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ジェンダー法研究 第9号
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年12月25日
- 書店発売日
- 2022年12月28日
- 登録日
- 2022年12月16日
- 最終更新日
- 2022年12月26日
紹介
◆特集1「『結婚の自由をすべての人に』訴訟を考える」と特集2「ハラスメントのセカンドステージ」を掲載―実務と研究を架橋し、新たな共生社会を拓く【ジェンダー法学】の専門誌◆
第9号は、特集1「『結婚の自由をすべての人に』訴訟を考える」は、原告当事者を含む6本(国見・たかし、中谷、中川、西山、二宮、鈴木)、特集2「ハラスメントのセカンドステージ」は5本(三浦、三成、浅倉、中野、菅野)。家族やジェンダーの動向として2本(田中、ヨ)、「立法・司法の動向」は、夫婦別姓訴訟のその後(寺原)、アメリカの中絶の権利裁判についての翻訳(マッケナ/立石〔訳〕)を掲載。
目次
『ジェンダー法研究第9号』
浅倉むつ子・二宮周平 責任編集
【目 次】
はしがき(浅倉むつ子・二宮周平)
◇特集1:「結婚の自由をすべての人に」訴訟を考える◇
◆1◆ 原告当事者の思い(1)〔国見亮佑・たかし〕
Ⅰ はじめに(たかし)
Ⅱ パレードと人権と「いま」(たかし)
Ⅲ 原告になることを決めた日(国見亮佑)
Ⅳ 20210317札幌地裁判決(国見亮佑)
Ⅴ 20220620大阪地裁判決(たかし)
Ⅵ 札幌違憲判決は何だったのか(たかし)
Ⅶ おわりに(国見亮佑)
◆2◆ 原告当事者の思い(2)〔中谷衣里〕
Ⅰ 自己紹介
Ⅱ レズビアンとしての生い立ち
Ⅲ 「結婚が出来ない関係「であることで困ったこと
Ⅳ 札幌地方裁判所の判決について
Ⅴ おわりに
◆3◆ 婚姻の自由と平等,人としての尊厳を求めて―札幌地裁判決と大阪地裁判決の検討〔中川重徳〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 原告らはなぜ裁判を起こしたのか
Ⅲ 原告ら主張の骨子
Ⅳ 異性愛規範の正当性・合理性が失われている事実
Ⅴ 被告主張
Ⅵ 二つの裁判所の判断
Ⅶ さいごに―両判決の分岐点と課題
◆4◆ 婚姻の自由の拡張か人的結合への自由か―婚姻を求める同性カップルをめぐる2つの地裁判決から考える〔西山千絵〕
Ⅰ 現在の「婚姻」に異を唱える
Ⅱ 地裁2判決による問題提起
Ⅲ 地裁2判決が示した可能性をもとに検討する
Ⅳ 「婚姻」の未来を模索する
◆5◆ 札幌地裁判決と大阪地裁判決の検討―民法から〔二宮周平〕
はじめに
Ⅰ 性的指向・同性愛に対する認識
Ⅱ 同性カップルの生活に対する現状認識
Ⅲ 婚姻制度の目的ないし趣旨
Ⅳ おわりに
◆6◆ 婚姻平等を達成した台湾の経験が示唆すること〔鈴木 賢〕
はじめに
Ⅰ 「婚姻平権」というフレーミング
Ⅱ 国際連帯するアンチ同性婚運動
Ⅲ 第748号解釈少数意見と大阪地判の共通点
Ⅳ 裁判によるさらなる平等化
Ⅴ 同性婚法施行後の台湾で起きていること
おわりに
◇特集2:ハラスメントのセカンドステージ◇
◆7◆ 政治分野におけるハラスメント防止体制をどう構築するか―条例を手がかりに〔三浦まり
Ⅰ はじめに
Ⅱ 地方議会のハラスメント
Ⅲ これまでのハラスメント防止条例
Ⅳ 福岡県のハラスメント根絶条例
Ⅴ おわりに
◆8◆ 大学におけるハラスメント防止体制の現状と課題〔三成美保〕
Ⅰ ハラスメント防止法制と問題点
Ⅱ 大学におけるハラスメント防止の現状―アンケート調査から
Ⅲ 大学におけるハラスメント防止の課題
◆9◆ ハラスメント根絶と学術の発展―改めて京大・矢野事件を考える〔浅倉むつ子〕
はじめに
Ⅰ 京大・矢野事件とは
Ⅱ 大学組織とハラスメント
Ⅲ 学術の質を高めるために
◆10◆ 記者に対する性暴力の告発―ジェンダーと報道の自由〔中野麻美〕
Ⅰ 「長崎市事件」とは何か
Ⅱ 主な争点と長崎地裁判決の内容
Ⅲ 告発が問うもの
Ⅳ 権利の回復とは何か
◆11◆ フリーランスに対するハラスメントの現状と法的課題―アムール事件(東京地判令和4年5月25日労判1269号15頁)を素材に〔菅野淑子〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 事実の概要
Ⅲ 判 旨
Ⅳ 本判決の位置付け
Ⅴ むすびにかえて
【家族・セクシュアリティ・ジェンダーの動向】
◆12◆ 今なお続く婚外子差別―戸籍と窓口対応〔田中須美子〕
はじめに
Ⅰ 日本における婚外子差別法制度の現状
Ⅱ 世田谷区役所婚外子差別事件,5年半かかってとうとう解決へ
◆13◆ DSDs:体の性の様々な発達―課題と展望〔ヨ・ヘイル〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 新型出生前検査(NIPT)の問題
Ⅲ 性別欄・出生届の現在的な課題
Ⅳ おわりに
【立法・司法の動向】
◆14◆ 第2次夫婦別姓訴訟その後―第3次訴訟へ向けて〔寺原真希子〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 2021年最大決を踏まえた憲法上の視点
Ⅲ 憲法学者の論考
Ⅳ 弁護団の検討状況と訴訟外の動きとの連携の必要性
Ⅴ 海外別氏婚にかかる裁判の位置付け
Ⅵ 最 後 に
◆15◆ Dobbs事件とアメリカにおける中絶の権利―何が起き,次に何が起こるのか?〔サブリナ・シズエ・マッケナ/立石直子(訳)〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ Dobbs事件の概要
Ⅲ Dobbs判決の影響
Ⅳ コメント
上記内容は本書刊行時のものです。