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地域活性化のための処方箋 三好 祐輔(著/文) - 九州大学出版会
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地域活性化のための処方箋 政策分析とファイナンス理論からのアプローチ

A5判
280ページ
上製
価格 5,800円+税
ISBN
978-4-7985-0260-1
Cコード
C3033
専門 単行本 経済・財政・統計
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年9月30日
発売予定日
登録日
2019年4月24日
最終更新日
2019年8月22日
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紹介

地域活性化の議論においては、マスコミ等で個別的な事例の印象論的な現状が紹介されているにすぎない。産学連携の関連で社会に継続的に貢献してきた理系と異なり、社会科学系の場合、その知見が地域社会に応用されるようになったのは最近のことである。

本書では、現在事業活動を行っている地域の企業が、地元で自立して存続が可能となるための経営戦略のヒント及び地域活性化を高めていくための指針を提供している。また、地域住民の生活の質向上にもファイナンス的発想は役立つ。法制度の整備によることでも可能であるが、リスク回避度の異なる経済主体の間でリスクを移転・分散させる契約を結ぶことにより、社会的弱者を救済できるようになることもある。

日本の地域経済活性化のため、そこで住む人たちが働く地域企業の実態を社会科学の別分野の手法を応用するという取組みは、これまで行われてこなかった。この本が地域企業の価値を高め、そこに住む人たちの生活水準の向上に少しでも貢献できればと思っている。本書を通して、読者は地域創生への取組みの糸口を知ることができるであろう。

目次

序 章 本書を執筆するにあたり

   第Ⅰ部 企業編

第1章 企業価値の評価と計測

 1.企業の使命
 2.経済的付加価値EVAによる企業価値測定
  2.1 ROIC(Return on Invested Capital: 投下資本利益率)
  2.2 WACC(Weighted Average Cost of Capital: 加重平均資本コスト)
 3.EVAの抱える課題と限界
 4.地域企業の処方箋としてのEVA
 補論 未上場企業のβ産出

第2章 瀬戸内発祥の企業の形態と経営戦略

 1.瀬戸内地域発祥企業の歴史的背景
 2.県外資本と地元資本
 3.地域外への進出/非進出
 4.同族企業と非同族企業
 5.同族経営のメリットとデメリット
 6.事例研究の紹介
   ケーススタディ1 株式会社クラレ
   ケーススタディ2 四国化成工業株式会社
   ケーススタディ3 四国電力株式会社・四国電力子会社
   ケーススタディ4 大王製紙株式会社
   ケーススタディ5 大倉工業
   ケーススタディ6 日亜化学工業
   ケーススタディ7 穴吹興産株式会社
 7.企業形態および経営戦略が企業価値に与える影響の定量分析
 8.瀬戸内圏の地域活性化の処方箋

第3章 資金調達と資本構成が企業価値に及ぼす影響

 1.負債を持つことの功罪
 2.資本構成の主要な理論の紹介
 3.役員の持ち株比率が企業不祥事を抑止させる効果について
  3.1 はじめに
  3.2 理論モデルの紹介
  3.3 サンプルと分析方法
  3.4 分析方法
  3.5 まとめと課題
  3.6 経営トップをモニタリングする方法について
 4.追加の分析
 5.第3章のまとめ

   第Ⅱ部 政策編

第4章 金利規制が貸金市場に及ぼす影響

 1.任意法規と強行法規の優劣
 2.上限金利規制の引下げが貸金市場に与える影響
  2.1 はじめに
  2.2 貸金市場の理論モデル
  2.3 実証分析
  2.4 まとめ
 3.九州地区の貸出供給曲線に関するシミュレーション結果について
 4.第4章のまとめ

第5章 司法制度改革が民事訴訟に与える影響

 1.モラル・ハザード問題とその回避策
 2.法曹人口拡大の具体的な政策
 3.弁護士人口の増加が民事訴訟に与える影響
  3.1 はじめに
  3.2 訴訟におけるリスクを弁護士が分担する契約モデル
  3.3 実証分析で用いられる被説明変数と分析手法の紹介
  3.4 Two-phase model分析結果
  3.5 まとめ
 4.九州・四国地域の動向について
 5.第5章のまとめ

第6章 地域の衰退と活性化に向けての政策提言

 1.はじめに
  1.1 地域の衰退と政策の効果
  1.2 高齢化社会と交通政策
 2.高齢化社会と交通政策
     運転免許返上が高齢者の交通事故を減らすのか  
  2.1 はじめに
  2.2 仮説と理論モデル
  2.3 実証分析
  2.4 結 論

終 章 全体のまとめ

 あとがき

著者プロフィール

三好 祐輔  (ミヨシ ユウスケ)  (著/文

2003年、京都大学経済学研究科博士後期課程修了。
2003年、同年京都大学経済学博士号を取得。
京都大学経済学研究科21世紀COE研究員、佐賀大学経済学部、
香川大学大学院地域マネジメント研究科を経て、現在、産業技術大学院大学教授。
2013年、全日本能率連盟賞を受賞。
著書に『法と紛争解決の実証分析――法と経済学のアプローチ――』
(大阪大学出版会、2013年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。