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夜は歌う キム・ヨンス(金 衍洙)(著/文) - 新泉社
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夜は歌う (ヨルハウタウ)

文芸
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発行:新泉社
四六判
縦194mm 横133mm 厚さ20mm
重さ 360g
320ページ
定価 2,300円+税
ISBN
978-4-7877-2021-4   COPY
ISBN 13
9784787720214   COPY
ISBN 10h
4-7877-2021-X   COPY
ISBN 10
478772021X   COPY
出版者記号
7877   COPY
Cコード
C0097  
0:一般 0:単行本 97:外国文学小説
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年2月15日
書店発売日
登録日
2020年1月1日
最終更新日
2020年1月29日
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書評掲載情報

2020-02-23 毎日新聞  朝刊
評者: 菊池信義(装幀家)
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紹介

詩人尹東柱の生地としても知られる満州東部の「北間島(プッカンド)」(現中国延辺朝鮮族自治州)。
現代韓国を代表する作家キム・ヨンスが、満州国が建国された1930年代の北間島を舞台に、愛と革命に引き裂かれ、国家・民族・イデオロギーに翻弄された若者たちの不条理な生と死を描いた長篇作。

〈国を奪われ、よその土地で暮らすかぎり、僕たちにできるのは僕たちではない他の存在を夢見ることだ。動かなくなった死体だけが自分が何者なのかを声に出して叫ぶ権利があった。そんな叫びを聞くたびに僕は、間島の地で生きていく朝鮮人は、死ぬまで自分が何者なのかわからない存在だということに気づいた。彼らは境界に立っていた。見方によって民生団にもなるし、革命家にもなった。そういう意味で彼らはつねに生きていた。生きていれば絶えず変化するのだから。運命も変わるということだから。〉――本文より

代表作といえる本作で、作家は韓国でも知る人の少ない「民生団事件」(共産党内の粛清事件)という日本の満州支配下で起こった不幸な歴史的事件を題材に、人間存在の普遍的真理を小説を通して探究している。

目次

一九三二年九月 龍 井
一九三三年四月 八家子
一九三三年七月 漁浪村
一九四一年八月 龍 井
一九三二年九月 龍 井

編註
解説 その長い夜、私たちは歌えない歌、夜が歌う歌……韓洪九
著者あとがき
訳者あとがき

著者プロフィール

キム・ヨンス(金 衍洙)  (キムヨンス)  (著/文

一九七〇年、慶尚北道金泉生まれ。成均館大学英文科卒業。
一九九三年、詩人としてデビュー。翌年、長編小説『仮面を指差して歩く』を発表し、本格的に創作活動を始める。『七番国道』『二十歳』『グッバイ、李箱』『僕がまだ子どもだった頃』『愛だなんて、ソニョン』『ぼくは幽霊作家です』『君が誰であろうと、どんなに寂しくても』『波が海のことなら』などの話題作を次々と発表する。
文学、思想、歴史、社会科学など、広範な読書体験に裏打ちされた文体で多くの読者を魅了し、韓国現代文学の第一人者と評されている。
東仁文学賞、大山文学賞、黄順元文学賞、李箱文学賞など数多くの文学賞を受賞。エッセイスト、翻訳者としても活動している。
本作『夜は歌う』は、長い年月を費やして書き上げた著者の代表作である。
邦訳書に『世界の果て、彼女』(クオン)、『ワンダーボーイ』(クオン)、『皆に幸せな新年・ケイケイの名を呼んでみた』(トランスビュー)、『目の眩んだ者たちの国家』(共著、新泉社)。

橋本 智保  (ハシモトチホ)  (翻訳

一九七二年生まれ。東京外国語大学朝鮮語科を経て、ソウル大学国語国文学科修士課程修了。
訳書に、鄭智我『歳月』(新幹社)、千雲寧『生姜』(新幹社)、李炳注『関釜連絡船(上・下)』(藤原書店)、朴婉緒『あの山は、本当にそこにあったのだろうか』(かんよう出版)、クォン・ヨソン『春の宵』(書肆侃侃房)、ウン・ヒギョン『鳥のおくりもの』(段々社)など。

上記内容は本書刊行時のものです。