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詩人の恋 セリム・ナスィーブ(著) - スタイルノート
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詩人の恋 アラブの歌姫ウンム・クルスーム物語
原書: OUM

四六判
320ページ
仮フランス装
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-7998-0189-5
Cコード
C0097
一般 単行本 外国文学小説
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年12月27日
書店発売日
登録日
2020年11月16日
最終更新日
2020年12月15日
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書評掲載情報

2021-02-26 VOGUE  2021年4月号
評者: 実川元子
2021-01-16 日本経済新聞  朝刊

紹介

この本は、フランスで刊行された『ウンム(OUM)』(仏語本)の全訳。書名のウンムとは、ウンム・クルスーム(1904?-75)のことで、彼女はエジプトが生んだ希代の名歌手であり、いまだにCDショップや書店にはライブCDが大量に並んでいるという。本書は、ウンム・クルスームと同時代を生きた、やはり著名なエジプトの詩人のアフマド・ラーミー(1892-1981)の口を借りて、彼自身の生涯と重ね合わせながら、ウンム・クルスームの一生を、一人称で縦横に克明に語りつくした小説である。ウンムはその生前から、「オリエントの星」「アラブの歌姫」「ナイルのナイチンゲール」「黄金ののど」「五色の声をもつ歌手」などと称され、さまざまの最高の形容でもてはやされてきた。そればかりか、没後もアラブ世界で、レジェンドの地位をほしいままにしており、彼女の歌は、いまもなお聴衆の心に、ふかく、やさしく、新鮮に息づいている。事実、ウンム・クルスームの歌は、エジプトでは今日ですら、ラジオの音楽番組の定番となっており、おびただしい量のライブCDが、現地書店や楽器店の棚をかざっていて、その人気は一向におとろえる気配すらない。著者ナスィーブは、1946年ベイルート生まれで、1969年以降今日まで、パリを中心に活動するパレスチナ問題に詳しいジャーナリスト。そのかたわら、小説も書いている。

目次

第1部(1924‒1928年)
第2部(1932‒1938年)
第3部(1950‒1956年)
第4部(1965‒1975年)
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版元から一言

 この本は、『ウンム(OUM)』(仏語本)の全訳です。書名のウンムとは、ウンム・クルスーム(1904?-75)(仏語ではOum Kalthoum、英語ではUmm Kulthum)というエジプトが生んだ希代の名歌手のこと。彼女のラジオ番組がはじまると通りから人が消えたとも言われるほどの人気を誇りました。また、彼女の葬儀には400万人の人が集まったと言われます。彼女のライブCDは、いまだに現地のCDショップや書店に大量に並んでおり、エジプトはもちろんアラブ世界では知られた存在です。本書は、ウンム・クルスームと同時代を生きた、やはり著名なエジプトの詩人アフマド・ラーミー(1892-1981)の力を借りて、彼自身の生涯と重ね合わせながら、ウンム・クルスームの一生を、縦横かつ克明に語りつくした小説です。彼女の歌風はアラブの古典音楽と大衆音楽の特質をあわせもち、壮大さにみちみちており、そのコンサートは、「タラブ」(=アラブ的情調)に裏打ちされた、つねに熱狂的な雰囲気に取り囲まれたものであったそうです。
 この日本語訳の他にも、アラビア語訳『それはまぼろしの城だった』、ヘブライ語訳『ウンム・クルスーム物語』、英語訳『あなたの声ゆえにあなたを愛した』などがあります。
 著者ナスィーブは、1946年ベイルート生まれの、パリを中心に活動しているパレスチナ問題に詳しいジャーナリストです。ジャーナリストとしてのかたわら小説も書いています。
 アラブの偉大な歌手の姿を本書で堪能してください。

著者プロフィール

セリム・ナスィーブ  (セリム ナスィーブ)  (

1946年ベイルート生まれのユダヤ系アラブ人。ジャーナリスト、作家、映画作家。フランスを拠点に、様々なヨーロッパの新聞(リベラシオン、ルモンド外国版など)に執筆している。フランス2(TV)のドキュメンタリー番組『戦争捕虜』を監督し、またアルトTVで、イラン番組『アジアのカーペット』を指揮した。短編集にも秀でており、異なる言語へ翻訳された幾編かの小説や物語を書いている。最近の作品には、『ガザの反逆者』(英訳あり)、『Mの物語』(イスラエルのユダヤ、ハシディーム共同体の話)などがある。共同執筆者ヨランデ・ツァウベルマンとの長編映画『ゴルダとパレスチナの恋人』も制作した。2017年「ラジオ・ノヴァ」に週刊コラムを書き、『叔父セリムの話』というテーマで出演した。

水野 信男  (ミズノ ノブオ)  (監修

東京藝術大学院修了。文学博士(大阪大学)。民族音楽学。兵庫教育大学および国立民族学博物館教授(併任)を経て、現在、兵庫教育大学名誉教授。単著に、『ユダヤ音楽の歴史と現代』(六興出版/アカデミア・ミュージック)、『音楽のアラベスク―ウンム・クルスームの歌のかたち』(世界思想社)、『地球音楽紀行―音の風景』(音楽之友社)、『中東・北アフリカの音を聴く』(スタイルノート)、編著に、『民族音楽学の課題と方法』(世界思想社)、共編著に、『諸民族の音楽を学ぶ人のために』(世界思想社)、『アラブの音文化』(スタイルノート、東洋音楽学会田邊尚雄賞)、『中東世界の音楽文化―うまれかわる伝統』(スタイルノート)、共訳書に、『名曲の旋律学』(音楽之友社)、『アラブ音楽』(クセジュ=白水社)など。

岡本 尚子  (オカモト ナオコ)  (

慶應義塾大学文学部文学科仏文学専攻卒業、東京外国語大学大学院地域文化研究科博士前期課程修了、Université François Rabelais de Tours 博士課程修了。Diplôme de docteur de Lettres Modernes。フランス文学・フランス語圏中東地域文化研究。洗足学園音楽大学等フランス語講師、国立民族学博物館外来研究員。著書にLa critique musicale par trois écrivains : Romain Rolland, André Suarès, Jacques Rivière. (Atelier national de reproduction des thèses)、訳書に『アラブ音楽』(共訳、白水社)など。

梶 葉  (カジ ヨウ)  (

神戸海星女子学院大学仏文科卒。1991年から1995年までフランス・パリに在住。外資系企業フランス語講師、法務省管轄部署の通訳業務などに従事。その後国立民族学博物館研究室勤務を経て、大阪大学言語文化研究科フランス語資料室勤務の傍ら、『千一夜物語』仏語訳者J.-C.マルドリュス研究のため放送大学大学院人文学プログラムに在学中。大阪読売文化センターフランス語講師。

上記内容は本書刊行時のものです。