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歴史遺産が地方を拓く
巻次:2
紀伊半島の創生
- 初版年月日
- 2022年9月
- 書店発売日
- 2022年9月15日
- 登録日
- 2022年8月25日
- 最終更新日
- 2022年9月5日
紹介
熊野やその周辺において地域史の諸相を解明する成果を持ち寄り、さらに地方創生に活かす方法を提言する。第二冊「紀伊半島の創生」は、歴史遺産を活用した地方創生のあり方を問う論考を集める。歴史学が、現代社会の諸課題を見据え、深い思索に裏付けられた実践の学問であることを示すとともに、巻末に充実した関係文献一覧を付して、今後の紀伊半島の歴史学的研究に大きな便宜を提供する。
目次
紀伊藩御船手方と御船歌 ――旧藩領内の御船歌と浦組制度を中心として―― …………吉村旭輝
問題の所在
一 紀伊藩の御船歌
二 紀伊藩御船手方の組織と役所
三 紀伊藩の遠見番所と鯨船
四 紀南地域の御船歌 (㈠鯨船で歌われる御船歌――熊野灘・伊勢湾岸を視野に入れて ㈡唐船で歌われていた御船歌 ㈢御船歌のみが奉納される祭り)
結語
コラム 熊野の扇踊り…………吉村旭輝
伊賀市域における人口減少とまちづくり…………笠井賢治
問題の所在
一 「村」「町」の成立と変遷
二 人口データ
三 「村」の人口推移 (㈠近世・近代・現代の人口比較 ㈡近代の人口推移 ㈢戦後の人口推移)
四 「町」の人口推移
五 二十一世紀以降の状況
六 地域リノベーションの一つの取り組み (㈠都市上野の歴史と文化財群 ㈡文化財を活かしたまちづくり)
結語
コラム 近世・近代を生きた藤堂藩無足人 ――伊賀郡大滝村大垣平四郎の場合―― …………笠井賢治
地方都市の未来を拓く ――城を活かした歴史まちづくり―― …………小林 隆
問題の所在
一 彦根城の変貌――閉ざされた核から開かれた核へ (㈠江戸時代の彦根城と彦根城下町 ㈡明治時代以降の彦根城)
二 明治時代以降における天守の役割 (㈠城下町の伝統を伝えるランドマーク ㈡郷土資料館・博物館 ㈢まちづくりのシンボル)
三 史跡と公園 (㈠城は史跡として保存されているだけなのか ㈡文化財と都市公園をかねる城)
四 城を活かした歴史まちづくりを進めるためには (㈠城を活かすとは ㈡城下町の伝統を活かす)
結語
コラム ヤマザクラとは異なる新種・クマノザクラの不思議?…………岡山大成
近未来の地方社会と地域圏大学…………藤田達生
問題の所在
一 変貌する地方都市
二 共有システムとランドバンク
三 地方発イノベーション
四 コンパクトシティへの挑戦
五 地域圏大学の時代
結語
コラム 「半ば島のようなもの」と向き合って…………坂東 樹
コラム 人口問題とシンギュラリティ…………末吉敏弘
むすび──研究の軌跡…………藤田達生
はじめに
一 研究経過
二 報告書の刊行と調査の継続
むすび
熊野(牟婁郡域中心)関係文献一覧…………伊藤裕偉・北野隆亮・坂本亮太
上記内容は本書刊行時のものです。