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『諸君!』のための弁明 仙頭 寿顕(著/文) - 草思社
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『諸君!』のための弁明 僕が文藝春秋でしたこと、考えたこと

発行:草思社
四六判
392ページ
定価 1,800円+税
ISBN
9784794223951
Cコード
C0095
一般 単行本 日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年5月31日
書店発売日
登録日
2019年4月23日
最終更新日
2019年5月30日
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書評掲載情報

2019-07-07 読売新聞  朝刊
2019-06-23 産經新聞  朝刊
評者: 田久保忠衛(杏林大学名誉教授)

紹介

『諸君!』は初代編集長から最後の編集長まで、
おおむね、その創刊時の理念を引き継いで編集されてきたと思う。
「反体制」ではなく「反大勢」雑誌だった。
朝日やNHKや岩波書店などがつくる「大勢」に対して、
こんな見方も、こんな事実もあるんじゃないのと、揶揄したり、
茶々を入れたり、時には真剣に徹底的に論破したり……と。
それこそが、言論出版の自由の最たるものではないのか。
大新聞などが、戦前の軍部のようにみずからへの批判を許さない
「検閲機関」のように居丈高になっていたときに、
週刊誌や月刊誌が、細々と異論を提示したからこそ、
日本の言論の自由は守られてきた。    (本書より)

文藝春秋が刊行していたオピニオン誌『諸君!』の編集に
長年たずさわった編集者による歯に衣着せぬ回想記。
洒脱な筆致で、迷走する雑誌ジャーナリズムの存在理由を問い直す。

目次

プロローグ さらば文藝春秋
「君を文春が採ったら、松下幸之助さんが怒るかな?」
『朝日新聞血風録』ならぬ『文春血風録』?
♪紀尾井町さんちの文春君 このごろ少し変よ
♪矢来町さんちの新潮君も このごろ少し変よ どうしたのかナ

【第一部 文藝春秋】 
第1章 文藝春秋との「赤い糸」 
菊池寛との遭遇
『諸君!』との遭遇
『朝日ジャーナル』『赤旗』との遭遇
雑誌『自由』との遭遇
『正論』、産経新聞との遭遇
中村菊男先生との遭遇
『正論』執筆陣との遭遇
雑誌『改革者』との遭遇
日本文化会議との遭遇
そして真打ち登場! すばらしき古女房(天下同憂の士)との遭遇

第2章 『諸君!』から始まった編集者生活
「どうだ、この『文藝春秋』の目次、ツマラナイだろう」
突然「キョーサン主義者」に転向
「中途採用の人間で組合に入らないのは君だけだ!」
「僕が肺ガンで死んだら、妻に文藝春秋を訴えさせます」
新潮社と文藝春秋はどこが違うか
村松剛さんはレイモン・アロンの如く
画期的だった丸山社会党書記の「ソ連脅威論」論文
佐瀬昌盛さんの「危機一髪」朝日批判論文
「右折禁止の会」に負けることなく自衛隊合憲論
型破りだった小室直樹さん
文字どおり「紳士」だった徳岡孝夫さん
『週刊文春』編集部で「番頭」に大出世?
堤・花田の新体制で『週刊新潮』越えを達成
児島襄さん、色川武大さんとの「一期一会」
幻のインタビュー? 村上春樹さん・南沙織さん
そして糸井重里さんは去り、デーブ・スペクターさんとの遭遇!
小田実さんの「ベトナム難民発生責任」を直撃!
塩見孝也「赤軍派」議長との攻防
「天皇制」にクールだった林健太郎さん
『週刊朝日』がマトモだったころ
木村浩さんとは横浜の古本市で遭遇
エフトシェンコと大江健三郎氏の微妙な立ち位置
米原万里一家の恥部
佐々淳行さんと共産党幹部との知的格差
志賀義雄さんとの遭遇
フランス書院との遭遇には「校了の法則」があった!
「ポル・ポトの弁護人」を批判したら思わぬ抗議が
詐話師・吉田清治氏の慰安婦強制連行「証言」の嘘を暴いた
ユニークな産経記者たちとの遭遇
山本夏彦さん、平林孝さん、遠藤浩一さんとの別れ
志水速雄さんの早すぎる死
もし妻が『正論』編集長になっていたら?
真の人権弁護士・川人博さんとの遭遇
「週刊文春の取材を止めてくれ!」と電話口で泣き叫んだ大学教授
「田中角栄を擁護するとはケシカラン」
中林美恵子さんの論壇デビュー作が「汲み置き」を免れた理由
土佐女が訴えた「松平永芳さんの怒り」

第3章 こんな文藝春秋に誰がした
『新「南京大虐殺」のまぼろし』はなぜ文春から出なかったのか
文藝春秋が出しそこなったベストセラー
「南京大虐殺」を肯定する本が代わりに出た!
朝日批判本『崩壊朝日新聞』も刊行中止に!
江藤淳の名著の解説になぜ白井聡起用だったのか
文春幹部は「欺瞞」「呪縛」「捏造」がお嫌い?
渡部昇一さんの文春への苦言

第4章 誰よりも『諸君!』を愛す
編集部員に渡した「プラン会議についてのお願い」
新連載企画と「新人」発掘
「ああ言われたら――こう言い返せ」特集
「あら、今月号は珍しく売れているみたいね」
一知半解の『諸君!』批判は失笑モノ
「取材不足」「知らぬが仏」にもホドがある
共通の価値観を有していた『自由』と『諸君!』
「反共リベラル」だった関嘉彦、武藤光朗、ルヴェル
左派知識人・大沼保昭さん、加藤典洋さんとの遭遇
ナンセンスなレッテル貼り
北朝鮮礼賛報道を恥じない人たち
岩波書店『世界』の罪
『北朝鮮に消えた友と私の物語』や『楽園の夢破れて』はヘイト本なのか
『週刊朝日』の北朝鮮批判記事はなぜ二回で終わったのか
共産圏を「祖国」とみなす人たちの戯言
印象だけで『諸君!』を断罪する人たち
これが「正義」だと断定できないからこそ
『諸君!』はなぜ消えたのか

第5章 『諸君!』は『正論』でも『新潮45』でもないけれど『自由』ではあるかも
坪内祐三さんからの「批判」
「処女作」が一九九七年に出た遠因とは
『ストリートワイズ』に遭遇しなかったら
「Nさん」との和解

【第二部 松下政経塾】
第6章 「志のみ持参せよ」のはずが、「志」を表明したら言論弾圧!
松下政経塾と富士政治大学校
「卒塾論文」に対する言論弾圧・嫌がらせ
起こるべくして起こった「李春光」政経塾スパイ事件
「俗悪バト」「臆病バト」にはウンザリ
「保守派の獅子身中の虫」がつくった政経塾と皮肉られ

エピローグ 「反体制」ではなく「反大勢」を目指して
「人権」に国境を設定する愚者たち
朝日の良識・松山幸雄、木村明生、吉武信……

著者プロフィール

仙頭 寿顕  (セントウ トシアキ)  (著/文

仙頭 寿顕(せんとう・としあき)
1959年(昭和34年)、高知県安芸市生まれ。中央大学法学部政治学科卒業後、1982年に松下政経塾に入塾(第三期生)。その後、1984年7月に株式会社文藝春秋に入社。『諸君!』編集長、出版局編集委員などを歴任。2016年9月に文藝春秋を退職し、ワック株式会社に移る。現在、「歴史通」および書籍編集長。松下政経塾塾友・塾員。文藝春秋社友。いくつかのペンネームによる執筆活動・著作がある。「江本陽彦」名義で雑誌『自由』に1986年4月号より「読書日記・私のための読書遍歴」を長期連載。その一部を志摩永寿名義で『本の饗宴・新保守の読書術』(徳間書店)として刊行。そのほかにも、里縞政彦名義で『20世紀の嘘:書評で綴る新しい時代史』(自由社)、城島了名義で『オーウェル讃歌:「一九八四年」への旅路』『歪曲されるオーウェル:「一九八四年」は何を訴えたのか』『オーウェルと中村菊男:共産主義と闘った民主社会主義者』(いずれも自由社)などを著している。読書ブログでは政治から風俗モノまでの書評コラムをほぼ毎日連載・更新中。

上記内容は本書刊行時のものです。