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文庫 マツダの魂 中村 尚樹(著/文) - 草思社
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文庫 マツダの魂 (ブンコ マツダノタマシイ) 単行本版 不屈の男 松田恒次 (フクツノオトコ マツダツネジ)

文庫
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発行:草思社
文庫判
424ページ
定価 950円+税
ISBN
978-4-7942-2522-1   COPY
ISBN 13
9784794225221   COPY
ISBN 10h
4-7942-2522-9   COPY
ISBN 10
4794225229   COPY
出版者記号
7942   COPY
Cコード
C0195  
0:一般 1:文庫 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年6月8日
書店発売日
登録日
2021年5月7日
最終更新日
2021年5月22日
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紹介

洗練されたデザインと優れた技術で評価されている現在のマツダの基礎を築いたのは、
(当時は東洋工業)三代目社長・松田恒次(1895~1970)である。
若くして片脚を切断、広島への原爆投下の惨劇をも乗り越え、戦後は
三輪から四輪車メーカーに躍進、一時は生産台数でトヨタ・日産を超えて日本一となる。
さらに誰もが反対したロータリーエンジンに命運を懸け、見事に成功して世界中の注目を集める。
他のどのメーカーとも違う自動車会社マツダの「魂」を生み出したのは
まぎれもなく松田恒次だった。
不屈の名経営者の激動の全生涯を追った初めての本格評伝。

<目次より>
はじめに 「日本の自動車王」
序 章 松田家と父・重次郎
第1章 父と子
第2章 オート三輪
第3章 原爆投下
第3章 生産台数日本一
第4章 ロータリーエンジン
第5章 悪魔の爪痕(つめあと)
第7章 コスモスポーツ
第8章 広島で共に生きる
第9章 「隅を照らす者」
終 章 不屈のマツダ魂
おわりに
文庫版あとがき
参考文献・資料

目次

はじめに 「日本の自動車王」

序 章 松田家と父・重次郎
父を「兄」と呼ぶ
マツダ発祥の地
鍛冶屋から砲兵工廠へ
婿養子の縁組みと恒次誕生

第1章 父と子
養子縁組の解消
「ほんとの父」のもとへ
松田式ポンプの成功
"大正の今太閤"
恒次、左脚を切断する
重次郎の蹉跌
「マツダ」のスタート地点へ
父の激怒と勘当処分
東洋コルクに入社する

第2章 オート三輪
オートバイを製造する
「荷馬車にエンジンをつけろ」
重次郎の帝王学
マツダ号DA型の誕生
オート三輪は蚊帳の外
鹿児島-東京宣伝キャラバン
「四輪の自動車をつくるのが私の念願です」
幹部位置表示
宴席も真剣勝負
戦時体制で陸海軍共同管理に

第3章 原爆投下
重次郎の場合
恒次の場合
弟・宗彌の死
会社は一大救護所に
存亡の危機に立つ
いち早くオート三輪生産を再開
吹き荒れる労働争議
オール小型自動車走行大会
恒次、突然の退社

第3章 生産台数日本一
ボールペンのボールを作る
恒次、会社に復帰する
社内の刷新を図る
重次郎逝く
暗中模索する四輪メーカー
オート三輪から三輪トラックに
生産能力の拡大
革新的な新技術を続々導入
広島-東京間ノンストップ走破
K360でミゼット追撃
山本健一との出会い
オペルと提携するのか?
"国民車構想"
初の乗用車、R360クーペ
水冷4気筒のキャロル登場
トヨタ、日産を抜いて生産台数日本一に
人つねにやさしいクルマづくり
「恒に次の展開を考える」

第4章 ロータリーエンジン
いち早くコンピューターを導入
対巨人軍の「王シフト」
原爆とコンピューターとマツダ
輸入自由化とどう向き合うか
政府の三グループ構想
恒次の「ピラミッドビジョン」
外資への警戒、揺らぐ自主独立
ドイツからの手紙
バンケル型ロータリーエンジン
「これに取り組むのはマツダしかない」
吉田茂、池田勇人の支援
NSU本社での交渉 258

第5章 悪魔の爪痕(つめあと)
恒次の後継者
時期尚早という反対論
なぜロータリーエンジンなのか
難問「悪魔の爪痕」
知らされなかった難問の山
東大の権威からの全否定
ロータリーエンジン研究部発足
マツダの迎賓館
業界再編の大渦

第7章 コスモスポーツ
クリアされていく難問
コスモスポーツ登場
ロータリーエンジン時代到来
世界のトップへ
フォードとの提携交渉

第8章 広島で共に生きる
無駄を省いて贅沢をする
市民の希望の星
カープをつぶさない!
球団初代オーナーに就任
病院近代化の先駆け
社員を幸せにするということ

第9章 「隅を照らす者」
公私の別を徹底させる
「照一隅者是国士」
満身創痍の恒次
「もう一度この足で、一人で歩いてみたい」

終 章 不屈のマツダ魂
環境対策で高評価を得る
これからはロータリーの時代
オイルショックと燃費問題
耕平の置き土産、RX-7
ル・マン総合優勝
不屈のスピリット
"痛み"のわかる人

おわりに
文庫版あとがき
参考文献・資料

著者プロフィール

中村 尚樹  (ナカムラ ヒサキ)  (著/文

中村 尚樹(なかむら・ひさき)
1960年、鳥取市生まれ。九州大学法学部卒。ジャーナリスト。専修大学社会科学研究所客員研究員。法政大学社会学部非常勤講師。元NHK記者。著書に『ストーリーで理解する 日本一わかりやすい5G』『ストーリーで理解する 日本一わかりやすいMaaS & CASE』(いずれもプレジデント社)、『占領は終わっていない』(緑風出版)、『最重度の障害児たちが語りはじめるとき』『認知症を生きるということ』『脳障害を生きる人びと』(いずれも草思社)、『被爆者が語り始めるまで』『奇跡の人びと』(いずれも新潮文庫)、『「被爆二世」を生きる』(中公新書ラクレ)など。共著に『スペイン市民戦争とアジア』(九州大学出版会)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。