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哲学者キリスト フレデリック・ルノワール(著) - トランスビュー
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哲学者キリスト (テツガクシャキリスト)

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四六判
縦195mm 横138mm 厚さ35mm
重さ 520g
356ページ
上製
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-7987-0125-7   COPY
ISBN 13
9784798701257   COPY
ISBN 10h
4-7987-0125-4   COPY
ISBN 10
4798701254   COPY
出版者記号
7987   COPY
Cコード
C1016  
1:教養 0:単行本 16:キリスト教
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2012年7月
書店発売日
登録日
2012年6月11日
最終更新日
2021年7月2日
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書評掲載情報

2012-09-23 日本経済新聞
評者: 橋爪大三郎(東京工業大学教授)
2012-07-15 朝日新聞
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紹介

イエスの革命的な哲学を、その後のキリスト教会が信仰の名において覆い隠す。しかしルネサンスのユマニストたちが掲げた人間主義こそは、その教えの真骨頂であり、現代の民主主義と人権思想の土台となるものだった。人間としてのイエスと、宗教の枠をはるかに超えた叡知を論じたフランスのベストセラー。

目次

序 大審問官と対面するイエス
 無言の接吻 
 価値の転倒                         
 キリスト教徒による痛烈なキリスト教批判              
 イエスはなぜ死んだか 
 自らの言行不一致に目をつぶる教会                   
 エラスムスの意図を生かす 
 不確かなイエス伝の革命的メッセージ             
  
第一章 イエスの物語と歴史上のイエス
 エルネスト・ルナンのベストセラー          
 なぜキリストは実在したといえるのか                  
 非キリスト教徒の信頼に足る証言                
  フラウィウス・ヨセフス                  
  タキトゥスと小プリニウス                 
  バビロニア・タルムード           
 イエスの物語の本当らしさとは           
  聖書正典                         
  聖書外典                         
  信憑性の判断基準                     
 イエスの生涯                         
  イエスの時代のパレスチナ                 
  ユダヤ人家庭                       
  巡回説教師
  疎外された人々と共に
  イエスは律法に何を見たか                        
  イエスの複雑な人物像                      
  奇跡を行なう人                       
 受難                           
 キリストの復活をめぐって                    

第二章 キリストの哲学
 宗教とは別の二つの側面                   
 キリストの教えの精神性                  
  わたしについて来なさい                    
  神の国のパラドックス                   
  死と苦しみに新しい意味を与える                   
 キリストが教えた普遍的な倫理                     
  万人平等という一大革新                          
  個人の自由                        
  女性の解放                        
  社会的公正                        
  宗教権力と政治権力の分離                 
  非暴力と赦し                     
  境界なき隣人愛                          
 人格という概念                    

第三章 キリスト教はいかにして誕生したか
 イエスは新しい宗教の創造者ではない                   
 ユダヤ教の革新      
 三つの新しい象徴行為
 イエスからキリストへ
 最初のエクレジア教会                         
 タルソのパウロ                       
 受肉した「神のロゴス」                         
 キリスト論論争                  
 殉教者たち                         
 迫害の終息と三位一体論               

第四章 キリスト教社会                 
 国教となった宗教                      
  権勢を振るう司教たち               
  東方正教会の自立                     
 修道院の誕生     
  福音の理想と文化を守る修道生活               
 教会と権力の結びつき                          
 中世ヨーロッパのキリスト教社
  クリュニー改革とグレゴリウス改革         
  「神の休戦」と誉れ高き騎士道                      
  清貧と慈愛                     
  大学とコレージュの創設                
  シトー修道院改革と托鉢修道会の誕生           
 十字軍、異端審問、インディアンの虐殺                 
  アウグスティヌスの正戦の論理                 
  十字軍の失敗                         
  ギリシャ古典とキリスト教の融和をめざして        
  異端との戦い                      
  異端審問――宗教裁判                        
  インディアン大虐殺――インディアンに魂はあるのか               
  バリャドリッド論争                   

第五章 キリスト教ユマニスムから無神論ユマニスムへ
 ユマニスムの意外な由来
 ルネサンス・ユマニスムと宗教改革     
  自由と理性を核にして                       
  宗教改革運動と現地語の聖書                      
 啓蒙時代のユマニスム          
  反伝統的な近代社会                   
  批判的理性と個人の自律性
  世俗的な信仰者だった啓蒙思想家たち           
  カントの道徳論と基本的人権の成立                     
 無神論ユマニスム                    
  コント――知的疎外としての宗教              
  フォイエルバッハ――人間の自己疎外としての宗教      
  マルクス――経済的疎外としての宗教            
  フロイト――心理的疎外としての宗教            

第六章 近代世界の母胎               
  近代世界はなぜこの時代に西洋で生まれたか
 進歩思想の宗教的起源                      
   近代進歩思想の誕生                   
  進歩という神話                      
  進歩思想の宗教的起源――救済史と千年王国説       
 批判的理性の起源                            
  ニーチェと神の殺害者たち                
  マックス・ウェーバーと合理化              
  理性と進行の調和と対立                     
 現代ヨーロッパの「キリスト教的ルーツ」という問題          
 カトリック教会と近代的価値観の衝突               
  近代思想の弾圧                     
  第二バチカン公会議の劇的な方向転換       
  問題再検討の難しさ                   

第七章 キリスト教の何が残されたのか
 神は住まいを変えた
 宗教多元主義と信仰内容の変化                 
  多元主義と懐疑主義                   
  逆向きの信仰                      
  確信を取り戻す                   
 信仰上のキリスト教徒の割合                   
  教会に所属する
  信仰する                        
  実践する                       
  アメリカの宗教性                
 文化上のキリスト教徒                    
 キリスト教が染みこんだ文化                 
  西暦――キリスト教暦            
  キリスト教の祝祭日                   
  福音書の言葉を使う                
  キリスト教芸術                     
 深層に染み込んだ「キリストの哲学」 
 
むすび サマリアの女と対面するイエス                 
 井戸水を汲むサマリアの女
 奇妙な出会いの場                      
 愛と自由
 何が真の宗教なのか                   
 集団の外的宗教から個の内的霊性へ 
 霊とまこと真理によって礼拝する        
 自由を得る難しさ                     
 愛だけが信仰に値する                   
 キリストのメッセージはなぜ理解されにくいか                
 無力なメシア像                        
 新しいユマニスムを求めて
     
 謝辞
 原註
 訳者あとがき

著者プロフィール

フレデリック・ルノワール  (ルノワール,フレデリック)  (

1962年生まれ。スイスのフリブール大学で哲学を専攻。雑誌編集者、社会科学高等研究院(EHESS)客員研究員などを経て、2004年に『ル・モンド』の宗教専門誌『ル・モンド・デ・ルリジオン(宗教の世界)』編集長に就任。2006年、『精神性小叢書』(プロン社)を創刊。宗教学、哲学、社会学から小説、脚本まで多彩な分野で活躍し、フランスの思想界、読書界で最も注目される著者の一人。数十冊の著書は25カ国で翻訳され、日本語訳に『仏教と西洋の出会い』『人類の宗教の歴史 9大潮流の誕生・本質・将来』(トランスビュー)、『ソクラテス・イエス・ブッダ』『生きかたに迷った人への20章』(柏書房)『イエスはいかにして神となったか』(春秋社)など。vv

上記内容は本書刊行時のものです。