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BLマンガの表現史 西原 麻里(著) - 青弓社
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BLマンガの表現史 (ビーエルマンガノヒョウゲンシ) 少年愛からボーイズラブジャンルへ (ショウネンアイカラボーイズラブジャンルヘ)

社会一般
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発行:青弓社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ17mm
重さ 349g
256ページ
並製
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-7872-3552-7   COPY
ISBN 13
9784787235527   COPY
ISBN 10h
4-7872-3552-4   COPY
ISBN 10
4787235524   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2025年2月28日
書店発売日
登録日
2024年12月24日
最終更新日
2025年3月4日
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紹介

1970年から2000年に商業ベースで刊行された2,873作品を数量的に分析して、時期ごとの特徴やジャンル総体の変化を実証的に明らかにする。女性たちが時代ごとの厳しい現実を生き延びるために紡ぎ出してきた表現のダイナミックな歴史をたどる。

目次

はじめに――〈男×男〉マンガの誕生と変化を考えるために

第1章 BLマンガというジャンル
 1 〈男×男〉物語はどう論じられてきたか
 2 約束事と型
 3 〈男×男〉作品とマンガ研究の先行研究
 4 本書の分析方法――〈男×男〉マンガの特徴とジャンルの成立過程を分析するために

第1部 変化を捉える――〈男×男〉マンガの通時性

第2章 ストーリーの数量的分析
 1 舞台――時代と国・地域
 2 恋愛――カップルと物語の結末
 3 セックスシーンの有無
 4 各時期のストーリーの特徴と変化

第3章 キャラクターの数量的分析
 1 基本設定――年齢層、国籍・出身地、職業・属性
 2 特徴――家族・境遇、性的指向
 3 キャラクターの容姿――言及の有無と表現内容
 4 各時期のキャラクターの特徴と変化

第4章 カップルの数量的分析
 1 基本設定の差異――年齢層、立場や社会的地位
 2 容姿の差異――身長と瞳、容姿の言語表現とジェンダー
 3 〈攻〉〈受〉関係と〈能動側〉〈受動側〉

第5章 セックスシーンの数量的分析
 1 基本的構造――性行為の導入シーンとセックスの様式
 2 〈攻〉〈受〉役割の差異――モノローグの語り手、着衣の状況
 3 〈攻〉〈受〉の表情や様子の描写
 4 性的な身体部位の描写
 5 各時期のセックスシーンの特徴と変化

第2部 時代の特徴を捉える――〈男×男〉マンガの共時性

第6章 〈男×男〉マンガの誕生――少年愛期
 1 非日常の世界
 2 美少年という表象
 3 カップルでの愛と成長
 4 イメージとしてのセックスシーン
 5 少女マンガが獲得した〈男×男〉の意義――少年愛の時代

第7章 〈男×男〉マンガの成長――JUNE/耽美期
 1 変化する〈男×男〉マンガの舞台
 2 美しさを内包するキャラクター
 3 成長した少年愛の物語
 4 におわせる表現技法
 5 〈男×男〉マンガ史の3つの潮流――JUNE/耽美の時代

第8章 〈男×男〉マンガの転換――プレ・ボーイズラブ期
 1 愛し合う2人が結ばれる物語
 2 日常世界に生きる男性たちの恋愛
 3 対等な立場とカップルの非対称性
 4 〈攻〉〈受〉役割の明示と固定化
 5 〈男×男〉マンガのマーケットの誕生

第9章 〈男×男〉マンガのジャンルの形成――ボーイズラブ期
 1 ボーイズラブの約束事
 2 男性をどう描くか
 3 同じ世界の2人とボーイズラブジャンルの定型
 4 性的な表現の追求
 5 新たなジャンルとしてのボーイズラブ――ボーイズラブの時代

おわりに――BLジャンルができるまで、できてから

参考文献一覧

あとがき

版元から一言

少年愛の時代から呼称を変えながら50年以上受け継がれてきた「男性キャラクター同士の恋愛やセックスを軸にする物語」は、巨大なメディア産業の一翼を担うBLへとどのように至ったのか。ポピュラー文化の一つのジャンルとして確立する過程で、表現の型やお約束はどう変遷してきたのか。そもそも、BLをBLたらしめるものとは何なのか。

1970年から2000年に商業ベースで刊行された2,873作品を幅広く数量的に分析して、時期ごとの特徴を浮き彫りにする。とりわけ、ストーリーやキャラクター、カップル、セックスシーンの特徴を比較して、ジャンル総体の傾向を分析する。そのうえで、その背後にある女性を抑圧する社会規範との関連を捉える。

「悲劇から恋の成就というハッピーエンドへ」「女性的な美しさから男性のかわいさへ」などのジャンルの変化を実証的に明らかにして、女性たちが時代ごとの厳しい現実を生き延びるために紡ぎ出してきた表現のダイナミックな歴史をたどる。

著者プロフィール

西原 麻里  (ニシハラ マリ)  (

1984年、佐賀県生まれ。跡見学園女子大学文学部准教授。専攻は社会学、マンガをはじめとするメディア文化研究、ジェンダー・セクシュアリティ研究。共編著に『マンガ文化55のキーワード』『ポスト〈カワイイ〉の文化社会学――女子たちの「新たな楽しみ」を探る』(ともにミネルヴァ書房)、共著に『BLの教科書』(有斐閣)、論文に「「ボーイズラブ」ジャンル形成期における「マンガ・アニメファン」雑誌の言説」(「人間学研究」第19号〔2020年〕)など。

上記内容は本書刊行時のものです。