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法と哲学 第5号
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年6月20日
- 書店発売日
- 2019年6月28日
- 登録日
- 2019年6月14日
- 最終更新日
- 2019年6月25日
紹介
◆学術世界の未来を拓く、研究雑誌。本号も、第一線の執筆陣が一堂に集い、〈面白き学知〉を創発◆
東京五輪を前に特集として喫煙を取り上げ(「タバコ吸ってもいいですか?」)、哲学的見地から「喫煙規制と自由の相剋」を、3人の論者が考究(奥田、後藤、亀本)。井上の巻頭言は、国民投票について考える「虚偽が真実に勝つのか?〔続篇〕」。一般論説(小川、宋)2編と、書評+応答的書評の3編(安藤、小林、瀧川)も益々充実。法と哲学のシナジーによる〈面白き学知〉の創発を目指す。
目次
『法と哲学第5号』井上達夫(東京大学大学院法学政治学研究科教授) 責任編集
【目 次】
【巻頭言】 虚偽が真理に勝つのか?〔続篇〕―国民投票を糾弾する「民主主義者」たちの知的倒錯―〔井上達夫〕
◇特集 タバコ吸ってもいいですか?―喫煙規制と自由の相剋―◇
1 喫煙規制強化に関する倫理学的考察―禁煙の自由を擁護する〔奥田太郎〕
Ⅰ 喫煙規制の現状
Ⅱ 喫煙規制強化の倫理的正当性
Ⅲ 喫煙規制強化に隠された倫理的問題
2 医療経済学の立場から見た喫煙行動と喫煙対策〔後藤 励〕
Ⅰ ニコチン依存に対する医学的な見方
Ⅱ 経済学から見たアディクション
Ⅲ アディクションの経済理論と喫煙対策
3 ある喫煙者の反省文〔亀本 洋〕
Ⅰ 喫煙の自由から病気へ
Ⅱ 嫌煙権訴訟
Ⅲ 危害原理と権利
Ⅳ 公衆衛生の立場
Ⅴ 喫煙をめぐる社会情勢の変化
Ⅵ 喫煙者の現在
【一般論説】
1 どこまでも主観的な解釈の方法論―規則のパラドックス・暴露論法・説明主義論証〔小川 亮〕
Ⅰ 序 論
Ⅱ 規則のパラドックス
Ⅲ 暴露論法
Ⅳ 循環した正当化の擁護
Ⅴ 結 語
2 擬装から公民へ―ホッブズ主権論における遵法的良心の生成〔宋 偉男〕
Ⅰ 良心なき良心という謎
Ⅱ リヴァイアサンと中性国家
Ⅲ 「良心の自由」か「宗教的擬装」か
Ⅳ 「共に知ること」への誘惑
Ⅴ 結 語
【書 評】
1 分析的政治哲学の行方―井上彰『正義・平等・責任』を評して(岩波書店,2017年)〔安藤 馨〕
Ⅰ 政治哲学の方法と概念分析
Ⅱ 平等の道徳的意義の基礎づけ
Ⅲ 非個人的価値としての平等
Ⅳ 正義の問題
2 形相・質料・関係―山内志朗教授の書評への返答として〔小林 公〕
3 地球共和国とその実現可能性について―宇野重規氏への応答〔瀧川裕英〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 哲学的アナキズムに対して
Ⅲ 問題の重層性
Ⅳ 義務感と義務の齟齬
Ⅴ 「当為は可能を含意する」とは?
Ⅵ 理念・動機・主体
Ⅶ 地球共和国へ―権力分立と民主制
上記内容は本書刊行時のものです。