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変わる福祉社会の論点(第3版)
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年9月20日
- 書店発売日
- 2021年10月5日
- 登録日
- 2021年9月22日
- 最終更新日
- 2021年9月30日
紹介
◆人気の社会保障、福祉、社会政策を学ぶための学習ガイダンスが、最新第3版!◆
最新のテーマCOVID-19のいまトピ「感染症で世界が変わる」を冒頭に、ホットな話題(論点=いまトピ)を取り上げ、その問題の現状と背景、その根幹に潜む原因と解決策の手がかりを提示する。新型コロナ・地域・子ども・高齢者・医療・労働・年金・生活保護などをテーマに、社会保障、福祉、社会政策を学ぶための学習ガイダンス、第3版。好評テキスト『トピック社会保障法』の姉妹編。
目次
『変わる福祉社会の論点(第3版)』
増田幸弘・三輪まどか・根岸忠 編著
【執筆者紹介(掲載順,*は編者)】
*三輪まどか(みわ・まどか):南山大学教授
I[総論],III[総論・1],IV[総論・3],V[3],VI[2]
原田啓一郎(はらだ・けいいちろう):駒澤大学教授
I[1],III[6],IV[6],V[4]
橋爪幸代(はしづめ・さちよ):日本大学教授
I[2],II[5],IV[1]
小西啓文(こにし・ひろふみ):明治大学教授
I[3],III[3・5]
脇野幸太郎(わきの・こうたろう):長崎国際大学教授
I[4],IV[5],V[6]
新田秀樹(にった・ひでき):中央大学教授
I[5],V[2],VI[4]
*増田幸弘(ますだ・ゆきひろ):日本女子大学教授
II[総論・1],V[総論・1],VI[総論・1]
髙橋大輔(たかはし・だいすけ):茨城大学准教授
II[2・3]
付 月(ふう・ゆえ):茨城大学准教授
II[4]
*根岸 忠(ねぎし・ただし):高知県立大学准教授
III[2・4],VI[5]
†田中秀一郎(たなか・しゅういちろう):元岩手県立大学准教授
IV[2]
本澤巳代子(もとざわ・みよこ):筑波大学名誉教授・筑波大学客員教授
IV[4],V[5],VI[3]
【目 次】
第3版 はしがき/はしがき(初版)
ORIENTATION
Ⅰ 感染症で世界が変わる
感染症で世界がどう変わったのか,変わるのか
■感染症拡大の現状
■自由の制限と人権保障
■日常の“強制的な”変化とその影響
■生活を支える人たちとコロナ禍
■変化は,恒久的か/一時的か
1 公衆衛生と法からみえる新型コロナウイルス感染症対策
パンデミックと公衆衛生
公衆衛生と個人
外出自粛要請と営業自粛要請
営業自粛要請とその補償
新型コロナ対策とワクチン接種
個人と社会を行き来する
2 働く人の働き続けるための変化―テレワークの拡大と働き方・生活の変化
テレワークの推進に向けたこれまでの取組み
新型コロナウイルス感染症拡大防止策としてのテレワークの拡大
緊急事態宣言下における生活の変化
3 「労働者」だけが働いているわけじゃない―でも働けなくなって保障されるのは「労働者」?
コロナ禍があぶりだした「働く世界」における格差問題
自営業者への従来的な保護
「新しい自営業」としてのクラウドワーク・フリーランス
それでは,われわれはどうするべきか?
4 コロナ渦中の大学生活・大学教育―学びの保障と大学の意義
コロナ渦と教育の間で
コロナ渦が大学生活にもたらした影響
「コロナ後」を見据えて
5 入院先が見つからない!―新型コロナによる医療崩壊の危機
医療崩壊の危機とは
危機の原因
医療崩壊を防ぐための対応
次のパンデミックに備えて
Ⅱ 家族が変わる
家族がどう変わったのか,変わるのか
■家族が変わる
■結婚する―婚姻の成立
■内縁(事実婚)の関係
■離婚する―婚姻の解消
■親子関係の成立と届出
■親による子への体罰
1 配偶者って何だろう―同性カップルと社会保障
オスカー・ワイルドの投獄
自由権規約委員会の懸念
“To define is to limit.”
これからの課題
2 生まれ方の多様化―生殖補助医療と親子法
不妊治療への保険適用
民法特例法
生殖補助医療の抱える問題
人工授精
代理出産
3 もめるのは,別れるときだけじゃない―離婚後の面会交流と民間支援
面会交流とは
面会交流に対する支援
新型コロナ禍の中での面会交流
4 日本生まれの無国籍児―国籍法の欠缺の落とし子
国籍はあって当たり前?―国籍のない子どもたちがいる
無国籍児とは―日本では「外国人」の一部
日本の国籍法―国籍の取得要件,無国籍の発生防止(限定的ではあるが)
日本生まれの無国籍児―法の狭間に陥ったAさん
無国籍児/者の直面する問題①―日本国籍を有しないことの意味
無国籍児/者の直面する問題②―どこの国の国籍も有しないことの意味
無国籍児/者の直面する問題③―自分でも気づかない・見えにくい無国籍問題
考えてみよう―無国籍を防止し,すべての子どもの国籍取得権の保障のために
5 しつけか,体罰か?―親による子の体罰禁止,虐待防止
2019年児童福祉法等改正の経緯
体罰等が子どもの心身に与える影響
日本における体罰に関する意識と国際的な動き
体罰の考え方・範囲
体罰禁止を実現するための支援体制
Ⅲ 働き方が変わる
働き方がどう変わったのか,変わるのか
■人が減っていく社会
■新たな「働き手」の参入
■さらなる新たな「働き手」の参入
■さらなる新たな「働き手」(?)の登場
1 スーパーウーマンになりなさいと言われても―一億総活躍社会とワーキングマザー
11月は入所申込みの勝負月
保育ニーズの高まり
待機児童問題
働く母親の1日と育児の担い手
多岐にわたる施策と実効性
一億総活躍するために―働く環境の整備と女性の意識変革
2 みんな働くことが好き?―現在の労働環境をめぐる状況
働き方改革って何?
非正規労働者の増加と保護
労働時間をめぐる状況
ワーク・ライフ・バランスの現況
3 労災補償も社会保障?―過労死・過労自殺と「働き方改革」
電通における2件の過労自殺
労働基準法と労災保険法の関係
労災保険法と業務上外認定
いわゆる過労自殺と電通事件
「働き方改革」と過労死・過労自殺
4 外国人労働者にはどのような保護がなされているの?―外国人労働者受入れ施策とその概要
増加している外国人労働者
外国人労働者の現況
これまでの外国人労働者政策
近年の外国人労働者政策
外国人労働者保護政策の現状及びそのあり方
外国人労働者受入れ政策の今後
5 障害のある人の働きやすい環境とは?―「合理的配慮」からみた「社会的包摂」のあり方
国連障害者権利条約のインパクト
障害者雇用における議論
従来の障害者雇用施策
あるべき「合理的配慮」とは?
障害者の「統合」か,「包摂」か
6 AI×ロボット時代と社会保障―AI×ロボットとともに創る未来
AI×ロボットが雇用を揺るがす?
AI×ロボットの展開により働き方が大きく変わる
AI×ロボット時代に直面する社会保障制度
AI×ロボット時代の社会保障制度への議論に向けて
社会保障・福祉領域におけるAI×ロボットの可能性
Ⅳ 「中流」が変わる
「中流」がどう変わったのか,変わるのか
■みんなが「中流」だった日本
■一億総中流の社会から格差社会へ
■格差社会からの二極化
■失われた20年の遺産
■ポスト「中流」社会の条件
1 子どもの貧困―ひとり親家庭への支援
日本の子どもが貧困!?
母子家庭の貧困
ひとり親家庭に対する経済的支援
ひとり親に対する就労支援
子どもの養育費の確保
ひとり親家庭の子どもの学習支援
子どもの貧困と大学進学支援
2 若者と年金―年金加入のメリットと学生納付特例制度
少子高齢化と年金
年金加入のメリット
厚生年金および国民年金の被保険者資格
年金保険への加入手続き
保険料納付
学生納付特例と個人単位・世帯単位
3 日常の/非日常の“Stay (at) home”―8050中高年のひきこもり問題
コロナ禍での“Stay (at) home”
ひきこもりの現状
ひきこもりの分類と派生する問題
解決のための試みと限界
当事者目線の社会福祉制度構築のために
4 国民皆年金ではないの?―単身高齢者の増加と貧困リスク
高齢者の増加と高齢者世帯の所得
単身高齢者世帯の貧困リスク
公的年金制度と貧困リスク
単身高齢者の貧困と公的年金制度の改革
5 生活保護≒年金?―生活保護受給者の高齢化と受給期間の長期化
生活保護制度の役割・機能
生活保護の動向
現在の生活困窮者支援
高齢者における保護受給期間の長期化と第2のセーフティネット
6 住宅政策と福祉政策―マイホーム神話のいま
住宅すごろく
持家社会とマイホーム神話
マイホーム神話のいま
住宅政策と福祉政策の接近
住宅セーフティネット
地域包括ケアシステムと住宅
Ⅴ 医療・福祉が変わる
医療・福祉がどう変わったのか,変わるのか
■この章がどう変わったのか―初版,第2版との違い
■医療提供体制
■医療保険制度
■2020(令和2)年度の診療報酬の改定
■高齢化の進展と疾病構造の変化
■福祉サービスの提供方式
1 白衣を着たうさぎ―治療と仕事の両立支援
チョッキを着た白うさぎ
白衣を着た白うさぎ
トライアングル型支援―主治医・産業医(企業)・患者(家族)をつなぐ
産業医の職務―労働の現場で活動する白衣を着たちりょうささん
勧告・助言・意見の尊重―労働の現場で活動する白衣を着たちりょうささんの権限等
情報の共有と個人情報の保護
治療と仕事の両立支援から産業ソーシャルワークへ
2 地域のお年寄りを支えるのは誰?―地域包括ケアシステムの構築
地域包括ケアシステムとは
地域包括ケアシステムの仕組み
地域包括ケアを支える個々のサービスの提供者
地域包括ケアシステム構築にあたっての課題
地域包括ケアシステムの展望
3 自分らしい最期の迎え方―終末期医療における高齢者と家族
「終活」ブームと医療
意に沿う最期―尊厳死と平穏死
死ぬに死ねない事情
人生の最期を決めるのは自分
4 健康づくり・介護予防と社会保障―予防重視型システムのあり方を考える
予防への関心の高まり
医療保険制度における予防・健康づくりの推進
介護保険制度における介護予防の推進
高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施
健康・医療・介護情報の利活用
予防重視型システムの特徴
健康の自己責任論と予防重視型システム
予防重視型システムの行き着く先?―社会保障財源としての悪行税(Sin tax)
5 施設は安全・安心な住まいか?―福祉施設の役割変化と利用者支援
障害者施設で起こった悲劇
福祉施設における当事者の法律関係
障害者虐待防止法による障害者虐待の調査結果
高齢者虐待防止法による施設内虐待の調査結果
入所施設は「住まい」ではないのか?
住宅確保要配慮者の「住まい」
6 「介護はきつい」は本当?―介護の担い手の多様化
福祉・介護人材をめぐる状況
介護職員の処遇改善とキャリアアップ
外国人介護人材の導入―EPA・技能実習生・「特定技能」
今後に向けて
Ⅵ 地域が変わる
地域がどう変わったのか,変わるのか
■5つの論稿が取り上げる問題
■地域コミュニティの定義・分類・機能
■地域コミュニティの担い手の変化
■地域コミュニティにかかわる組織や人の活動―自然災害への対応
■社会的孤立から生じる問題―ゴミ屋敷問題への対応,元受刑者の社会的支援
■地域コミュニティと社会的包摂―多様な「居場所」の創出
■エイジフレンドリーシティの構想
1 国境をこえた学び合い―WHOのエイジフレンドリーシティ・グローバルネットワーク
ある日の新聞から
エイジフレンドリーシティズ・アンド・コミュニティズ
建造物や交通の問題だけではない―AFCCの8つの主題領域
エイジフレンドリーシティ・グローバルネットワーク
GNAFCCのメンバー
国境をこえた学び合いのネットワーク
GNAFCCのアフィリエイト
独自のネットワークを形成するアフィリエイト―フランスのRFVAAを例に
新聞の記事からの連想
2 国としてのもしものときの備え―災害に関わる制度と社会保障制度
平成の災害
日本の災害をめぐる法制度
災害発生から復旧・復興過程における問題とニーズ
災害の多い国における「支え」としての社会保障制度の在り方
3 ゴミ屋敷問題―高齢者と家族の孤独・孤立
ゴミ屋敷の態様と発生原因
空き家所有者実態調査と空き家対策
土地・建物の所有者本人によるゴミ屋敷と自治体の対応
マンションにおけるゴミ屋敷問題と管理組合の対応
高齢者ごみ出し支援制度の導入
地域共生社会の実現とゴミ屋敷問題
4 私の居場所はどこに?―居場所づくり施策の現状
「居場所」という言葉の由来
居場所づくり事業の例
居場所の特徴と居場所づくり事業の意義
居場所づくり事業の課題
5 出所したらどう暮らすの?―元受刑者と社会的支援
高齢者・障害者と犯罪
出所後の社会的支援
社会的支援のあり方
むすびにかえて
上記内容は本書刊行時のものです。