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法と哲学 第7号
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年6月15日
- 書店発売日
- 2021年6月22日
- 登録日
- 2021年6月15日
- 最終更新日
- 2021年6月17日
紹介
◆法と哲学のシナジーによる〈面白き学知〉の創発を目指す、研究雑誌。本号は、【特集 くじの正義】として、第一線の執筆陣が一堂に集い、〈面白き学知〉を創発◆
井上の巻頭言「我々は何処に行くのか」は、暴走する2つの悪夢的現実から、我々は何と向き合い、何を考えるべきかを問う。特集は「くじの正義」として、瀧川の企画趣旨と5論文(瀧川、岡﨑、古田、坂井、飯田)を掲載。一般論説2編(松尾、松田)、「書評と応答」欄も充実した内容の3編(田中、米村、井上)が目をひく。法と哲学のシナジーによる〈面白き学知〉の創発を目指す。
目次
『法と哲学第7号』
井上達夫(東京大学名誉教授) 責任編集
【目 次】
【巻頭言】 我々は何処へ行くのか Où allons-nous?〔井上達夫〕
◇特集 くじの正義◇
〈企画趣旨〉瀧川裕英
1 世界はくじを引いている― くじ引き投票制の可能性〔瀧川裕英〕
Ⅰ 選挙と抽選
Ⅱ 人数問題
Ⅲ 事前くじと事後くじ
Ⅳ 事前くじの可能性
2 任命制と抽選制〔岡﨑晴輝〕
Ⅰ 序 論
Ⅱ 官僚統治から官邸統治へ
Ⅲ 「政治主導」の理論
Ⅳ 抽選制の適用可能性
Ⅴ 混合抽選制の青写真
Ⅵ 結 論
3 くじ引きは(どこまで)公正なのか― 古代と現代における空想的事例をめぐって〔古田徹也〕
はじめに
Ⅰ 古代ギリシアにおける「くじ」
Ⅱ 現代における「臓器くじ(サバイバル・ロッタリー)」
4 多数決と正解の発見確率〔〔坂井豊貴〕
Ⅰ 多数派の意見と正解
Ⅱ ルソー『社会契約論』の定式化
Ⅲ コンドルセ陪審定理
Ⅳ コンピュータ科学における多数決
Ⅴ おわりに
5 くじとリスク ― ミクロレベルの一考察〔飯田 高〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ リスク選好
Ⅲ くじによる決定はどれくらい支持されるか― 社会調査データの分析
Ⅳ 若干の考察
Ⅴ おわりに
【一般論説】
1 民主的企業統治の擁護― 共和主義的諸構想からステークホルダー・デモクラシーへ〔松尾隆佑〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 企業を民主化すべき理由
Ⅲ 現代共和主義の諸構想
Ⅳ 民主的統治を担うべき主体
Ⅴ おわりに
2 誰が養育者となるべきか? ― 親子法の再編に向けて〔松田和樹〕
Ⅰ 養育の自由と生殖
Ⅱ 子の権利と養育免許制
Ⅲ 生殖は養育の権利や責務を生み出すか
Ⅳ 養育の法の未来
【書評と応答】
1 対話的普請途上の法構想についての覚書
― 高橋文彦「未完の大聖堂を前にして ― 田中成明『法の支配と実践理性の制度化』」への応答〔田中成明〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 義務賦課規範・権能付与規範と市民の自由保障の法的諸形態
Ⅲ “ルール/原理/手続モデル”の構築に向けて
Ⅳ 動態的法秩序における憲法の役割
Ⅴ むすびに代えて
2 「許容できるエゴイズム」を超えて― 児玉聡『実践・倫理学』〔米村幸太郎〕
Ⅰ 本書の基本的性格
Ⅱ 法と道徳,そして善行義務
Ⅲ 喫煙規制
Ⅳ 結びにかえて
3 『立憲主義という企て』は何を企てたか― 横濱竜也への応答,そしてロールズ再訪〔井上達夫〕
はじめに
Ⅰ 拙著の狙いと構成
Ⅱ 木を見せて森を見せず
Ⅲ 森を忘れて木を見極めず
Ⅳ ロールズにおける「正義の自然義務」と「遵法義務」
執筆者紹介
上記内容は本書刊行時のものです。