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人はどこまで合理的か 下 スティーブン・ピンカー(著/文) - 草思社
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人はどこまで合理的か 下 (ヒトハドコマデゴウリテキカ ゲ)

哲学・宗教
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発行:草思社
四六判
304ページ
定価 1,900円+税
ISBN
978-4-7942-2590-0   COPY
ISBN 13
9784794225900   COPY
ISBN 10h
4-7942-2590-3   COPY
ISBN 10
4794225903   COPY
出版者記号
7942   COPY
Cコード
C0011  
0:一般 0:単行本 11:心理(学)
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年7月15日
書店発売日
登録日
2022年6月17日
最終更新日
2022年6月18日
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書評掲載情報

2022-09-24 日本経済新聞  朝刊
評者: 大坪庸介(東京大学准教授)
2022-08-07 産經新聞  朝刊
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紹介

「理性に従う」ことは、カッコ悪いのか?

理性こそが、進歩と繁栄を導く――。
理性的思考のための最強ツール群を、倫理学や経済学、統計学、
ゲーム理論など幅広い学問から抽出。その考え方を解説、伝授する。

この1000年あまりの間に、人類は本来持っている合理性を拡張すべく、
数多くの合理性のツールをつくり出してきた。
そのツールとは、「論理」「批判的思考」「確率」「統計」「意思決定理論」
「ゲーム理論」など幅広い学問分野から生まれた、
合理的に思考するための数多くの“道具”である。
こうしたツールは、危険な選択を修正し、疑わしい主張を値踏みし、
おかしな矛盾に気づき、人生の浮き沈みや悲劇について洞察を得るのを助けてくれる、
人生にとっても社会にとっても、非常に重要なものだ。
にもかかわらず、これらツールをすべてまとめて説明する本はこれまでどこにもなかった。

本書は人類の英知の結晶である、最強の合理性ツール群をまとめて解説・伝授する、初めての本である。
ハーバード大学の人気講義が教える、理性の働かせ方!

目次

第6章 合理的選択理論は本当に合理的か
■悪者にされ嫌われてきた「合理的行為者」の正体
■合理的行為者が満たす7つの公理
■「限界効用の逓減」と保険とギャンブルと大惨事
■共約可能性・推移性の公理違反を犯す場合
■非合理と言い切れない、独立性の公理違反
■「プロスペクト理論」による公理違反と合理性
■合理的選択が本当に合理的なことはやはり多い

第7章 できるだけ合理的に真偽を判断する
■不完全な情報を基に合理的な決定を下すには
■信号とノイズを見分けるのはなぜ難しいか
■反応バイアスを最適に設定する方法
■測定の感度を上げればミスも誤警報も減る
■法廷における信号検出の精度は十分か
■科学研究の「再現性の危機」と信号検出理論

第8章 協力や敵対をゲーム理論で考える
■ゲーム理論なしでは社会の重大問題に向き合えない
■じゃんけん・ゼロサムゲーム・混合戦略・ナッシュ均衡
■猫に鈴・非ゼロサムゲーム・ボランティアのジレンマ
■待ち合わせ・調整ゲーム・フォーカルポイント
■チキンゲームとエスカレーションゲームへの対処法
■囚人のジレンマの克服法「掟」「しっぺ返し戦略」
■囚人のジレンマの多人数版「共有地の悲劇」

第9章 相関と因果を理解するツールの数々
■違うとわかっていても混同する相関と因果
■相関があるかどうかは散布図と回帰分析でわかる
■特異な現象の繰り返しは少ない「平均への回帰」
■実は答えるのが意外に難しい「因果関係とは何か」
■因果をつなぐのは一本道ではなくネットワーク
■その相関は因果関係か――ランダム化と自然実験
■その相関は因果関係か――マッチング、重回帰など
■「主効果」「交互作用」で因果を賢明に考察する
■あらゆる手段を駆使しても人間は予測しきれない

第10章 なぜ人々はこんなに非合理なのか
■理性の衰退を懸念させるデマや陰謀論、迷信の流布
■たわごとの蔓延に関する説明にならない説明
■望ましい結論に誘導する「動機づけられた推論」
■党派性に侵された議論「マイサイドバイアス」
■非合理な両極化を引き起こす原因は何か
■陰謀論は「神話のマインドセット」の信念
■人はなぜ疑似科学・超常現象などに騙されるのか
■エンタメとしての都市伝説・フェイクニュース
■陰謀論が蔓延しやすいのには理由がある
■社会から非合理を減らすためにできること
■「合理性の共有地の悲劇」を防ぐ制度も必要

第11章 合理性は人々や社会の役に立つのか
■理性は人生とこの世界をより良いものにするか
■合理的に判断することは人生の役に立つのか
■世界の物質的進歩は合理性の成果だ
■道徳の進歩も合理性によりもたらされたのか
■道徳を進歩させた合理的で健全な議論の数々

参考文献
原注

著者プロフィール

スティーブン・ピンカー  (スティーブン ピンカー)  (著/文

スティーブン・ピンカー(Steven Pinker)
ハーバード大学心理学教授。スタンフォード大学とマサチューセッツ工科大学でも教鞭をとっている。認知科学者、実験心理学者として視覚認知、心理言語学、人間関係について研究している。進化心理学の第一人者。主著に『言語を生みだす本能』、『心の仕組み』、『人間の本性を考える』、『思考する言語』(以上NHKブックス)、『暴力の人類史』(青土社)、『21世紀の啓蒙』(草思社)などがある。その研究と教育の業績、ならびに著書により、数々の受賞歴がある。米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」、フォーリンポリシー誌の「知識人トップ100人」、ヒューマニスト・オブ・ザ・イヤーにも選ばれた。米国科学アカデミー会員。

橘 明美  (タチバナ アケミ)  (翻訳

橘 明美(たちばな・あけみ)
英語・フランス語翻訳家。お茶の水女子大学卒。訳書にスティーブン・ピンカー『21世紀の啓蒙』(草思社、共訳)、ジェイミー・A・デイヴィス『人体はこうしてつくられる』(紀伊國屋書店)、フランソワ・ヌーデルマン『ピアノを弾く哲学者』(太田出版)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。