版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
アニメと声優のメディア史 石田 美紀(著) - 青弓社
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文電話番号:
注文FAX番号:
注文メール:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

取引取次:
ト・日     書店
子どもの文化     書店(直)
直接取引:あり
返品の考え方: 返品は常時フリーです。了解者名が必要な場合は「矢野」と記入してください

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

アニメと声優のメディア史 (アニメトセイユウノメディアシ) なぜ女性が少年を演じるのか (ナゼジョセイガショウネンヲエンジルノカ)

芸術
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:青弓社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ17mm
重さ 272g
224ページ
並製
定価 2,000円+税
ISBN
978-4-7872-3478-0   COPY
ISBN 13
9784787234780   COPY
ISBN 10h
4-7872-3478-1   COPY
ISBN 10
4787234781   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年12月21日
書店発売日
登録日
2020年10月15日
最終更新日
2021年2月5日
このエントリーをはてなブックマークに追加

重版情報

2刷 出来予定日: 2021-04-06
MORE
LESS
おかげさまで多くの反響があり、刊行から4カ月あまりで増刷です。日本でアニメを見たことがある人なら一度は必ず触れるであろう、少年を演じる女性声優のありようを分析しています。ぜひごらんください。

紹介

魔法少女、アイドル、萌え……戦後のラジオドラマが生んだ女性声優はアニメの変遷とともに多様で多層的な世界を築いている。少年から青年まで性と年齢を超えるキャラクターを演じてジェンダーを攪乱する実態を中心に、「声の演技」とアニメの歴史を描き出す。

目次

序 章 少年役を演じる女性声優――リミテッド・アニメーションと声
 1 先行研究と残された課題
 2 『ピノキオ』と『鉄腕アトム』

第1部 少年役を演じる女性声優の歴史

第1章 連続放送劇と民主化
 1 敗戦後のラジオの役割
 2 民主化推進のための連続放送劇

第2章 子どもを演じること――木下喜久子と『鐘の鳴る丘』
 1 子どもの声の需要の高まり
 2 子役起用の難しさ

第3章 他者との同期――一九五〇年代テレビ黎明期における声の拡張
 1 声だけの演技から映像に合わせた声の演技へ
 2 タイミングを合わせる吹き替えの演技

第4章 アニメのアフレコにおける声優の演技
 1 読点「、」と三点リーダー「…」
 2 身体感覚を声に込める

第5章 東映動画という例外――一九五〇年代末から六〇年代の子役の起用
 1 東映の影響
 2 東映動画のアニメ制作環境

第2部 ファンとの交流と少年役を演じる女性声優

第6章 アニメ雑誌とスター化する声優――一九七〇年代の変化
 1 若者アニメファンの台頭
 2 声優をスターにしたアニメ雑誌

第7章 声優とキャラクターの同一視――一九八〇年代の新人声優たち
 1 キャラクターの顔を声優に仮託する
 2 アイドルアニメと新人女性声優の親和性

第8章 「萌え」と「声のデータベース」――一九九〇年代におけるキャラクターの声
 1 「萌え」というキャラクターへの愛
 2 「萌え」と声

第9章 「萌え」の時代に少年を演じること
 1 殻を打ち破った演技
 2 女性を魅了する女性声優の声
 3 女性声優はどこまで性を越境できるか

第10章 受け継がれていく「ずれ」と「萌え」――キャラクターに仮託された理想
 1 継承されるジェンダーを攪乱する声
 2 女性ファンの受容

補 論 アニメ関連領域から再考する少年役を演じる女性声優
 1 声優の性別と受容者の期待
 2 視覚と聴覚
 3 声の力

おわりに

版元から一言

野沢雅子、小原乃梨子、田中真弓、緒方恵美、高山みなみ……。アニメの少年を女性の声優が演じることに、違和感はまったく感じない。しかしこれは、ディズニーアニメで少年を子どもが演じるのとは対照的な、日本アニメの特徴だ。こうした配役はどのようにして生まれ、アニメ文化に何をもたらしてきたのだろうか。

少年を演じる女性声優を軸にアニメと声優の歴史をたどり、日本が独自に育んできたアニメと声の文化を描き出す。子役起用が難しいという制約から始まった少年に女性声優をあてる配役は、魔法少女もの、アイドルアニメ、萌えアニメ、BLなどのアニメの変遷とともに実に多様な広がりを見せている。性も年齢も超えて恋愛対象としての「イケボ」の青年まで演じる女性声優は、外見とキャラクターとの差異やジェンダーのズレから、視聴者に独特の欲望を喚起している。

みんなに愛される少年から女性が恋する青年までの女性声優を切り口に、アニメと声優のメディア史を考察する。

著者プロフィール

石田 美紀  (イシダ ミノリ)  (

1972年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。新潟大学経済科学部教授。専攻は視聴覚文化論。著書に『密やかな教育――〈やおい・ボーイズラブ〉前史』(洛北出版)、共著に『BLの教科書』(有斐閣)、『〈ポスト3.11〉メディア言説再考』(法政大学出版局)、『アニメ研究入門[応用編]――アニメを究める11のコツ』(現代書館)、『入門・現代ハリウッド映画講義』(人文書院)など。

上記内容は本書刊行時のものです。