商業利用におけるクリティカル・デザインの矛盾
分野のモデルを作る
ユーザーへ向けられたデザイン
デザインの実践を通じて、批評を導く
結論
【第5章:実践】
アソシエイティヴ・デザイン
スペキュラティヴ・デザイン
クリティカル・デザイン
風刺としてのデザインの実践
物語の利用
合理性と曖昧さ
批評的実践の分類に向けて
分析道具としての分類法
分類法の応用
結論
【第6章:クリティカル・デザインの実践と分野への貢献
まとめ
デザイン分野における通説に挑む
インダストリアル・デザインの拡張された役割:学問分野、科学、そして社会
参考文献
索引
著者プロフィール
【日本語版付録】
「クリティカル/スペキュラティヴ・デザインは、日本においていかにして可能か?」座談会
水野大二郎×太田知也×岡田栄造×長谷川愛×岩渕正樹
上記内容は本書刊行時のものです。