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風俗絵師・光琳 小田 茂一(著) - 青弓社
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風俗絵師・光琳 国宝『松浦屏風』の作者像を探る

発行:青弓社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ13mm
重さ 311g
168ページ
並製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-7872-7416-8
Cコード
C0070
一般 単行本 芸術総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年10月25日
書店発売日
登録日
2018年8月27日
最終更新日
2018年11月26日
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紹介

「風俗図」「美人図」の絵師としての視座から光琳に新しいアプローチを試み、光琳絵画の根幹を明らかにする。同時に、近世の主要作品としてはその由来の解明が進んでいない『松浦屏風』をめぐる未確定事項、とりわけ作者像について一つの推論を加える労作。

目次

はじめに

第1章 多様な図像表現を生んだ江戸文化
 1 描画媒体の変遷と内容の進展
 2 絵画の隆盛に至る文化の変遷

第2章 『松浦屏風』の画面構成と絵画としての特質
 1 『松浦屏風』の制作意図
 2 『松浦屏風』に凝縮されたさまざまな意匠

第3章 風俗図としての『松浦屏風』
 1 カルタ図柄の『松浦屏風』への反映
 2 『松浦屏風』の衣裳図柄と文物

第4章 『松浦屏風』と元禄様式
 1 遊楽図、風俗図の変遷と『松浦屏風』
 2 『松浦屏風』の小袖図柄と時代背景

第5章 『松浦屏風』と光琳芸術の意匠の特徴
 1 光琳の美意識と小袖の光琳模様
 2 『松浦屏風』にみられる光琳風の図案描写
 3 「小西家旧蔵資料」画稿にみる光琳風面立ちの生成プロセス

第6章 『松浦屏風』と『燕子花図屏風』の近似性
 1 同じ発想から生まれた『松浦屏風』と『燕子花図屏風』
 2 『燕子花図屏風』から『松浦屏風』が派生した脈絡

第7章 光琳作品と『松浦屏風』とのさまざまな共通点
 1 光琳風の面立ちに近似する『松浦屏風』の遊女たち
 2 光琳作品における複数の視座と西洋絵画

第8章 繊細な動勢によって拡張する光琳風空間
 1 『松浦屏風』と『佐野渡図』との多様な類似点
 2 光琳美学を構成する色彩と描線

第9章 『松浦屏風』の構成美と革新性
 1 光琳絵画にみられる近代的構成美
 2 光琳芸術の構図上の意匠

第10章 『松浦屏風』と『誰が袖図屏風』との関連
 1 琴棋書画図からの多様な展開
 2 『誰が袖美人図屏風』は「誰が袖図」なのか

第11章 「小西家旧蔵資料」画稿から『誰が袖美人図屏風』の世界へ
 1 『誰が袖美人図屏風』にみる光琳風表現スタイル
 2 光琳の特質を反映する二つの特異な作品

終 章 京の伝統と光琳
 1 妍を競うことと『松浦屏風』
 2 「人体の人工化」と『松浦屏風』



参考文献

あとがき

版元から一言

尾形光琳――17世紀後半から18世紀にかけて京都や江戸で活躍した琳派を代表する絵師のひとりで、当時の主流派の狩野派とは違う作風で一世を風靡した。

本書は、『松浦屏風』と『燕子花図屏風』の構図を精緻に分析して、残っている画稿などと図像を比較をすることで2つの作品の類似性や表現上の特徴を指摘する。そして、制作時期も作者も不明とされているこの2作が、実は「風俗絵師」としての光琳の手によるものではないのか、と謎に迫っていく。

「風俗図」「美人図」の絵師としての視座から光琳に新しいアプローチを試みることで、これまで見逃されてきた光琳絵画の根幹を明らかにし、同時に、近世の主要作品としては、その由来の解明が進んでいない事例と言える『松浦屏風』をめぐる未確定事項、とりわけ作者像について一つの推論を加える労作。カラー写真多数。

著者プロフィール

小田 茂一  (オダ シゲカズ)  (

1949年、石川県生まれ。愛知淑徳大学教授。東京大学文学部(美術史)卒業、広島大学大学院社会科学研究科博士課程前期修了。1976年から2006年までNHK教育・教養系番組のディレクター、プロデューサーなどとして多くの番組制作に携わる。著書に『色彩のメッセージ――三原色と補色の絵画史』『流用アート論――一九一二―二〇一一年』『絵画の「進化論」――写真の登場と絵画の変容』(いずれも青弓社)。テレビ番組に『NHKスペシャル 立花隆のシベリア鎮魂歌 抑留画家・香月泰男』『白を育む日々 人間国宝・三輪休雪の世界』の制作、『日曜美術館 漂泊のフォービスト小泉清』の構成、生中継「BS吟行俳句会」「BS短歌会」シリーズの開発・演出がある。また、個展などを通じて書家としての活動もおこなっている(「小田茂一作品集《書+絵画+写真+》」〔http://oda.art.coocan.jp〕)。

上記内容は本書刊行時のものです。