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グルジア民謡概説 久岡 加枝(著) - スタイルノート
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グルジア民謡概説 (グルジアミンヨウガイセツ) 謡(うた)に映る人と文化 (ウタニウツルヒトトブンカ)

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A5判
320ページ
並製
価格 3,200円+税
ISBN
978-4-7998-0187-1   COPY
ISBN 13
9784799801871   COPY
ISBN 10h
4-7998-0187-2   COPY
ISBN 10
4799801872   COPY
出版者記号
7998   COPY
Cコード
C1073  
1:教養 0:単行本 73:音楽・舞踊
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年8月29日
書店発売日
登録日
2020年7月31日
最終更新日
2021年3月22日
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受賞情報

第31回高知出版学術賞特別賞

書評掲載情報

2021-05-01 文化高知    2021年5月号
評者: 青木晴男
2021-03-31 北海道民族学  17号
評者: 甲地利恵
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紹介

グルジア民謡とは、最近ジョージアとして知られるようになった国の人々の間で古くから歌い継がれてきた歌である。古代よりグルジア(ジョージア)の人々の間には、天然痘などの疫病が流行した際や、干ばつなどの自然災害に見舞われた際に回復を祈願する目的で、集団で歌を歌う習慣が根付いてきた。本書では、現在もグルジア(ジョージア)で歌い継がれる病の治癒歌や長寿を讃える歌をはじめ、雨乞いの歌や労働歌、恋歌、ふざけ歌、武勲を讃える歌など100以上の民謡を和訳とともに解説した。また、旋律や多声部合唱の様式、伴奏に用いられる民俗楽器などについても各地域集団ごとに紹介し、さらにグルジア(ジョージア)とその周辺の北コーカサス諸民族の音楽文化の共通性のほか、著名な歌手やディスコグラフィーについても述べている。グルジア語の民謡の一部楽譜・対訳も掲載した。出版社サイトでサンプル音源を聴くこともできる。

目次

本書について
サンプル音源について
はじめに
 グルジアについて
 国土を横断して共有する合唱文化
 歌にまつわるグルジア小史
第1章:各地方の民謡紹介 - 多様性と共通性
〈コラム1〉合唱による民謡―主要な四分類
 1.諸地域の民謡
 2.都市の民謡
 〈コラム2〉グルジア民謡における詩の形式
 〈コラム3〉グルジアの楽器
 3.北コーカサス諸民族の民謡―グルジアとの共通性を踏まえて
第2章:民謡の歌詞とそのテーマ - 宗教・歴史・文化など
 1.生活・風俗に関するもの
〈コラム4〉グルジア・ワインについて
〈コラム5〉グルジア映画のなかの民謡
 2.農業・自然に関するもの
 3.宗教的儀礼に関するもの
〈コラム6〉グルジアの神話について
〈コラム7〉グルジア正教会の年間行事について
 4.婚礼に関するもの
〈コラム8〉グルジアの結婚式について
〈コラム9〉グルジアの舞踊について
 5.恋愛に関するもの
〈コラム10〉グルジア民謡における恋歌と詩人の創作について
〈コラム11〉グルジア語名詞の語尾について
 6.生活苦・一揆、嘆き、教訓を歌ったもの
 7.武勇・戦に関するもの
 〈コラム12〉格闘技を通じた日本との身近な接点
 8.19世紀以降の創作によるもの
 〈コラム13〉19世紀の知識人と民謡
第3章:代表的な民謡歌手と演奏グループ - 録音案内つき
 1.代表的な民謡歌手
 2.代表的な演奏グループ
 3.録音資料 ― CD およびストリーミング
あとがき
付録 楽譜
付録 用語集
索引
人名索引

前書きなど

 「グルジア民謡」と聞いても、多くの日本の読者はイメージがわかないだろう。「グルジア民謡」とは、最近、「ジョージア」として知られるようになった国の人々のあいだで、古くから歌われてきた歌のことである。来日のたびに話題となっているジョージア国立民族合唱舞踊団「ルスタビ」の公演を観たことがある人は、民族衣装を着た男たちが声高らかに歌う「合唱」を思い浮かべるかもしれない。本書は、「ルスタビ」の活躍などによって日本でも近年、徐々に知られるようになった、グルジア民謡について紹介するものである。
 多声部合唱で歌われる民謡は、古代の神話的世界観をはじめ、教訓や知恵、儚はかない恋心、長寿・健康祈願、自然や故郷への愛、子を思う母の心といった、遠く離れた私たちにも、どこか親しみやすい、ユーモアに満ちた内容に基づくものである。本書で紹介する民謡の歌詞や録音、コラムなどを通じて、日本から遠いジョージアの歴史や文化、人々の伝統的な生活を身近に感じてほしいと考えている。

版元から一言

グルジア(ジョージア)というと何を思い浮かべますか。有名なのは、ユネスコの世界無形文化遺産に指定されるグルジアのワインでしょう。起源は古く、新石器時代のものと考えられる葡萄の種やワインの発酵に用いたとされる瓶が見つかっており、世界最古のワイン発祥の地の一つであると考えられています。
そのグルジア(ジョージア)の人々が歌い継いできた民謡の数々。疫病や自然災害に見舞われた時には回復を祈願する目的で歌われてきたそうです。
本書では、そうした数々の民謡を紹介するとともに、バックボーンとなるグルジア(ジョージア)の様々な文化も紹介。グルジア(ジョージア)を旅するかのような感覚で多くの民謡に触れていただければ幸いです。なお、本書にはPCやスマホで実際の民謡が一部聴けるURLが記載されています。

著者プロフィール

久岡 加枝  (ヒサオカ カエ)  (

北海道大学大学院(スラブ社会文化論)修了。
ヴァノ・サラジシュヴィリ記念トビリシ国立音楽院・伝統多声楽研究センターに留学。
大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。
現在、大阪大学招聘研究員。
専門はコーカサス地方(主にコーカサス諸語を話す人々)の歌謡などの民間伝承。

上記内容は本書刊行時のものです。