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沖縄の植民地的近代 松田 ヒロ子(著/文) - 世界思想社
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沖縄の植民地的近代 台湾へ渡った人びとの帝国主義的キャリア

歴史・地理
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発行:世界思想社
A5判
縦216mm 横157mm 厚さ20mm
重さ 495g
272ページ
定価 3,800円+税
ISBN
978-4-7907-1754-6   COPY
ISBN 13
9784790717546   COPY
ISBN 10h
4-7907-1754-2   COPY
ISBN 10
4790717542   COPY
出版者記号
7907   COPY
 
Cコード
C3021
専門 単行本 日本歴史
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年3月31日
書店発売日
登録日
2021年3月9日
最終更新日
2021年3月16日
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紹介

沖縄にとって〈植民地〉とは何だったのか?

琉球併合以来、日本人による差別と偏見に苦しんだ沖縄の人びとは、植民地支配下の台湾でどのように生きたのか。支配―被支配の間を往復した人びとの経験から、沖縄の近代と日本帝国主義を再考する。


――おわりにより

 日本が東アジアにおいて帝国主義的拡大を進め、地理的に近接する台湾を植民地化することにより、琉球列島は国民国家としての日本の辺境に位置づけられるとともに、〈内地〉と〈外地〉の境界領域となった。したがって、沖縄県の近代は辺境性と境界性という二面性の中で捉えられるべきである。

 植民地帝国日本における近代沖縄の辺境性と境界性を具現化したのが、二〇世紀初頭の沖縄県から台湾への人の移動の興隆である。移動は、買物や通院、観光といった日常生活の延長上にあるようなタイプのものから、就職や進学を目的とした長期の滞在、さらには家族ぐるみでの移住といった定住型の移動まで多様な形をとった。本書では、一見両極端と思われる、小学校を卒業してすぐに台湾に渡航し現地で店員や女中として働いた出稼ぎ者と、沖縄県内で中学校や師範学校を卒業後に台湾で医学を学ぶために進学目的で渡航した若者たちの植民地的近代経験について検討した。

 両者に共通するのは、国民国家としての日本の中で周縁化されていく沖縄県で生まれながらも、沖縄の境界性を利用しつつ帝国主義的キャリアを形成した点である。人びとは、植民地帝国日本において辺境であると同時に境界であるという沖縄県の特異なポジションを利用しながら移動し、上昇を志向する近代的主体として植民地台湾を生きた。……

目次

序章 沖縄の近代を再考する
第一章 沖縄の人びとはなぜ海外へ向かったのか?
第二章 帝国の拡張と八重山の近代
第三章 「出稼ぎ者」の帝国主義的キャリア形成
第四章 植民地医学と帝国主義的キャリア形成
第五章 帝国日本のクレオール
第六章 米軍統治下沖縄への「帰還」
おわりに

著者プロフィール

松田 ヒロ子  (マツダ ヒロコ)  (著/文

1976年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。オーストラリア国立大学Ph.D(History)取得。シンガポール国立大学アジア研究所ポストドクトラル研究員,台湾・中央研究院台湾史研究所博士後研究員などを経て,2014年4 月より神戸学院大学現代社会学部准教授。専門は,社会史/歴史社会学。
主著:Liminality of the Japanese Empire: Border Crossings from Okinawa to
Colonial Taiwan (University of Hawaiʻi Press, 2019), Rethinking
Postwar Okinawa: Beyond American Occupation (Lexington Press, 2017,
共編著), 『多文化共生のためのシティズンシップ教育実践ハンドブック』(明石書店,2020 年,共編著)

上記内容は本書刊行時のものです。