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応援の人類学 丹羽 典生(編著) - 青弓社
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直接取引: あり(その他)

応援の人類学

社会一般
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発行:青弓社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ23mm
重さ 438g
332ページ
並製
定価 3,400円+税
ISBN
978-4-7872-3481-0   COPY
ISBN 13
9784787234810   COPY
ISBN 10h
4-7872-3481-1   COPY
ISBN 10
4787234811   COPY
出版者記号
7872   COPY
 
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年12月23日
書店発売日
登録日
2020年10月20日
最終更新日
2021年4月2日
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紹介

大学応援団の変遷、プロ野球の私設応援団の実態、伝統芸能とアイドルに熱狂する忘我現象などをフィールドワークに基づいて分析し、応援する人とされる人の世界を考察する。応援文化を多角的に描いて、「他者によって自分の存在を確認する行為」を検証する。

目次

序 章 野次、喝采そして応援――応援の人類学的研究に向けて 丹羽典生
 1 応援とは
 2 応援へのアプローチ――スポーツと芸能を中心に
 3 応援という研究領域の開拓に向けて

第1章 共感と感情的高揚からみる応援・支援――キリバス人・バナバ人の歌と踊りの事例に基づいて 風間計博
 1 集団内の「感情的結合」
 2 共感と他者理解の人類学
 3 キリバス・ダンスが生み出す一体感
 4 バナバ人の歌劇が喚起する共感

第1部 応援する組織――大学応援団を中心に

第2章 日本の大学応援団の原型――その変化と組織秩序が示唆する論点を考える 丹羽典生
 1 応援団の原型と大衆化
 2 二〇〇〇年代の応援団への民族誌的接近――関西地区の国公立大学の事例を中心に
 3 原型の創出とその変化

第3章 日本の大学応援団での女性応援部門の創設と展開――神戸大学応援団を主な事例として 吉田佳世
 1 大学応援団とは
 2 女性応援部門創設以前――応援に参加しない女性部員
 3 バトンによる女性応援の登場
 4 三部制の確立――一九八〇年代
 5 女性部員の役割とその変化

第4章 大学応援団の吹奏楽――関西学院大学応援団総部吹奏楽部の事例を中心に 戸田直夫
 1 関西学院大学での現在の応援形態の確立
 2 応援活動の分析
 3 吹奏楽部としての活動
 4 応援と演奏のはざま――音楽的要素の比較分析

第5章 伝統校という歴史空間を構築する応援団――岩手県立盛岡第一高等学校の事例から 瀬戸邦弘
 1 バンカラ高校と応援団
 2 盛岡一高における大運動会
 3 ドラマトゥルギーによる通過儀礼

第6章 時代を映す鏡としての応援団――ある戦後新設高校の事例から 小河久志
 1 三高応援団
 2 応援団の変化
 3 変化をもたらした外的要因

第2部 応援する人/される人の関係――スポーツと芸能の場から

第7章 集合的応援での統制と管理――日本のプロ野球私設応援団の管理をめぐる変遷から 高橋豪仁
 1 観客の逸脱行動
 2 集合的応援行動による観客の統制
 3 私設応援団の管理

第8章 バンクーバー暴動とは何だったのか――北米プロスポーツリーグのファンダムをめぐって 立川陽仁
 1 北米のプロスポーツリーグのファンダムとは
 2 バンクーバー暴動の実際
 3 誰が暴れたのか

第9章 応援に表象される参加型スポーツイベントの定着化――長距離トライアスロン大会を例に 山田 亨
 1 スポーツを消費する――観戦型スポーツと参加型スポーツ
 2 参加型スポーツの華やかさと非日常性
 3 大会誘致時に着目した応援のかたち
 4 応援が示す大会の定着化

第10章 演じる見物の諸相――芸能と祭における見物と演者をめぐって 笹原亮二
 1 違和感の在りか
 2 能と見物
 3 花祭と見物
 4 見物の悪態と褒め詞
 5 民俗芸能と見物
 6 演じる見物
 7 見物と演者の依存関係

第11章 アイドルを声援することの系譜学――親衛隊からヲタ芸まで 難波功士
 1 一九七〇―八〇年代の女性アイドルと親衛隊
 2 アイドル冬の時代と応援スタイルの変化
 3 ヲタ芸の誕生とアイドルの変容

あとがき 丹羽典生

版元から一言

ひいきのプロ野球チームを熱烈に応援して勝敗に一喜一憂し、アイドルを追っかけてオタクの生活に浸る。応援団のリードに手拍子を合わせる。応援団としてファンを統制する。

他者を激励して成功を自分のものとし、失敗を自分の責任のように背負い込む応援するという行為を、どういう心性が支えていて、生活にどのように位置付けているのだろうか。大学応援団の実態や、スポーツと芸能の現場――特にプロ野球の私設応援団と、親衛隊からヲタ芸まで――をフィールドワークに基づいて分析し、選手・演じ手と観客との関係を考察する。

大学応援団の歴史や因習に縛られた上下関係、「男の世界」に女性が入り込んで生じるジェンダー問題、伝統校の新入生へのイニシエーション行為、それらが時代とともに変貌するさまを解明する。

また、プロ野球の私設応援団が引き起こした事件と無秩序の実態、その後の統制と管理、トライアスロンなどの参加型スポーツイベントの地域住民と参加者の交流、さらには伝統芸能とアイドルに熱狂する忘我現象とは何か、にも迫る。

応援文化を多角的に描くことで、「他者によって自分の存在を確認する応援という行為」を照らし出す。

著者プロフィール

丹羽 典生  (ニワ ノリオ)  (編著

1973年生まれ。国立民族学博物館准教授。専攻は社会人類学、オセアニア地域研究。著書に『脱伝統としての開発』(明石書店)、編著に『〈紛争〉の比較民族誌』(春風社)、論文に「日本における応援組織の発展と現状」(「国立民族学博物館研究報告」第43巻第2号)など。

上記内容は本書刊行時のものです。